日本の組織はなぜロードマップが描けないのか
――そして究極のロードマップとしての「植民地からの脱却」
日本の組織は、目の前の課題処理や現場対応には強い一方で、「中長期の道筋」を描くことが驚くほど苦手です。企業経営でも、行政でも、そして政治・外交でも、この弱点は繰り返し露呈してきました。本稿では、まずロードマップとは何かを簡潔に整理し、日本人がそれを苦手とする理由を概観した上で、究極のロードマップとしての「日本の植民地的状況からの脱却」について考えてみたいと思います。
ロードマップとは何か
ロードマップとは、目標達成までの道筋を「いつ・誰が・何をするか」という時間軸で整理した進行計画表です。単なる計画書ではなく、最終ゴールとそこへ至るマイルストーンを可視化し、関係者間で共通認識を持ち、進捗を管理するための「地図」のようなものです。
重要なのは、ロードマップは不変の聖典ではなく、状況変化に応じて更新される前提の「思考の道具」だという点です。未来を正確に予測するためではなく、変化に耐えうる判断基準を持つために存在します。
日本人はなぜロードマップが苦手なのか
日本の組織文化では、合意形成を重視するあまり、無難で曖昧な計画に落ち着きがちです。また、最初から完璧な工程表を作ろうとするため、変更が許されず、結果として環境変化に対応できなくなります。現場の実行力は高いものの、長期的なビジョンを外部環境と結びつけて描く「戦略的思考」が弱いとも言えるでしょう。
さらに、不確実な未来に旗を立てること自体が「責任リスク」として忌避され、誰も明確なロードマップを言語化しようとしません。その結果、日本の多くの組織は「その場しのぎの最適化」を積み重ねながら、気づけば方向感覚を失っていくのです。
今の日本人に万人受けするトピックだとは思えないので(私は正しいと思っていますが)、架空の上方落語の師匠に説明してもらいましょう。これは、黒船来航から継続する日本の姿なのです。
究極のロードマップ――日本の植民地的状況からの脱却
さて皆さん、よう考えてみてくださいな。
日本がいま一番ロードマップ要るんはどこや思います?
会社経営でっか? AIの普及でっか?
ちゃいまんねん。そこやない。
ほんまに要るんはな、政治と外交。
もっと言うたら、「戦後日本が、どうやって主権を取り戻すか」という話でっせ。
ここで、はよ言うときまひょ。
このロードマップ、「独立宣言したれ!」とか、「アメリカと縁切ったれ!」いう話とちゃいます。そないなスローガン、大声で叫ぶんは、日本人いっちゃん得意や。で、いっちゃん失敗してきたやり方でもある。
さて皆さん、よう考えてみてくださいな。
日本がいま一番ロードマップ要るんはどこや思います?
会社経営でっか? AIの普及でっか?
ちゃいまんねん。そこやない。
ほんまに要るんはな、政治と外交。
もっと言うたら、「戦後日本が、どうやって主権を取り戻すか」という話でっせ。
ここで、はよ言うときまひょ。
このロードマップ、「独立宣言したれ!」とか、「アメリカと縁切ったれ!」いう話とちゃいます。そないなスローガン、大声で叫ぶんは、日本人いっちゃん得意や。で、いっちゃん失敗してきたやり方でもある。
要るんはな、
「従属してへん!」言うて目ぇ背けることやなくて、
「あ、わしら、ここは従属してますなあ」
と、ちゃんと直視して、それを交渉の材料に変えていくことなんですわ。
そのための、現実的な工程表――これが「ろーどまっぷ」でんねん。
まず大前提。ここ大事やから、よう聞いておくれやす。
最初から「独立」を目標に掲げたらあきまへん。
これが一番あかんとこです。
日本はな、長いこと「対等な同盟や言うてます」
口では言いながら、実際は「ほぼ全面依存」
いう、二枚舌で生きてきましたんや。
東京の空、誰が仕切ってます? 日本政府ちゃいます。
安全保障の最終決定権、どこにあります? 実質、アメリカですわ。
口では言いながら、実際は「ほぼ全面依存」
いう、二枚舌で生きてきましたんや。
東京の空、誰が仕切ってます? 日本政府ちゃいます。
安全保障の最終決定権、どこにあります? 実質、アメリカですわ。
でもな、これは現実でんねん。
戦後処理の結果として、そうなっとるだけの話です。
戦後処理の結果として、そうなっとるだけの話です。
問題はな、この現実を「そうですねん」と公に認めんと、
「うちは独立国家です」言うて、自分で自分をだましてきたことですわ。
「うちは独立国家です」言うて、自分で自分をだましてきたことですわ。
ロードマップの第一歩はな、
「こうなりたい!」いう目標設定とちゃいます。
「いま、どうなってまんねん?」いう現状認識です。
「こうなりたい!」いう目標設定とちゃいます。
「いま、どうなってまんねん?」いう現状認識です。
まず、日本は主権に制限のある国や、
いうところから始めな、話は一歩も進みまへん。
いうところから始めな、話は一歩も進みまへん。
次の段階にいきまひょ。
従属を、ちゃんと見えるようにして、言葉にする。
これが第1段階です。
これが第1段階です。
安全保障の話で言うたら、
在日米軍が動くとき、日本政府に「それアカン」言う拒否権がない。
日米地位協定は、左右対称やなくて、片っぽに重たい。
有事のとき、最終的に誰が指揮するんか、これもはっきりしてる。
在日米軍が動くとき、日本政府に「それアカン」言う拒否権がない。
日米地位協定は、左右対称やなくて、片っぽに重たい。
有事のとき、最終的に誰が指揮するんか、これもはっきりしてる。
これをな、「同盟の現実」として、白書や政府文書にちゃんと書きなはれ、いう話です。
反米やないですよ。
交渉の土俵を整えるだけの話ですわ。
反米やないですよ。
交渉の土俵を整えるだけの話ですわ。
経済や制度も同じでっせ。
アメリカが制裁したら、はいはい言うて自動追随。
半導体、エネルギー、金融、為替。
「ここは日本だけでは決められまへん」
いう分野を、ずらっと並べて整理する。
アメリカが制裁したら、はいはい言うて自動追随。
半導体、エネルギー、金融、為替。
「ここは日本だけでは決められまへん」
いう分野を、ずらっと並べて整理する。
これも感情論ちゃいます。
事実の確認です。
さて、ここまで来て、やっと交渉が始まります。
第2段階、従属を取引条件に変える、ですわ。
皆さん、ええですか。
従属いうんは、タダやないんです。
nothing is free、いうやつですわ。
日本に価値があるから、アメリカは日本を手放さへん。
在日米軍はな、日本守るためだけやおまへん。
アメリカの世界戦略にとって、えらい大事な拠点ですわ。
日本はな、土地、安定、地理的な位置。
これ、全部カードとして出してます。
ほな、その対価、もろて当たり前やないですか。
駐留経費、どないなっとるんか、もっと透明に。
基地使うときの事前協議権、もうちょい広げまひょ。
日本の周り以外で使うなら、条件つけまひょ。在日米軍基地を「世界中どこでも無料で使える踏み台」にしない、という最低限の主権行使ですワ。
これは「同盟壊す」話やない。
同盟を現実にするための交渉です。
事実の確認です。
さて、ここまで来て、やっと交渉が始まります。
第2段階、従属を取引条件に変える、ですわ。
皆さん、ええですか。
従属いうんは、タダやないんです。
nothing is free、いうやつですわ。
日本に価値があるから、アメリカは日本を手放さへん。
在日米軍はな、日本守るためだけやおまへん。
アメリカの世界戦略にとって、えらい大事な拠点ですわ。
日本はな、土地、安定、地理的な位置。
これ、全部カードとして出してます。
ほな、その対価、もろて当たり前やないですか。
駐留経費、どないなっとるんか、もっと透明に。
基地使うときの事前協議権、もうちょい広げまひょ。
日本の周り以外で使うなら、条件つけまひょ。在日米軍基地を「世界中どこでも無料で使える踏み台」にしない、という最低限の主権行使ですワ。
これは「同盟壊す」話やない。
同盟を現実にするための交渉です。
中国の話も同じですわ。
米中対立の最前線に立たされて、日本が背負うリスク。
これ、ちゃんと数字で出して、
「これだけのコストかかってまっせ」
言うて、見返り要求せなあきまへん。
米中対立の最前線に立たされて、日本が背負うリスク。
これ、ちゃんと数字で出して、
「これだけのコストかかってまっせ」
言うて、見返り要求せなあきまへん。
エネルギーの保証、制裁時の国内補填、
技術流出防止の共同責任。
全部、取引条件に落とし込むんです。
第3段階。
主権はな、一気に戻りまへん。
少しずつ、機能ごとに回復していくもんです。
司法、情報、外交。
このへんから、ちょびっとずつ裁量を取り戻す。
「同盟強化」いう看板掲げて進めてもええ。
大事なんは、中身ですわ。
技術流出防止の共同責任。
全部、取引条件に落とし込むんです。
第3段階。
主権はな、一気に戻りまへん。
少しずつ、機能ごとに回復していくもんです。
司法、情報、外交。
このへんから、ちょびっとずつ裁量を取り戻す。
「同盟強化」いう看板掲げて進めてもええ。
大事なんは、中身ですわ。
ほんでな、一番しんどいんが第4段階。
国内への説明です。
国内への説明です。
交渉にはリスクがある。
アメリカは圧力かけてくる。
一時的に経済的にしんどなるかもしれん。
アメリカは圧力かけてくる。
一時的に経済的にしんどなるかもしれん。
でもな、
何も考えんと従い続けて、
暴走するアメリカ、中国、ロシア、
そんな巨大国家に巻き込まれるリスクと比べて、
どっちが現実的か。
それを国民に問いかけなあきまへん。
何も考えんと従い続けて、
暴走するアメリカ、中国、ロシア、
そんな巨大国家に巻き込まれるリスクと比べて、
どっちが現実的か。
それを国民に問いかけなあきまへん。
最後に、これだけは覚えといてください。
独立いうんはな、宣言するもんやない。
交渉を積み重ねた結果、
「あれ、気ぃついたら、だいぶ独立に近づいてまんな」
いうもんです。
独立いうんはな、宣言するもんやない。
交渉を積み重ねた結果、
「あれ、気ぃついたら、だいぶ独立に近づいてまんな」
いうもんです。
アメリカがほんまに尊重するんは、
感情で叫ぶ自立論者やない。
現実をわかった上で、話ができる交渉相手です。
感情で叫ぶ自立論者やない。
現実をわかった上で、話ができる交渉相手です。
坂口安吾が『堕落論』で言うた通りですわ。
「対等な同盟」いう幻想、いっぺん捨てなはれ。
属国である自分を、ちゃんと直視しなはれ。
「対等な同盟」いう幻想、いっぺん捨てなはれ。
属国である自分を、ちゃんと直視しなはれ。
いっぺん、精神的に堕ちる。
そっから、現実の交渉に立ち上がる。
それがな、
ほんまの意味での「究極のロードマップ」ちゅうもんでっせ。
――どうでっか、皆さん。
拍手する前に、ちょっと胸に手ぇ当てて、考えておくんなはれ。
そっから、現実の交渉に立ち上がる。
それがな、
ほんまの意味での「究極のロードマップ」ちゅうもんでっせ。
――どうでっか、皆さん。
拍手する前に、ちょっと胸に手ぇ当てて、考えておくんなはれ。
おあとがよろしいようで
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