2023年8月26日土曜日

日本人はどう生きるか

魅力的なトヨタ・スポーツ800(お隣さんの車です)

メディアでは自動車のEV化に関するトヨタの戦略が正しいのか間違っているのか侃々諤々の様相を呈しています。

失礼な話ですが、私にとって今のトヨタの車は魅力がない。車に付いているロゴだって格好が悪い。トヨタの人がどれほど自覚しているのかは不明ですが、トヨタがこけると日本は沈没です。政府は「市場とか競争原理とは何か?」を考えて産官学の統合を考えてもらいたいものです。今はベクトルがバラバラだからです。

△▼△ 市場の安定は神の手じゃない △▼△

アダム・スミスが言ったような「神の見えざる手」は教科書の世界(時代背景が違いすぎるし、、、)。実際の市場は独占か寡占です。アマゾンを見てもマイクロソフトを見てもよく分かるでしょう。もともとルールは確立されていないので、新たなルールを作るか現行のルールを無理矢理でも変える方向に力は働くのです。そこに駆け引きが生じる。コンフリクトが生じ、調整がつかない場合には戦争になる。「神の見えざる手」で市場が安定することがないことは、バブルの崩壊や過去の世界恐慌やリーマンショックを見てもよく分かると思います。

△▼△ ゲームのルールは変化する △▼△

要するに、ルールや多くの制度というものは絶えず変化しているのです。ゴールポストだって動く。不安定に乗じて紛争が起こる。陰で仕掛ける連中がいる。それが人間の本質と言うべきか、それとも近代社会の当然の帰結と言うべきか。国際社会に参加する国はそのことを理解した上で行動しているのだろうと思います。日本は明治以前はどうだったのか日本の価値判断の基準を再考すべき時です(安易に世界に適応する必要はない)。

△▼△ ベクトルを合わせる △▼△

抽象度を上げて世界を眺めてみる。色んなものが見えてくると思います。国家も企業も世界の中で覇権争いをする様子が見て取れます。そして、それは戦争になる可能性も秘めているということです。産官学でベクトルを合わせ、一丸となって海外からのバッシングを跳ね返す時です。

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2023年8月21日月曜日

8月の日本

菩提寺は奈良の西方寺

人生も先が見えてきたからでしょうか、最近では強烈な拒否反応は軽減しました。20代の頃から8月に日本にいるのは本当に嫌でした。日本のテレビや新聞雑誌で取り上げる戦争や終戦の話題が非常に不快だったからです。日本人でいることが情けなくなるからです。

世界中のあらゆる仕組みには一応ルールが設定されています。それは多くの国が性悪説をとっているからです。人間は不完全で禽獣の域を脱することなく、時には衝突し平和を乱すと思っているからです。国家間には差異があり感情や認識には大きなギャップがあります。2000年以上継続する日本文化と17世紀からのアメリカ近代文明とは人生観など様々な観が違います。

だとすると、国家を超越した抽象的なレベルでの議論が必要になります。

日本の議論は真逆です。日本の受験エリートが上位を占める政府官僚でも企業でも具体的な議論は得意です。しかし抽象度を上げて(全体を見て)レベルセットすることを省いてしまいます。日本の現行教育システムでは教科別の柱はいっぱい立てるのですが、柱を渡す梁を通す余裕はありません。そのまま社会人生活が始まるのが原因の一つだと思います。

結果、抽象と具体のバランスをとりながら物事を推し進めることができない。孔子の言うところの「君子不器」です。つまり「君子たるもの一つの器(機能=function)にとどまってはいけない」ということです。

若い人たちには「人殺しはよくない」とか「家族が可愛そうだ」とか、そういった感情的な抽象度の低い議論ではなく、「戦争(論)」を議論して、モノの考え方を培ってもらいたいと思います。誰だって人殺しは嫌です。当たり前です。戦争の悲惨な場面だけを感情的にフォーカスする日本のメディアの8月は、本当に呆れるばかりで不快なのです。

一人でも多くの若い人に覚醒してもらい、一つの器にとどまらない君子に成長してもらいたい。時間はかかるかも知れませんが、今の日本に残された道はそれしかないでしょう。

奈良にて。

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2023年8月14日月曜日

ロビー・ロバートソン

ザ・バンドのロビー・ロバートソンが亡くなりました(80歳)。ザ・バンドはボブ・ディランのバックもつとめたバンドです。

当時の高校生はThe Weightのイントロが弾けるとヒーローでした。

1970年代大阪のアマチュアバンドはコンサートの最後にみんなで The Band の『The Weight』をやるのが定番でした。ロビー・ロバートソンは本当にカッコいい人でした。 R.I.P.

今聞いても『The Weight』の歌詞の意味はよく分かりません。同世代のアメリカ人に聞いた事がありますが、彼も本当の意味は分からないとのことです。おそらく人生の色んなシガラミを『The Weight』と言っているのではないかという事です。ビートルズにも『Carry That Weight』という曲がありました。

後世に残る偉大な曲は想像力が広がっていくものです。正岡子規の俳句みたいです。シンプルでも広がる想像力が大きい歌詞は偉大です(五七五で表現する子規は偉大過ぎる、そして日本語も素晴らしい言語です)。

 『The Weight』は想像力をかりたてられる。1970年代の大阪のティーン・エイジャーたちは、「人生って大変なことがいっぱいで自由になるのは難しい」くらいの理解だったのだろうと思います。少なくとも私は、、、。

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2023年8月7日月曜日

夏目漱石とクラプトン

夏目漱石 『道楽と職業』(明治44年8月

漱石によると、職業は人の為のもので、芸術や哲学・科学などは自分本位の仕事だそうです。 漱石にとって文学は道楽であり職業でした。 それは「己のためにする結果、すなわち自然なる芸術的心述の発現の結果が偶然人のためになって、人の気に入っただけの報酬が物質的に自分に反響して」成り立つところに意味があるという漱石の働く事・生きる事に関する基本姿勢なのです。根底にあるのは漱石がイギリス留学中に手に入れた「自己本位」です。

ibgを起業した頃に漱石の『道楽と職業』を何度も読み返し考えました。道楽であり職業に他人を巻き込んでいいものか? と。人の気に入っただけの報酬で17年目に突入することができたので何とかバランスが取れていると考えるべきか? どうなのでしょう?

エリック・クラプトンと漱石の『道楽と職業』

『Old Love』は、クラプトンがパティ・ボイド(元ジョージ・ハリソンの妻)との別れを唄った曲です。パティ・ボイドとの婚姻期間中も何度も浮気して子供もつくったのに、、、。あくまでも自分や自分の音楽を一番愛しているクラプトンなのです。

己のためにする結果に世界中の多くの人が気に入った。その報酬が莫大なものになって、自分が物質的に成り立つレベルどころじゃなくて、世界的な大金持ちになっちゃった。

土日に肩こりになりながら一生懸命練習したのですが、このソロは難しい。クラプトンの集大成みたいなものです。速いしフレット上を動き回るし、同じスピードで弾くのは大変です。


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