2014年9月27日土曜日

教養や教育がなくても散歩ができれば

朝の散歩(三鷹の鉄道車両基地)

ここ数ヶ月体調がすぐれなかったので、少し大きな病院で検査をしてもらいました。 中国出張が原因なのか分かりませんが、気管支喘息という診断でした。 病名が分かったことで、病院を出た私は気分爽快になったのです。

さて、「年を取って大切なことは教養教育だ」と聞きました。 「今日用(教養)があって、今日行く(教育)ところがあるのがキーポイントだ」という語呂合わせです。 

なるほどなぁ、、、と感心した訳ですが、今日用がなくても今日行く所がなくても、ブラブラと近所を散歩するだけでも面白いと思います。 色んな事を考えるし、様々な事に出くわします。 そう考えると、年を取って最も重要な事は、ブラブラと歩き回れるだけの健康を維持することです。 

運命や自然に逆らって、若返りに釈迦力になる必要はありません。 ジョギングやマラソンでなくてもいい。 散歩ができればいいのです。

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2014年9月21日日曜日

山椒の木

隣の庭の山椒の木

山椒は日本原産です。 中国の花山椒(花椒:ホワチャオ、英名 sichuan pepper)は中国原産で、香りや辛味がうんと強い別種です。 日本の山椒は、日本最古の縄文時代から利用されているスパイスです。 

秋になり赤くなると食用にはなりません。 未熟な青山椒のうちに摘み取ってオジャコと煮てチリメン山椒にします。

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2014年9月19日金曜日

鹿の角

鹿の角が折れたので、ご飯粒でくっつけた

奈良公園の鹿は春日大社の神使(しんし)と言われています。 大昔から殺めると重い刑罰を受けたのです。

敗戦直後、奈良にもアメリカの進駐軍が駐屯していました。 ハンティングと称して、神の使いである鹿を追いかけ回していたそうです(安芸の宮島の鹿は進駐軍にハンティングされ激減し、奈良公園の鹿を移入したのは有名な話です)。 

奈良のアメリカ進駐軍のキャンプは高畑町(かつて志賀直哉が住んでいて小林秀雄が通ったところ)と、現在の奈良女子大のキャンパスにありました。 春日大社からすぐ近くです。

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2014年9月17日水曜日

豊かな情緒

ひんがしの野に朝日が昇る

グローバルビジネスとは、国境を越えて信頼関係を構築することだと言っても過言ではないでしょう。 

多くの日本企業は、駐在員として一定の期間現地法人に出向します。 駐在員は日本の価値観や仕事の仕方を赴任地に持ち込みます。 しかし、現実は駐在員のサイクルに合わせるのではなく、現地法人の文化を原理原則(人間の情緒)に従って育てることが必要です。 
 
適切なコミュニケーションや人間関係、リーダーシップを可能にするのは、長期的に見れば知識やスキルというよりも、むしろ、情緒的なものなのです。 豊かな情緒で組織を情緒的につなげるのがグローバルリーダーの役割なのです。 

『人生に一番大切なものは“情緒”』
  
           岡潔(数学者 19011978年)

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2014年9月11日木曜日

9.11 アメリカ同時多発テロ (再掲)

9.11 アメリカ同時多発テロ事件
   

2002年の秋から2006年の秋にNYに戻ってくるまでの4年の間、アメリカの生活から離れていた。果たして9.11の前と後ではアメリカは変わったのだろうか?

変わった点もあるだろうが、大筋は変わっていないのだろうと思う。確かに、アメリカ国内を移動すると空港のセキュリティなどで不愉快な思いをすることは多くなった。フレンドリーでユーモアいっぱいのアメリカ人がギスギスしていると感じる。ゲートで搭乗を待つアメリカ人に余裕がなくなった。しかし、これらは小さな現象であって、ちょっとステップ・バックしてマクロレベルでアメリカを見てみると、アメリカは少しも変わっていないような気がする。

ペリーの黒船艦隊の威嚇による日本への開国要求、カリフォルニア州、ニューメキシコ州、テキサス州をメキシコから割譲した米墨戦争、米西戦争によるスペインからのフィリピンの植民地化、ハワイの領有化、先の大戦に日本を追い込んだやり方(これはちょっと様々な意見があるだろうが、、、)、これらと、9.11直後のアフガン侵攻、大量破壊兵器を根拠に(今となれば何もなかったことは世界中が知っている)イラン戦争に突入した強引なやり方に、大きな違いがあるとは思われない。

アメリカは文化・文明の多様性というものに鈍感だ。どの国も歴史があり、歴史の延長線上としての現在がある。しかし、アメリカはそういった多様性を認めようとせずアメリカを押し付ける。アメリカの社会という枠の中でみると、多様性の国アメリカなのだが、世界の中でのアメリカは全く多様性を理解しないかのように振舞う。

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.11には不可解な点が多い。

5年半の月日が経ちグランドゼロにやって来た。7WTC 跡地だけには立派なグラスタワーが完成していて、壁面に隣の崩壊しなかったビルがくっきりと映し出されている(下の写真左の中央のビルの位置に7WTCビルがあった。写真右の左端のビルが7WTC跡地に建った新しいビルで、手前が1WTCと2WTCのあったところ)。


                                                                             

 世界史に関する知識も浅く、アメリカのことだってよく理解しないのに、ただ単にNYに10数年住んでいたからと言ってどうのこうのと言えたものではない。事件からまだ5、6年しか経っていないじゃないか。客観性をもって事の真実を追求するにはあまりにも時間が不足している。

事件当日、火曜日の朝はWTCに隣接するWFCに向かっていた。普段は仕事の関係で、月曜から木曜日の間はNYにいないが、この日は日系企業に対するセミナーをNY商工会議所で開催する予定があった(WFC:ワールド・ファイナンシャル・センター)。

郊外の自宅からメトロノース鉄道でマンハッタンに向かう車中、ブロンクスからマンハッタン島に入る直前、最初の飛行機が1WTCに激突した。電車の中はビジネスマンで満席だ。NYタイムスやウォールストリートジャーナルを読む者、書類に目を通している人、ごく普通のNYでの通勤風景。私は上海・北京の旅から戻ったばかりだった。まだ時差ボケの中、午後のセミナーでのプレゼンの内容を考えていた。セミナーのテーマは「危機管理」、私の話は‘93年のWTC爆破テロ事件に遭遇した私の経験を日系企業の方々に紹介する内容だった。

乗客の携帯電話が次々と鳴り出した。周りがざわつく。
WTCに軽飛行機が突っ込んだらしいぞ」。「本当か?」。「バルーンが当たったのかも知れない、、、、」。

私の携帯も鳴った。妻からだ。「軽飛行機がWTCに突入したらしい。テレビでやっている。WTCから煙が出ている。ダウンタウンには行かない方がいいわよ。新しいニュースがあったら電話するから」。

10分程してグランドセントラル駅に到着した。駅構内は足止めを食らった人たちでごった返している。地下鉄は既に動いていない。メトロノースも運転を見合わせると言う。何が起こっているのか分からない。

「これは大変なことになるぞ、、、」。

仕事仲間の安否の確認をしなければいけない。みんながWFCに向かっている筈だ。「仮オフィスとする場所を確保しよう」。グランドセントラル駅周辺のホテルを探した。いくつかのホテルをあたり49丁目にあるホテルにやっと部屋を確保することができた。CNNを見ながら部屋の電話で連絡を取り始める。この時点でランドラインはまだ繋がる。携帯はすでに繋がらなくなっていた。

二機目の飛行機が激突した。

 ホテルの窓は南に面しているので、WTCから立ち上る煙は生で見ることができる。テレビにはWTCの状況がLIVE映像で映し出されている。

10時になろうとしている時 2WTC が崩壊した。テレビでは崩壊が画面いっぱいに放映されている。窓の外からはひときわ大きな灰色の煙が立ち上る(煙手前がWFCのビル群)。


  WTC 崩壊直後、UA93便がペンシルバニア州で墜落した。「LETS ROLL!」という言葉を残してテロリストに立ち向かったと言われるトッド・ビーマーは元同僚で、彼の妻も同じオフィスで働いていた。90年代半ば、新入社員のトッドは私の仕事を補佐してくれた。学生のようなちょっと内気な彼の印象からは想像もできない行動だ。

9時38分にはペンタゴンにAA77便が突入している。


4機の航空機、そして2つのWTCタワーの崩壊と隣接する 7WTC ビルの消滅、全てがあまりにも秩序だっている。

仲間全員の無事を確認するには夜中までかかった。後で分かったことだが、WTC直前で地下鉄にどじ込められていた者、交通手段がないので徒歩でNJまで帰った者、自宅がWTCの近くで停電のために23階の部屋から下りることができなかった者、、、。

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9.11に公表されていない真相は本当にあるのだろうか?

US政府陰謀説、チェイニー副大統領主犯説など、かなり過激な説も浮上しては消え、消えてはまた浮上してきている。多発した一連のテロの一つ一つに対して疑惑が表明されているが、ここでは全ての疑問に対してコメントすることはしないが、私自身は当時から7WTCの崩壊が気になっていた。

仕事で何度か7WTCに入ったことがあった。地下鉄レキシントン・ラインの駅からWTCWFCに行く場合は、7WTCの前を歩いたりした。「WTCから離れているにもかかわらず、なぜこれが7WTCと言うんだろう」と何となく思っていた。

また、映画ファンであれば、このビルは見覚えがあるかもしれない。ハリソン・フォードとシガニー・ウィーバーが出ていた88年の映画「WORKING GIRL」の撮影に使われたビルだ。

WTCは、WTCの崩壊した2つのタワーから2ブロック離れている。ハイジャックされた飛行機が突入した訳でもない。9.11当日の夕方520分に、老朽化したビルを意図的に倒壊させるかのように、一瞬のうちに消滅した。当局の発表では、火災による倒壊とのことだが、果たして火災により、鋼鉄の枠組みをもつビルが一瞬にして跡形もなく崩壊するだろうか?

9.11陰謀説の中には、「テロの総司令部が7WTCにあり、WTCに突入した2つの旅客機は、7WTCからリモートコントロールされていたんだ!」と言うものまである。倒壊したビルの瓦礫が次の日には全て現場から持ち去られたのも不可解だ。

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2007年1月29日の日本の通常国会のニュースをYAHOOの動画ニュースで見た。民主党の小澤さんが代表質問に立っていた。格差問題を取り上げ、「小泉さん、安倍さんの6年で日本は世界で最も格差のある国になった」と発言していた。安倍さんの答弁にはこれについて具体的なコメントはなかった。

アメリカという国はお金さえ十分にもっていたら自由で平等で民主的な国だと認識できる。それは資本主義の論理が強烈に働いているわけで、資本主義と民主主義は相反する。この点を理解していないと、様々な不愉快な出来事によってアメリカが嫌いになってしまう。

アメリカの格差社会は日本で問題にするようなレベルではない。5%弱の世帯がアメリカ全体の純資産の60%以上を占めているのだ。持っている金が多ければ多いほどエライと見なされ、実際お金さえ持っていればアメリカでの生活はかなり快適になる。お金を持っていないか、お金をかけない暮らしをすると、アメリカの生活にはウンザリさせられる。

アメリカ人は自分を守ることを最優先する。開拓時代は、それこそ銃を手にとって自分自身や家族を守っていた。現在はどうだろうか?資産を増やしお金でわが身や家族をプロテクトしようとしているとは言えないだろうか?9.11で強固に信じていた国や体制に疑問が出始めて、自分のことは自分で守るという傾向が一層強くなったのかも知れない。

アメリカ人は、かなりインテリであっても自国の歴史や、世界の歴史について知らない人が多い。そして強いアメリカを盲目的に信じてきた。しかし、アメリカがやっている事は基本的に正しいのだという前提は9.11を境に崩れてきているのではないだろうか?

民主主義は民意の代表であることが前提であれば、政府はメディアをコントロールするだろうし、それには絶対的な資本の力が必要となる。金があればあるほど強いと言う訳だ。

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9.11は考えれば考えるほど不可解な点が多い。アメリカの人々の気持ちは多少なりとも変化があったのだろう。ただ、アメリカと言う国は9.11の前と後で方針に変化があるようには思えない。それどころか、これまでの性格を増長してきている傾向にあると思う。

ローマ帝国は東ローマ帝国が滅亡するまで1500年ほど続いた。イスラムのオスマン帝国でさえ500年続いた。アメリカはたかだか二百数十年である。帝国アメリカは今後どういった展開を見せるのであろうか?


2007年1月


2014年9月10日水曜日

きっと誰かが助けてくれる?

地下鉄南北線の車内

格差社会のアメリカでの生活は大変です。 しかし、日本よりも自殺率が低いのはどういう事でしょうか? それは、アメリカの義務教育の基本方針が自尊心を植え付けることだからです(宗教以外に)。 


世の中は平等じゃない。 子供たち一人一人の能力は異なり、子供たちの育つ環境も様々です。 しかし、それでも皆が人生を楽しんで生きていかなければなりません。 だから、自尊心を植え付けることは非常に重要な出発点と考えるのです。

自尊心のない人に、誰かが助けてくれると言っても、、、、、どうでしょう? 自尊心を持っている人だって落ち込むような修羅場は、人生に何回かは遭遇します。 自尊心を持ち自立しているからこそ、そういった時、家族や友達や仕事仲間が空気を入れてくれるのです。

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2014年9月7日日曜日

季節とともに生きて食べる


上海から帰国後のランチはガイ・ガパオにしてみました。

ガイはチキンで、ガパオはバジルです。 正確には、タイのガイガパオはタイのホーリーバジルというものらしく、ウチのベランダで収穫するスイートバジルではないそうです。 まぁ、固いことはさておいて、ガイガパオは失敗しない我が家のレシピです。










ガイガパオに欠かせない青唐辛子の季節もそろそろおしまい。 こうやって我が家の夏は過ぎ去って行きます。 でも、大丈夫。 おでんや湯豆腐の季節がすぐにやって来ます。 

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2014年9月6日土曜日

上海の空港にて

紅油水餃と茶蛋
相変わらずやる気のないウエイトレスたち

「おもてなし」なんて概念は、今の中国の社会体制や大人になる教育環境では無理です。 文明が進化すると、自分を利することに邁進する方向に加速度がかかるだけのように思います。

しかし、自分だけじゃない、お金だけじゃない、今だけ良ければではなく地に足を付けて生きようとする若者はいます。 ibgの若者の中には山本常朝の『葉隠』の生き方に感動する者もいるし、アル・パチーノ主演の『セント・オブ・ウーマン』の最後のシーンを諳んじている者もいます。

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2014年9月4日木曜日

上海のファーストフード ~ 叉焼ご飯

食の安全はさておいて、早い、安い、美味いはクリアしています。 400円でした。












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2014年9月3日水曜日

上海 ~ 雨の朝


戦闘的な上海の雨の朝。














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2014年9月1日月曜日

中国心・和とは?

上海の街角で見かけるスローガン 「中国心・」 

衣食住足りたら、いきなり過剰浪費になった中国の大都市。 日曜の夜は外食する人でレストランはどこも人でいっぱい。 衣食住足りた人から礼節を知って欲しいと思うのです。

聖徳太子が7世紀に十七条の憲法で示した「和」とは、親しみ、穏やかさ、助け合うこと、他人を思いやることですが、習近平さんが今の中国で意味するところの「和」とはどういった意味なんでしょう? 具体的に説明してもらいたいところです。

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