2014年12月28日日曜日

日本のVISIONは?


2015年は、「価値観」、「守るべき価値観」が世界中で争点になるかも知れません。 個人でも企業でも国家でも同じ。 このスライドは、先週上海で ibg の中期計画のミーティングをしたときのスライドです。  

小林秀雄の『私の人生観』(昭和24年)を拝借して上のスライドを説明します。

このスライドは、「真の協力」を説明しています。 一人一人が個性を尽くして同じ目的を貫く。つまり、和して同ぜず。AさんのVISIONBさんのVISIONは、異なる(多少異なる)のですが、互いに抵触するという様なことはなく、同じ実在を目指します。 AさんBさんのVISIONの力は、周りの者に働きかけて、そこに人の和を実際に創り出すことになるのです。

実践を通じて蓄積されてきたものだけが「価値」でしょう。そして、それがVISIONに近づく。 果たして、日本のVISION(アベノミクスの後ろにあるもの)は如何に?

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2014年12月26日金曜日

2014年12月24日水曜日

帰属意識

チーム・ビルディングのための夕食会(上海)

プロジェクトの現場が活性化している ibg を見ると、日中混成チームでも会社への帰属意識が少しずつ醸成されて来ていることを感じます。 8年かかってやっとです。 「起業」って、ビジネス書が言うよりも時間がかかるのです。

組織への帰属意識は、現場を支える重要な資産で、組織としての能力を維持し高めて行くためにとても大事な礎となるものです。

また、クロスボーダーの混成チームを引っ張っていく現場のリーダーに必要なスキルは、「ユーモアのセンス」です。

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2014年12月18日木曜日

自分の目線を信じる







上海の湖南料理

年とともに、「暑さ」、「寒さ」、「辛さ」に弱くなります。 夕べは「寒さ」と「辛さ」の両面攻撃でした。 上海は更に格差が広がり、「自分だけ」の人たちが暴走しています。

中国だけでなく、世界の雲行はますます怪しくなってきました。 もういいでしょう、世界各国の餌食になるのは。来年からは、自分主体の目線を信じましょう。 日本は決して「自分だけ」にならないと思いますよ。

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2014年12月16日火曜日

価値ある製品

髭剃りの刃を替えました。 

実は、販売されている替刃の種類が多すぎて、どれを買えばいいのか分からない為に放っておいたのです。 一年交換しなくても、髭が剃れるというのが驚愕です。 私はテクノロジーだとかイノベーションと聞くと、首をかしげ眉毛を触りたくなるのですが、髭剃りの進化だけは素直に素晴らしいと思います。

昔むかし、私が新入社員の頃、2枚刃が登場しました。 かなり優れもので嬉しかったのですが、それでも二回に一回は血がふき出して、ワイシャツが着れ
ず出勤の時間に焦ったものです。 今から15年ほど前に3枚刃が登場しました。 明らかに剃り心地が違う。 たかが髭剃りなのにマッハスリーという大袈裟な名前でした。

10年前、5枚刃のカミソリの出現です。驚きましたね。 名前はフュージョン。 剃った後の爽快感が違う。 いや~、本当に価値ある製品です。

今後、何枚刃まで進化するのでしょう?

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2014年12月13日土曜日

選挙で何を争うか?

こんな単純な話じゃないでしょう(下の社説)。 アメリカは確実に衰退している。 そして、世界は多極化しています。

日本の歴史や特異性こそが日本の価値であり、それが魅力なんだということを思い出すことでしょうね。 外国人で気づいている人たちはいっぱいいると思います。 日本のメディアは、右でも左でも「大前提」がおかしい。 「選挙で何を争うか?」から考え直す必要があるようです。


1)アメリカを頼り続けるか(日米同盟依存)?
2)中国のアジア地域覇権に飲み込まれるか?
3)憲法9条をお守りとして一国平和主義を叫び続けるか?
4)あくまでも国際連合を頼る方針でいくか?
5)一身独立して一国独立するか?










社説:衆院選 ここを問う 日米のつながり
毎日新聞 2014年12月12日 02時33分
太平洋を挟んで直接向き合う日本と米国は、長らく共通の利益で結びついてきた。「例外なく世界で最も重要な関係」と位置づけたのはマンスフィールド元駐日米大使である。
しかし、異なる文化と歴史を持つ日米同盟を維持するには人的なつながりが欠かせない。日本政治はそのための布石を打っているだろうか。
各党の公約は同盟強化・深化などをほぼそろって掲げる。それでも、日米の絆を軍事以外まで広げ、長期的に考察したものは見当たらない。
日米の間ではこのところ気になるすれ違いが続いている。
米紙ニューヨーク・タイムズは、4日付で慰安婦問題の社説を掲げ、安倍政権が歴史の修正を求める勢力に迎合する「火遊び」をしていると批判した。安倍晋三首相の靖国神社参拝に米政府が「失望」を表明したこともある。根拠のない指摘には、日本は適切な反論をすべきだろう。
だが、目先の対応だけで十分とは言えない。日米関係を19世紀後半の出会いにさかのぼり考えてみよう。
戦前・戦後に連なる歩みを六つの時期に区分する見方がある。
戦前は、ペリー来航から日露戦争後のポーツマス会議まで友好関係が続き、協調と対抗が交錯する時代を挟んで満州事変以降は破局への道を進んだ。戦後は、沖縄返還を頂点とする友好関係を経て、同盟強化と経済摩擦の両義的関係の時代を挟み、冷戦後の危機を超え日米関係の深化をうかがう今日へと至る。
歴史が示すように、戦前は中国をめぐって日米両国が対立したことが破局の導火線となった。これを教訓に、21世紀は日米同盟を維持しながら台頭する中国と戦略的互恵関係をどう結ぶかが課題となっている。
5日、福田康夫元首相ら日米の政財学界の有力者が、戦後70年に向け新たな日米関係の提言をまとめようと、ワシントンで初会合を開いた。同じ顔ぶれになりがちな人脈を拡大する両国の機運を大切にしたい。
米国務省によると、1997年度に米国の大学で学ぶ日本人学生は4万7000人以上を数えたが、その後の15年間で半分以下に減少した。若い世代のつながりを強める努力も重要だ。
安全保障は米国、経済は中国というジレンマを抱える国は今や多い。国際政治学者の故高坂正尭(まさたか)氏は日中友好を説きつつ「(日本は)東洋に隣り合いながら、独自の立場をとることを認識し、そのむつかしさをかみしめなくてはならない」(「海洋国家日本の構想」)と書いた。
各党には日米を基礎づけ、構想を描く視野も持ってもらいたい。
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2014年12月9日火曜日

チャーリーもそろそろ満二歳

東名を走るチャーリー

危機感って、将来起こるかも知れないことに対する認識の度合いだと思います。 自立心が乏しい国民(戦後価値観そのものなのですが、、、)は、いつまでも従属する対象を探し続けるんのでしょうか。 それがアメリカであろうが中国であろうがどっちでもいいのかも知れません。

さて、我が家のチャーリーは、100%ご主人様である私に従属しているのですが、本人(犬)は自立心がおおせいで、米中並みの自己主張です。

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2014年12月1日月曜日

充実した人生とは?

奈良 秋篠川の釣り人

考える時間があるということは、釣り人の特権だそうです。これ以上の充実した人生はないでしょう。  

薬師寺を右手に郡山方面へ









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2014年11月26日水曜日

日本人の価値観

アメリカは感謝祭ですね(今日のUSA Todayより)

アメリカ人の物欲は果てしがないのでしょうか? 

日本もアメリカ的価値観に巻き込まれて(グローバル化とも言われますが、、、)20年ほど経ってしまいましたが、日本もそろそろ自らのアイデンティティーに目覚めてビジョンを打ち立てて欲しいものです。 そもそもグローバリゼーションなんて、日本人本来の価値観には合わないのですから。

今年は自宅のお風呂をリフォームしました。 ずーっとシャワーだけだったので、お風呂のリフォームは本当に価値がありました。 日本人の幸福って、お風呂でゆっくりと湯舟につかるといったものだったと思います。 お風呂にお湯をいっぱいためる事が贅沢だと思えると、人生、しめたものですよ!

12月に選挙があるようですが、争点は「日本人の価値観」にしてはいかが?

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2014年11月18日火曜日

映画『シカゴ』 (2002年)

ブロードウェイ・ミュージカルの映画版 『Chicago』(2002年)。 

Understandable, understandable(わかるよ、わかる)
Yes, it's perfectly understandable(完全に理解できる)
Comprehensible, comprehensible(論理的にも問題はない)
Not a bit reprehensible(疑う余地は全くない)
It's so defensible!(正当防衛と言ってもいいだろう)

辣腕弁護士ビリーが記者会見でメディアを意のままに操ろうとする場面です。

1920年代のシカゴ。スターを夢見るロキシーは、キャバレー歌手ヴェルマのステージを羨望の眼差しで見ていました。 そんなロキシーは、自分を売り込むという約束を守らなかった恋人を撃ち殺してしまいます。 留置所に送られたロキシーは、そこでヴェルマと出会いました。彼女は不倫した夫と妹を殺した罪に問われていたのです。しかし、マスコミ操作に長けたリチャード・ギア演ずる辣腕弁護士ビリーのおかげで、世間ではスター扱い。ロキシーも同じ手段でヴェルマ以上の注目を浴びようとビリーを雇います。

1920年のシカゴ、殺人を犯しても「拝金主義」の辣腕弁護士がいれば、メディアも陪審員も自分の意見に共感させ、無実を勝ち取ることができます。 今のアメリカだって大差ないし、中国と言えば何をか況やです。

2015年より先、ますます混沌とする世界情勢。 その中で、日本や日本人にとって最も重要なのは、「自己防衛」の意識です。 questionabledefensible に変えられるのが現実なのですから。

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2014年11月13日木曜日

高円寺で朋友と

高円寺 「天すけ」

朋友がサンフランシスコより帰還したので、三鷹から高円寺に行って天ぷらを食べました。 四半世紀以上付き合っていると、時代背景を共有しながら、彼の人生と私の人生がそれぞれ蓄積して、ところどころでオーバーラップしています。 肩に全く力の入らない会話を楽しめます。 

25年前、彼はシドニーに移住し、私はニューヨークに住んでいました。 私の夏の休暇を利用してNYからLA経由でシドニーに遊びに行きました。 彼の長男は4歳、私の長男は3歳、子供たちは風の強い少し寒い浜辺で走り回っていました。 今度、彼の長男が結婚するという。 今年は私の長男が結婚しました。

太宰治 『未帰還の友に』(1946年)

菊屋というのは、高円寺の、以前僕がよく君たちと一緒に飲みに行っていたおでんやの名前だった。その頃から既に、日本では酒が足りなくなっていて、僕が君たちと飲んで文学を談ずるのに甚だ不自由を感じはじめていた。あの頃、僕の三鷹の小さい家に、実にたくさんの大学生が遊びに来ていた。僕は自分の悲しみや怒りや恥を、たいてい小説で表現してしまっているので、その上、訪問客に対してあらたまって言いたい事も無かった。しかしまた、きざに大先生気取りして神妙そうな文学概論なども言いたくないし、一つ一つ言葉を選んで法螺で無い事ばかり言おうとすると、いやに疲れてしまうし、そうかと言って玄関払いは絶対に出来ないたちだし、結局、君たちをそそのかして酒を飲みに飛び出すという事になってしまうのである。

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2014年11月9日日曜日

僕らはみんな生きている、生きているから年をとる


以前にもブログに書いたと記憶していますが、人口推移というのは経済動向と違って、予め予測できる問題です。 英語で言うところの「comprehensive」なのです。

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2014年11月5日水曜日

余裕がでたら実を結ぶ

今年の玄関のオリーブ

日本の世の中が評価して立派だと思われている人が、実は、とんでもない俗物だということに出くわすことが多くなりました。 

世間からダメな人間だというイメージを持たれ続けていますが、本当はそうじゃない、反骨の精神を持った優しい男、それが太宰治じゃないでしょうか?

 『東京八景』(昭和16年)は、大学進学のために上京し(昭和5年)、32才になる太宰が「青春への決別の辞」として振り返ってつづった作品だといわれています。結婚し(昭和14年)、『走れメロス』を書き(昭和15年)、作品はどれも前向きな内容で人気作家となりました。

『東京八景』は、東京での10年を総括したものでしょう。 力が抜けて余裕がでたのだと思います。 

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甚だ心細い、不安な余裕ではあったが、私は真底から嬉しく思った。少くとも、もう一箇月間は、お金の心配をせずに好きなものを書いて行ける。私は自分の、その時の身の上を、嘘みたいな気がした。恍惚と不安の交錯した異様な胸騒ぎで、かえって仕事に手が附かず、いたたまらなくなった。東京八景。私は、その短篇を、いつかゆっくり、骨折って書いてみたいと思っていた。十年間の私の東京生活を、その時々の風景に託して書いてみたいと思っていた。私は、ことし三十二歳である。日本の倫理に於ても、この年齢は、既に中年の域にはいりかけたことを意味している。また私が、自分の肉体、情熱に尋ねてみても、悲しい哉なそれを否定できない。覚えて置くがよい。おまえは、もう青春を失ったのだ。もっともらしい顔の三十男である。東京八景。私はそれを、青春への訣別の辞として、誰にも媚びずに書きたかった(『東京八景』)。

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2014年11月1日土曜日

正統性があるかないか

奈良 薬師寺の土塀

中国の専制独裁は短期で終わるでしょうね。 今はインターネットがあり、情報をコントロールするのは難しい。 専制は昔よりも長続きはしないと思います。

中華人民共和国は1949年に成立以来、一度も国民の信任を受けていない政府なのです。 当然のこと、支配者たる正統性(legitimacy)はない。 この「正統性」というのが重要で、世界の国々はそのことをよく承知しています。 

日本は伝統とか独自性を基礎として、人間の共通性の領域に到達していることを認識しておけばいいと思います。 歴史上の連続性を根拠とした伝統の正当性があるということを。

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2014年10月28日火曜日

ぴっかぶー!

Peek-a-boo ! 
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2014年10月23日木曜日

多数決は常に正しいわけじゃない

東京駅丸の内北口

コンサルティング・ビジネスは、民主主義や資本主義がベースとなっています。

コンサルティングを生業にしているコンサルタントでも、コンサルティング・ビジネスをちゃんと説明できない人が多いものです。一つの解答は、「仮説をたて、たてた仮説を
議論を通じて検証していく仕事だ」です。これが民主主義がベースとなっている理由です。

「民主主義とは?」と問われても、「民主主義とはこれこれこうだ」と自分の意見を述べられる日本人は少ないと思いす。

民主主義は多数決です。ただし、多数決で決まったことは常に正しいとは限らない。 だったら、これから議論しようじゃないか!というものが民主主義です多数決の結果が正しかったら実行するのみだし、間違っていたら議論を通じて修正していこうということです。これが民主主義の基本的な考え方だと思います。

習近平の中国共産党政府は、香港学生のいう「議論しようじゃないか!」を聞き入れる訳にはいかない。

恐らく習近平は学生の言っていることが全く解らないのではなくて、今の中国の状況で民主主義を持ち込んだら、今よりも状況は悪化し、ケイオスになるだろうと信じているのだろうと思います。イラクやウクライナのように、、、。勿論、自分たちの特権階級を死守したいという全体主義の側面もありますよ。

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2014年10月18日土曜日

香港の民主化運動

(BBC News より)

1997年の香港返還が発表されたのは1984年です。 当時、北京にいた私は香港人の同僚と仕事をしていました。 香港に行く機会もあり、香港は大好きな「場所」でした。 84年の発表があると、私の同僚たちはカナダやオーストラリア国籍を取得し、国籍を替えた上で香港にもどり、大陸(中華人民共和国国内)で仕事をしていました。 当時の多くのインテリ層がとった行動です。

今回の香港に民主化運動の中心は17歳の学生たち。彼らは香港返還の1997年の生まれで、共産党による大虐殺であるプロレタリア文化大革命は知りません。 また、1989年の天安門事件も全く知らない(当然、学校でも教えない)。 恐怖を知らない、世代交代した世代が香港から北京を動かすか、それとも、権力維持のために最後は武力で徹底的に制圧されるのか? 

日本のメディアは相変わらず表面的です。 以下は、香港と中国に多少かかわってきた私の感想です。
  • 習近平主席は、最悪の混乱を避けるためには、共産党政権支配の継続が必須だと思っているのだろうが、専制政治というものは長期化しない。一党支配を支えるべき人心があちらこちらで離反している現状を見ると、権力で押さえるのは限界ではないだろうか?
  • 香港は1989年の天安門事件とは違う。香港はビジネス最優先に考える土壌で、民主主義よりも「お金」が大事。民主運動を率先する大学生(高校生)と一般大衆(商業者)が一体化していない。
  • ただし、香港という東西の「際」での騒動は、世界に筒抜けになった。 これは、北京にとって大打撃である。 したがって、今回の民主化運動の意味はあった。
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2014年10月9日木曜日

車のLED


フロントマスクの3種類のランプ。 一番上がLEDランプ、真ん中はヘッドライト、一番下はフォグランプです。 LEDだからこんなワニが河で目から上だけを出しているような顔つきにデザインできたのでしょう。

日本人の研究者がノーベル物理学賞を受賞できてよかったですねぇ、それも三人! 朝から、受賞者の一人である中村さんのインタビューのニュースを見ていて感じたことです(全く余計な事ですが、、、)。


研究成果は、日本よりアメリカのほうが契約書でクリアに縛られていると思います。 ただし、日本の会社みたいに発明した人への報酬は安くないでしょうが、、、。 アメリカの環境の方が自由で研究成果を生むとはいえないし、一概には、研究者の権利が守られていて研究成果が会社のものにはならないとは言えないと思います。 

日本企業の研究室でハッピーな人もいるし、アメリカのほうが活躍できる日本人もいる。 日本人だって人それぞれでしょう。 要するに、自分の周りに自分を元気にしてくれるような仲間がいるかどうかが重要で、それが、日本なのかアメリカなのかはcase-by-caseなのです

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2014年10月5日日曜日

朝日新聞は勉強になる! ~ 無常といふ事


朝日新聞問題は日本人の嫌な部分を見ているようで本当に情けなくなります。「自分たちこそ戦後日本の象徴である」という大きな錯覚。「戦後復興は自分たちのおかげだ」と、頑なに信じている企業戦士といわれた人たちにも似たところがあります。

もしかしたら、これって国籍や時代を問わず、人間がもつ嫌な部分かも知れません。 だから、小林秀雄が『無常といふ事』(昭和17年)で、「生きている人間とは、人間になりつつある一種の動物かな」と書いたのでしょうか?  なるほど、人間とは一種の動物的状態なんだ、、、。

人間とは? 生きるとは? 死ぬとは? 

朝日新聞は色々と勉強させてくれます!

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2014年10月2日木曜日

自由を求める香港、自由を放棄する日本

リーダーは17歳の大学一年生(1997年生まれ)

中国共産党が行ったプロレタリア文化大革命の数千万とも言われる殺戮や、1989年の天安門広場の弾圧を知らない世代ばかりになると、つまり、世代交代し新陳代謝が起こると、共産党に対する恐怖心がなくなり、ついには中国も変わるかも知れません。

さて、共産党の脅威や恐怖がない日本ですが、何を恐れて新陳代謝が起こらないのでしょうか? いまだに60代70代の政治家が第一線で活躍しています。 今でも多くの学生さんたちは大企業に職を求めます。 自由がなくても、これからも、政府や会社の保護を求め続けていくのでしょうか?

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2014年10月1日水曜日

ムーバス


武蔵野市のコミュニティバスであるムーバスです。 コミュニティバスという概念を全国的に広めたことで、一部の人には有名です。

これまでは歩いていたのですが、最近は吉祥寺に行くときにムーバスのお世話になることが多くなりました。 ムーバスは、ほとんどが住宅地の中の狭い道を走ります。 

昨日、井の頭公園の少し手前でバスが急停止しました。 前を見ると、自転車がやってきます。 2台の自転車が道路の右端と左端を同時にバスに向かっています。 バスは道幅いっぱいなので停止するしかありません。

私 「しょうがないね、ガードレールの内側を走るかバスを優先させてよねぇ~」。
運転手さん 「高齢者はバスの方が停まってくれると思ってますから、、、
私 「運転手さんも大変だね」

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2014年9月27日土曜日

教養や教育がなくても散歩ができれば

朝の散歩(三鷹の鉄道車両基地)

ここ数ヶ月体調がすぐれなかったので、少し大きな病院で検査をしてもらいました。 中国出張が原因なのか分かりませんが、気管支喘息という診断でした。 病名が分かったことで、病院を出た私は気分爽快になったのです。

さて、「年を取って大切なことは教養教育だ」と聞きました。 「今日用(教養)があって、今日行く(教育)ところがあるのがキーポイントだ」という語呂合わせです。 

なるほどなぁ、、、と感心した訳ですが、今日用がなくても今日行く所がなくても、ブラブラと近所を散歩するだけでも面白いと思います。 色んな事を考えるし、様々な事に出くわします。 そう考えると、年を取って最も重要な事は、ブラブラと歩き回れるだけの健康を維持することです。 

運命や自然に逆らって、若返りに釈迦力になる必要はありません。 ジョギングやマラソンでなくてもいい。 散歩ができればいいのです。

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2014年9月21日日曜日

山椒の木

隣の庭の山椒の木

山椒は日本原産です。 中国の花山椒(花椒:ホワチャオ、英名 sichuan pepper)は中国原産で、香りや辛味がうんと強い別種です。 日本の山椒は、日本最古の縄文時代から利用されているスパイスです。 

秋になり赤くなると食用にはなりません。 未熟な青山椒のうちに摘み取ってオジャコと煮てチリメン山椒にします。

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2014年9月19日金曜日

鹿の角

鹿の角が折れたので、ご飯粒でくっつけた

奈良公園の鹿は春日大社の神使(しんし)と言われています。 大昔から殺めると重い刑罰を受けたのです。

敗戦直後、奈良にもアメリカの進駐軍が駐屯していました。 ハンティングと称して、神の使いである鹿を追いかけ回していたそうです(安芸の宮島の鹿は進駐軍にハンティングされ激減し、奈良公園の鹿を移入したのは有名な話です)。 

奈良のアメリカ進駐軍のキャンプは高畑町(かつて志賀直哉が住んでいて小林秀雄が通ったところ)と、現在の奈良女子大のキャンパスにありました。 春日大社からすぐ近くです。

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2014年9月17日水曜日

豊かな情緒

ひんがしの野に朝日が昇る

グローバルビジネスとは、国境を越えて信頼関係を構築することだと言っても過言ではないでしょう。 

多くの日本企業は、駐在員として一定の期間現地法人に出向します。 駐在員は日本の価値観や仕事の仕方を赴任地に持ち込みます。 しかし、現実は駐在員のサイクルに合わせるのではなく、現地法人の文化を原理原則(人間の情緒)に従って育てることが必要です。 
 
適切なコミュニケーションや人間関係、リーダーシップを可能にするのは、長期的に見れば知識やスキルというよりも、むしろ、情緒的なものなのです。 豊かな情緒で組織を情緒的につなげるのがグローバルリーダーの役割なのです。 

『人生に一番大切なものは“情緒”』
  
           岡潔(数学者 19011978年)

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2014年9月11日木曜日

9.11 アメリカ同時多発テロ (再掲)

9.11 アメリカ同時多発テロ事件
   

2002年の秋から2006年の秋にNYに戻ってくるまでの4年の間、アメリカの生活から離れていた。果たして9.11の前と後ではアメリカは変わったのだろうか?

変わった点もあるだろうが、大筋は変わっていないのだろうと思う。確かに、アメリカ国内を移動すると空港のセキュリティなどで不愉快な思いをすることは多くなった。フレンドリーでユーモアいっぱいのアメリカ人がギスギスしていると感じる。ゲートで搭乗を待つアメリカ人に余裕がなくなった。しかし、これらは小さな現象であって、ちょっとステップ・バックしてマクロレベルでアメリカを見てみると、アメリカは少しも変わっていないような気がする。

ペリーの黒船艦隊の威嚇による日本への開国要求、カリフォルニア州、ニューメキシコ州、テキサス州をメキシコから割譲した米墨戦争、米西戦争によるスペインからのフィリピンの植民地化、ハワイの領有化、先の大戦に日本を追い込んだやり方(これはちょっと様々な意見があるだろうが、、、)、これらと、9.11直後のアフガン侵攻、大量破壊兵器を根拠に(今となれば何もなかったことは世界中が知っている)イラン戦争に突入した強引なやり方に、大きな違いがあるとは思われない。

アメリカは文化・文明の多様性というものに鈍感だ。どの国も歴史があり、歴史の延長線上としての現在がある。しかし、アメリカはそういった多様性を認めようとせずアメリカを押し付ける。アメリカの社会という枠の中でみると、多様性の国アメリカなのだが、世界の中でのアメリカは全く多様性を理解しないかのように振舞う。

* * * * *

.11には不可解な点が多い。

5年半の月日が経ちグランドゼロにやって来た。7WTC 跡地だけには立派なグラスタワーが完成していて、壁面に隣の崩壊しなかったビルがくっきりと映し出されている(下の写真左の中央のビルの位置に7WTCビルがあった。写真右の左端のビルが7WTC跡地に建った新しいビルで、手前が1WTCと2WTCのあったところ)。


                                                                             

 世界史に関する知識も浅く、アメリカのことだってよく理解しないのに、ただ単にNYに10数年住んでいたからと言ってどうのこうのと言えたものではない。事件からまだ5、6年しか経っていないじゃないか。客観性をもって事の真実を追求するにはあまりにも時間が不足している。

事件当日、火曜日の朝はWTCに隣接するWFCに向かっていた。普段は仕事の関係で、月曜から木曜日の間はNYにいないが、この日は日系企業に対するセミナーをNY商工会議所で開催する予定があった(WFC:ワールド・ファイナンシャル・センター)。

郊外の自宅からメトロノース鉄道でマンハッタンに向かう車中、ブロンクスからマンハッタン島に入る直前、最初の飛行機が1WTCに激突した。電車の中はビジネスマンで満席だ。NYタイムスやウォールストリートジャーナルを読む者、書類に目を通している人、ごく普通のNYでの通勤風景。私は上海・北京の旅から戻ったばかりだった。まだ時差ボケの中、午後のセミナーでのプレゼンの内容を考えていた。セミナーのテーマは「危機管理」、私の話は‘93年のWTC爆破テロ事件に遭遇した私の経験を日系企業の方々に紹介する内容だった。

乗客の携帯電話が次々と鳴り出した。周りがざわつく。
WTCに軽飛行機が突っ込んだらしいぞ」。「本当か?」。「バルーンが当たったのかも知れない、、、、」。

私の携帯も鳴った。妻からだ。「軽飛行機がWTCに突入したらしい。テレビでやっている。WTCから煙が出ている。ダウンタウンには行かない方がいいわよ。新しいニュースがあったら電話するから」。

10分程してグランドセントラル駅に到着した。駅構内は足止めを食らった人たちでごった返している。地下鉄は既に動いていない。メトロノースも運転を見合わせると言う。何が起こっているのか分からない。

「これは大変なことになるぞ、、、」。

仕事仲間の安否の確認をしなければいけない。みんながWFCに向かっている筈だ。「仮オフィスとする場所を確保しよう」。グランドセントラル駅周辺のホテルを探した。いくつかのホテルをあたり49丁目にあるホテルにやっと部屋を確保することができた。CNNを見ながら部屋の電話で連絡を取り始める。この時点でランドラインはまだ繋がる。携帯はすでに繋がらなくなっていた。

二機目の飛行機が激突した。

 ホテルの窓は南に面しているので、WTCから立ち上る煙は生で見ることができる。テレビにはWTCの状況がLIVE映像で映し出されている。

10時になろうとしている時 2WTC が崩壊した。テレビでは崩壊が画面いっぱいに放映されている。窓の外からはひときわ大きな灰色の煙が立ち上る(煙手前がWFCのビル群)。


  WTC 崩壊直後、UA93便がペンシルバニア州で墜落した。「LETS ROLL!」という言葉を残してテロリストに立ち向かったと言われるトッド・ビーマーは元同僚で、彼の妻も同じオフィスで働いていた。90年代半ば、新入社員のトッドは私の仕事を補佐してくれた。学生のようなちょっと内気な彼の印象からは想像もできない行動だ。

9時38分にはペンタゴンにAA77便が突入している。


4機の航空機、そして2つのWTCタワーの崩壊と隣接する 7WTC ビルの消滅、全てがあまりにも秩序だっている。

仲間全員の無事を確認するには夜中までかかった。後で分かったことだが、WTC直前で地下鉄にどじ込められていた者、交通手段がないので徒歩でNJまで帰った者、自宅がWTCの近くで停電のために23階の部屋から下りることができなかった者、、、。

* * * * *

9.11に公表されていない真相は本当にあるのだろうか?

US政府陰謀説、チェイニー副大統領主犯説など、かなり過激な説も浮上しては消え、消えてはまた浮上してきている。多発した一連のテロの一つ一つに対して疑惑が表明されているが、ここでは全ての疑問に対してコメントすることはしないが、私自身は当時から7WTCの崩壊が気になっていた。

仕事で何度か7WTCに入ったことがあった。地下鉄レキシントン・ラインの駅からWTCWFCに行く場合は、7WTCの前を歩いたりした。「WTCから離れているにもかかわらず、なぜこれが7WTCと言うんだろう」と何となく思っていた。

また、映画ファンであれば、このビルは見覚えがあるかもしれない。ハリソン・フォードとシガニー・ウィーバーが出ていた88年の映画「WORKING GIRL」の撮影に使われたビルだ。

WTCは、WTCの崩壊した2つのタワーから2ブロック離れている。ハイジャックされた飛行機が突入した訳でもない。9.11当日の夕方520分に、老朽化したビルを意図的に倒壊させるかのように、一瞬のうちに消滅した。当局の発表では、火災による倒壊とのことだが、果たして火災により、鋼鉄の枠組みをもつビルが一瞬にして跡形もなく崩壊するだろうか?

9.11陰謀説の中には、「テロの総司令部が7WTCにあり、WTCに突入した2つの旅客機は、7WTCからリモートコントロールされていたんだ!」と言うものまである。倒壊したビルの瓦礫が次の日には全て現場から持ち去られたのも不可解だ。

* * * * *

2007年1月29日の日本の通常国会のニュースをYAHOOの動画ニュースで見た。民主党の小澤さんが代表質問に立っていた。格差問題を取り上げ、「小泉さん、安倍さんの6年で日本は世界で最も格差のある国になった」と発言していた。安倍さんの答弁にはこれについて具体的なコメントはなかった。

アメリカという国はお金さえ十分にもっていたら自由で平等で民主的な国だと認識できる。それは資本主義の論理が強烈に働いているわけで、資本主義と民主主義は相反する。この点を理解していないと、様々な不愉快な出来事によってアメリカが嫌いになってしまう。

アメリカの格差社会は日本で問題にするようなレベルではない。5%弱の世帯がアメリカ全体の純資産の60%以上を占めているのだ。持っている金が多ければ多いほどエライと見なされ、実際お金さえ持っていればアメリカでの生活はかなり快適になる。お金を持っていないか、お金をかけない暮らしをすると、アメリカの生活にはウンザリさせられる。

アメリカ人は自分を守ることを最優先する。開拓時代は、それこそ銃を手にとって自分自身や家族を守っていた。現在はどうだろうか?資産を増やしお金でわが身や家族をプロテクトしようとしているとは言えないだろうか?9.11で強固に信じていた国や体制に疑問が出始めて、自分のことは自分で守るという傾向が一層強くなったのかも知れない。

アメリカ人は、かなりインテリであっても自国の歴史や、世界の歴史について知らない人が多い。そして強いアメリカを盲目的に信じてきた。しかし、アメリカがやっている事は基本的に正しいのだという前提は9.11を境に崩れてきているのではないだろうか?

民主主義は民意の代表であることが前提であれば、政府はメディアをコントロールするだろうし、それには絶対的な資本の力が必要となる。金があればあるほど強いと言う訳だ。

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9.11は考えれば考えるほど不可解な点が多い。アメリカの人々の気持ちは多少なりとも変化があったのだろう。ただ、アメリカと言う国は9.11の前と後で方針に変化があるようには思えない。それどころか、これまでの性格を増長してきている傾向にあると思う。

ローマ帝国は東ローマ帝国が滅亡するまで1500年ほど続いた。イスラムのオスマン帝国でさえ500年続いた。アメリカはたかだか二百数十年である。帝国アメリカは今後どういった展開を見せるのであろうか?


2007年1月


2014年9月10日水曜日

きっと誰かが助けてくれる?

地下鉄南北線の車内

格差社会のアメリカでの生活は大変です。 しかし、日本よりも自殺率が低いのはどういう事でしょうか? それは、アメリカの義務教育の基本方針が自尊心を植え付けることだからです(宗教以外に)。 


世の中は平等じゃない。 子供たち一人一人の能力は異なり、子供たちの育つ環境も様々です。 しかし、それでも皆が人生を楽しんで生きていかなければなりません。 だから、自尊心を植え付けることは非常に重要な出発点と考えるのです。

自尊心のない人に、誰かが助けてくれると言っても、、、、、どうでしょう? 自尊心を持っている人だって落ち込むような修羅場は、人生に何回かは遭遇します。 自尊心を持ち自立しているからこそ、そういった時、家族や友達や仕事仲間が空気を入れてくれるのです。

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2014年9月7日日曜日

季節とともに生きて食べる


上海から帰国後のランチはガイ・ガパオにしてみました。

ガイはチキンで、ガパオはバジルです。 正確には、タイのガイガパオはタイのホーリーバジルというものらしく、ウチのベランダで収穫するスイートバジルではないそうです。 まぁ、固いことはさておいて、ガイガパオは失敗しない我が家のレシピです。










ガイガパオに欠かせない青唐辛子の季節もそろそろおしまい。 こうやって我が家の夏は過ぎ去って行きます。 でも、大丈夫。 おでんや湯豆腐の季節がすぐにやって来ます。 

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2014年9月6日土曜日

上海の空港にて

紅油水餃と茶蛋
相変わらずやる気のないウエイトレスたち

「おもてなし」なんて概念は、今の中国の社会体制や大人になる教育環境では無理です。 文明が進化すると、自分を利することに邁進する方向に加速度がかかるだけのように思います。

しかし、自分だけじゃない、お金だけじゃない、今だけ良ければではなく地に足を付けて生きようとする若者はいます。 ibgの若者の中には山本常朝の『葉隠』の生き方に感動する者もいるし、アル・パチーノ主演の『セント・オブ・ウーマン』の最後のシーンを諳んじている者もいます。

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2014年9月4日木曜日

上海のファーストフード ~ 叉焼ご飯

食の安全はさておいて、早い、安い、美味いはクリアしています。 400円でした。












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2014年9月3日水曜日

上海 ~ 雨の朝


戦闘的な上海の雨の朝。














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2014年9月1日月曜日

中国心・和とは?

上海の街角で見かけるスローガン 「中国心・」 

衣食住足りたら、いきなり過剰浪費になった中国の大都市。 日曜の夜は外食する人でレストランはどこも人でいっぱい。 衣食住足りた人から礼節を知って欲しいと思うのです。

聖徳太子が7世紀に十七条の憲法で示した「和」とは、親しみ、穏やかさ、助け合うこと、他人を思いやることですが、習近平さんが今の中国で意味するところの「和」とはどういった意味なんでしょう? 具体的に説明してもらいたいところです。

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2014年8月28日木曜日

盲導犬が刺される国になった?!


靖国神社の軍犬の像です。 従軍した犬も戦友として祀られているのです。 もともと日本人は、犬を大事にする民族ですからね。    

電車内で?盲導犬刺されけが 訓練で鳴き声我慢…埼玉県警が捜査

2014.8.27 19:43 産経新聞事件・トラブル
 埼玉県で7月、全盲の男性が連れていた盲導犬が電車内か駅周辺で何者かに刺されけがをしていたことが27日、県警などへの取材で分かった。訓練された盲導犬のため刺されても鳴き声を我慢したとみられ、犯行場所は未特定。インターネット上で「許せない」との声が相次ぎ、県警は器物損壊容疑で捜査している。
 武南署や男性の関係者によると、事件は7月28日に起きた。午前11時ごろ、さいたま市の男性(61)が職場に向かうためラブラドルレトリバー「オスカー」(雄9歳)を連れて自宅を出発、JR浦和駅から電車に乗り東川口駅で下車した。
 職場に到着後、同僚がオスカーのけがに気付いた。先端が鋭くとがったもので腰の辺りを2、3カ所刺されていた。手当てを受けて回復し、現在は元気に男性と生活している。
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2014年8月20日水曜日

人間の本質は孤独のグルメ

テレビ東京 『孤独のグルメ』

人間とは、あくまでも孤独なものなのです。 

一人で決断し、一人で責任を全うする。 しかし、一人じゃ生きられないし、一人じゃ死ねないのです。 そう、人間とは極めて社会的(ソーシャル)な動物だからです。 私はテレビはあまり見ません。 当然、毎週必ず見る番組なんてありません。 ただ一つだけ、気になる番組があります。 それが、このテレビ東京の『孤独のグルメ』です。

主人公の井之頭五郎は、一人で食べるものを決断し「自由」になる、すなわち、自分の決断に対して責任を全うする。 しかし、お店にはウェイトレスや料理人などお店の人がいるし、他の客が存在するのです。 つまり、孤独と言いながらも、礼儀をわきまえた周囲とのバランスが肝心なのです。 井之頭五郎には日本人独特の気遣いがある。

人間の本質に迫った素晴らしい番組だと思います。 ちょっと解釈に飛躍がありましたか、、、?

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2014年8月18日月曜日

外国人に靖国をどう説明するか?


8月の中国メディアも醜いですが、日本も甲乙つけがたい。 朝から車の中でAMラジオを聴いていたら、その局の解説委員が落ち着いた声で、昭和の戦争や靖国神社に関して堂々と全く嘘の解説をしていました。 TV番組が酷いことは分かっていましたが、AMラジオって、もしかしたら更に凄いことになっているのかも知れないと恐ろしくなりました。


靖国神社は、欧米では「War Shrine」と呼ばれています。 

アメリカ人と仕事をしていると、靖国のことが話題になることがあります(相手が親しい仕事仲間の場合に限りますが)。 原爆の話題と同様に、日本人であれば、自分の考えをまとめておいたほうがいいと思います。 私は特に宗教心が強いという訳でもなく、左右両翼のどちらかを守っているという訳でもありません。

靖国神社は、戦死した日本人兵士の “RE-UNION” の場。 

私はこのように説明しています。 原爆も含めて日本がかかわった過去の出来事に関しては、コメントできるようにしておいたほうがいいと思います。 欧米のビジネスパーソンは、自分の国を愛さない人は基本的には信用しません

ハル・ノートを突き付けられて、1941年12月8日に日本は太平洋戦争を始めてしまいました(真珠湾が奇襲でなかったことは、ハル長官の自伝などから明らかになっています)。 責任は、時の政府(東條首相と内閣)にありました。 東条内閣にもっと交渉能力があれば、全く違った展開になっていたのだろうと思います。 会田雄次は、「日本人は全員が優秀な係長だ」と言いましたが、リーダーになってしまった東條さんは、極めて優秀なスーパー係長だったと思います(東京裁判では大変立派でした)。


A級戦犯というのは東京裁判によるものだから、靖国の英霊とは全く関係がないのです。 特に、中国や韓国に言われるような問題ではありません。 要するに、日本国内における、国民全体の気持ちが一つにまとまっていないから、他国に揺さぶられるだけのことなのです(アメリカ軍の占領政策のおかげなのですが)

平和への祈りだけじゃ戦争はなくならない(憲法9条:Article 9 も同様)。 戦争は政治家が初めて政治家が終わらせるものです(軍人だったマッカーサーは、朝鮮戦争でそのことに気づいたのでしょうね)。 今の日本の場合、自分の意志で戦争を始めるような人が選挙で選ばれて政治家になる可能性はないと思います。 非武装中立を声高に主張する日本人がいますが、そういった人たちは日本人を全く信用していないのだろうと思います。 恐らく、日本人じゃないのでしょう。


こういった話をアメリカ人とする状況は、大抵がホテルのバーでお酒が入っているのですが、これまで殴り合いの喧嘩になったことはありません。 参考にして頂けたら幸甚です。

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2014年8月16日土曜日

ちょっと嬉しい瞬間


新宿伊勢丹で時計の電池を交換しました。 NYに住んでいる時からなので、時計の電池交換のためにもう何年もここに通っています。

地下の食料品売り場から入り、人混みをかき分けて、本館4階のフロアの隅っこにある時計修理工房を目指します。 修理工房には3人の男性がカウンター越しに客と相対するようになっています。 整理券をもらって待っていると、5分ほどで自分の番になりました。 いつものお兄さんです。

私「どうも最近すぐ電池が無くなるような気がするんだけど、、、」。

お兄さんは、裏蓋を開けて、「前回は二年前の十月に交換してますね。 だいたい二年で交換のタイミングです」。

前回電池を交換してからもう二年になろうとは、、、月日の経つのはあっという間である。 同時に、前回の交換を時計の裏蓋に記録しておくなんて、恐るべし伊勢丹時計修理工房の気配りだと思った。 

私「もう二年になるんだね。 そういえば、前回もおたくと全く同じ会話をしたような気がする」。

お兄さんは電池を交換しながら、「そうですね、覚えています」。

私「お世話になりました。 また二年後にお願いします」。

時計は新品のようになり、3か月ぶりに動き出した。 ちょっと嬉しい瞬間。

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2014年8月13日水曜日

誤解を生むテレビ番組

今年のibgのインターン(半年が経ちました)

中国の現状を知らずに、こういった安易な番組作りはやめていただきたい(NHK「中国人学生の心をつかめ~激化するエリート獲得競争~」)。 悲劇が生まれます。

中国の教育システムは、日本の受験を何倍も激しくしたものです。 小中高と情操教育が欠落しています。 中学3年間で高校の教科を終え、高校の3年間は全て受験勉強にあてられます。 体育や美術・工芸の類の教科はありません。当然、部活動なんて、受験に関係ないものはないのです。

成績優秀な子供たちは、仕事観、人生観、死生観といったもので悩む暇なく社会人になって行きます。 彼らの両親の世代(50歳前後)からそうなのです。 だから、親が子を諭すことは期待できません。 中国の教育システムは、自分だけ、お金だけ、今だけ、口だけの大人を育成する根本的な原因になっていると思います。

ibg 上海は、毎年100名ほどの大学生をインタビューして、5~6名のインターンを採用します。正式採用が前提となる有給のインターンシップです。インターンシップは一年間ですが、だいたい半分がドロップアウトします。彼等にしても、家に帰ると、我々 ibg の考え方は両親に否定されるそうです。 
わが社の最大のチャレンジは、自分だけじゃない、お金だけじゃない、今だけじゃない、口だけじゃない人材の育成です。

中国の若者は、ある意味では日本の若者よりもナイーブです。 両親も含めて、中国の社会体制の中でもがき苦しんでいる。 エリートの人物像も日本とはかなり違っているのです。 
公共の放送は、もう少し多角的な視点から番組製作を考えてほしいと思います。

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2014730日(水)NHK 
中国人学生の心をつかめ~激化するエリート獲得競争~








今月、中国から成績優秀な高校生80人が来日し、日本の最先端の科学技術を見学した。JST・科学技術振興機構が始めた交流事業で、中国のエリート学生を 将来的に日本の大学に呼び込むのがねらい。少子化・理科離れに悩む日本の理科系大学は、科学技術大国となりつつある中国の留学生たちを求めているが、彼ら の多くがアメリカを目指していて、日本への関心は薄いのが実情。激化するエリート学生獲得競争の中で、あの手この手で中国の高校生たちにアプローチする日本の取り組みを紹介する。出演:角南篤(政策研究大学院大学教授)

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