2012年10月31日水曜日

(続) 「子育て」と「起業」は同じ

終末期のバジル(サラダにパスタにタイ風チキン炒めと大活躍の夏でした)

従来のやり方の何が抵抗勢力になっているのかに注意する。 これは、我々のクライアントのような大企業でも我々のような零細企業でも同じだと思います。 大企業のほうが見えにくい。 古いもの(残すべきもの)と新しいものが有機的に統合されていかないといけません。 こうして「企業文化」は、子供が大人になるように発展していかないといけないのでしょう。 これは起業してみないとなかなか分からない。 だから3代目から4代目になる頃に成功してきた企業でも衰退するのかも知れません。

自分で実際にやってみて、失敗を繰り返し成功するまでは簡単に人の言う事を信じない。こういったことの繰り返しが判断力を養うのだと思います。 自分で判断する習慣が無い場合は、軽信したり何ごとにも便乗するしかなくなってしまうのです。 

過保護にならずに致命的にならないように見守る。難しいですね、、どこからが致命的とするか、その距離感が難しい。子育ても経営も。

***

2012年10月30日火曜日

「子育て」と「起業」は同じ

ibgは6歳、やっと小学校に上がる年齢になりました

「culture」 って「cultivate」、つまり、栽培するという意味です。 種を蒔いて、水分や養分を吸収しやすいような土壌を作る。 果樹の素質なり個性なりを育てて、これを発揮させる事が「cultivate」です。

これは、小林秀雄の『私の人生観』からの引用です。 小林秀雄は「国家」を対象に「culture」を語っています。 敗戦直後の日本や日本人を憐れんでいるのでしょう。

会社を起業するということは、子供を育てるということと基本的には同じことです。 日本の場合は、起業(アントレプレナー)が極めて少ない。 既存の会社(大中小企業)に就職することが大多数で、ゼロから「cultivate」しようと挑戦する人は少ない。 また、挑戦しようとする人を支援する土壌(環境)があるとは言えない。

小林さんも凄い人ですが、やはり福澤さんはただ者ではない、、、。

天下の橐駝(たくだ=植木屋)は能く樹木の根を養うてその生力を盛んにし、枝葉花実はその自然の発生に任して各その美を呈せしむるのみ。 教育の橐駝、果たしてここに見る所あるや否や 福沢諭吉『教育の方向如何』 明治十九年)。

***

2012年10月27日土曜日

So long



Masahiro Kuwana,  R.I.P.



***

2012年10月26日金曜日

絵馬


数年前、絵馬に個人情報保護シールというのが貼られて、願い事や名前を他人に見られないようにしてありました。 「なんじゃこれ?!」と吃驚したのですが、さすがに止めたようですね。

明治神宮の手水舎
 



   
   

                       
***

2012年10月25日木曜日

文鎮

明治神宮の文鎮

文鎮はいいですね。 どっしりとして動かなくて。 重石が無くなると、組織なんて簡単に崩壊するし、大都市の運命だって同じことです。 さて、どうしましょうか。

文鎮で思い出したのが漱石の『永日小品』。 今だとブログのような短編集です。

「モナリザ」は『永日小品』の中の一編です。 主人公である井深は、細君が縁起が悪い絵だというので、80銭で買ったモナリザの画を5銭で屑屋に売り払ってしまいました。 

●○●○

井深は日曜になると、襟巻に懐手で、そこいらの古道具屋を覗き込んで歩るく。
(中略) 井深は一箇月ほど前に十五銭で鉄瓶の葢だけを買って文鎮にした。 この間の日曜には二十五銭で鉄の鍔(つば)を買って、これまた文鎮にした。 今日はもう少し大きい物を目懸(めが)けている。 懸物でも額でもすぐ人の眼につくような、書斎の装飾が一つ欲しいと思って、見廻していると、色摺の西洋の女の画が、埃だらけになって、横に立て懸けてあった。

夏目漱石 『永日小品』 から 「モナリザ」 1909年

***

2012年10月23日火曜日

オバマ vs. ロムニー ~ Presidential Debate

 
@ White House (PBS HPより)
 
11月6日の米大統領選投票日まであと2週間になりました。 民主党のオバマ大統領と共和党のロムニー候補はほぼ互角の接戦のようです。 最後のPresidential Debateは今日です。 どうなるか楽しみです。 日本じゃこういった debate はまだまだ無理ですね。 でも、どちらがアメリカの次期大統領になっても日本政府としてのシナリオは出来ているのでしょうか?
  
さて、日本であまり報道されていませんが、オバマさんは2月にホワイトハウスで開催された「Black History Month」のコンサートに出席しました。 「Black History Month」は、毎年2月にアフリカ系アメリカ人の歴史や活躍を振り返るアメリカの慣習、、というか、贖罪の月?
  
今年開催されたコンサートには、B.B.キングやシカゴブルースの大御所バディ・ガイに、黒人でないイギリス人のジェフ・ベックとローリング・ストーンズのミック・ジャガーが招待されました。 音楽を通じて黒人の地位向上に貢献したからでしょうか?
  
最後にバディ・ガイが「大統領、まだ歌っていませんね」とオバマ大統領にステージから呼びかけました。 オバマ大統領は首を横にふっていたのですが、実は唄いたそう、、、マイクを手に取りロバート・ジョンソンの「スイート・ホーム・シカゴ」を熱唱。 たぶん、リハーサルもやったのでしょう。 シカゴ出身のオバマ大統領のテーマソングのような選曲に会場はおおいに盛り上がりました。

おっと、、私はオバマさんのファンじゃないですよ。 日本中心に考えていますからね。
  
***

2012年10月21日日曜日

Jumping Jack Flash (クロスファイア・ハリケーン)


ローリング・ストーンズのミック・ジャガーは、ストーンズをブランドとして長年にわたり上手にマネージしてきたと思います。 単なるロックバンドのボーカルでなく、優秀なプロデューサーでありビジネスマンだったのです。 ストーンズという「ブランド」は劣化することもなく今年で活動50周年を迎えることになりました。

「日本」というブランドをマネージするのは誰でしょうね? マネージするどころか、ブランドの持つ価値をどこまで理解しているのか、、、。 急速に劣化している。 毀損しようとする悪意さえ感じるのは私だけ?

***

2012年10月20日土曜日

人生最初の意思決定


小学5年生の頃に、漫画やプラモと決別しました。 これが人生で最初の重大な意思決定でした。 今でもよ~く覚えています。   
 
原体験、つまり、自分が生まれ育った子供の頃の思い出が日本にない人たちが、日本の防衛についてテレビで自由に発言できるなんて、日本の自由って凄いですね。 思想が固まる前の何気ない体験は、以後の人生の思想形成に大きな影響を与えるものです。 プラモがあったり漫画を読んだり、蝉取りに走り回ったり三角ベースの野球に熱中したり、、、そういったものが私の原風景であり、それは日本の昭和の場面の数々なのです。 
  
自分が属する集団に愛着心を持つのは自然な事で、家族から発展して友人や会社のような組織、そして、国家。 こういった原風景を伴う愛着心がなかったら、生きていること自体がとても空しいものになるでしょう。
 
  
***

2012年10月19日金曜日

2012年10月15日月曜日

思索の散歩者


久しぶりに早朝から三鷹車両センターのあたりを歩いて来ました。 やっと散歩ができる気温になりました。 上の写真は、太宰治が愛したと言われる三鷹跨線橋を西のほうから望んだものです。 うろこ雲なのか、いわし雲なのか、さば雲なのか、何せ雲の知識がないので、秋の雲としか言いようがありません。

大学三年生は、そろそろ就職活動が本格的に始まると思いますが、太宰治が32歳の時(1940年)、慶應の学生さんのリクエストに応えて慶應の新聞に掲載した『心の王者』という文章があります。  太宰は一般のイメージとは違って前向きな人であったことが分かるかと思います。

思索の散歩者ってうまいこといいますね、さすが。

「学生とは、社会のどの部分にも属しているものではありません。また、属してはならないものであると考えます。学生とは本来、青いマントを羽織ったチャイルド・ハロルドでなければならぬと、私は頑迷にも信じている者であります。学生は思索の散歩者であります。青空の雲であります編輯者に成りきってはいけない。役人に成りきってはいけない。学者になりきってさえいけない。老成の社会人になりきることは学生にとって、恐ろしい堕落であります。学生自らの罪ではないのでしょう。きっと誰かに、そう仕向けられているのでしょう。だから私は不憫だと言うのであります」 (『心の王者』太宰治 )。

***

2012年10月13日土曜日

TOKYO 丸の内界隈


東京駅 丸の内 南口、復元されたドーム屋根の内側です。 金曜日の夜、家路を急ぐサラリーマンには東京駅の「価値」なんて関係ないか、、、。










IMFの総会が開催されたのは、丸の内の東京国際フォーラム。 皇居を左手に見ながら内堀通りを下って日比谷通りを左折したら、角に帝劇があって東京国際フォーラムから東京駅へと続きます。 この界隈の素晴らしさは、日本を出てみないとわからないか?

IMFの年次総会は、加盟188カ国の財務相、開発担当大臣、中央銀行総裁などが参加、関係者を含めると2万人以上の外国人がこのあたりにやって来たことになります。 政府がどれだけボロボロで体たらくでも、東京丸の内界隈があってよかった。 東京駅もレストアが終わって伝統を感じます。

そういえば、駄々をこねて参加しない国もいましたね。 

***

2012年10月10日水曜日

自閉的な人たち

JR御茶ノ水駅 ~ 聖橋を望む

夕方からミーティングでお茶の水に行きました。 
 
逆方向なので中央線快速は空いていました。 車内の乗客を眺めていると、「あ、これが日本なんだ、、、」と再確認することになりました。 それは、多くの人たちが他者を疎外している状態です。 
 
電車内という比較的狭いエリアで衆人環視であるはずが、見事に自分の世界に入り込んでいます。 前に座る女性は熱心に化粧を直しているし、吉祥寺から乗ってきて横に座ったジーパンの若者は右手で携帯を操作し左手に缶チューハイを持っています。 ほとんどの人が携帯を操作している。
  
日本は自由で平和だと言えばそれまでなのでしょうが、周りに人がいようが自分以外は全く眼に入っていないのでしょうね。 自閉症というのは先天的な脳の障害だと言われているようですが、日本人の遺伝子には自閉症的なものがあったのではないかと勘ぐってしまいます。
  

湯島で食べる新潟のへぎソバ

***

2012年10月8日月曜日

能力と意志の強さ

 
自動車が電気自動車になったら、パーツを買ってきてプラモデルみたいに組み立てられるでしょうね。 ただし、安全性という優先順位を下げた場合ですよ。

ここで注意しなくてはいけないのは、自動車は安全性が第一だから、誰でも自動車の製造業者にはなれないと先入観にとらわれないことです。 世界には他人の生命なんて大して重要でない経営者だっているのです。

個人的には自動車産業は日本の最後の砦だと思うのですが、自動車産業の人たちに「日本で守るべきものだ」という意識があるかどうか、、、、、どうでしょう? 産業も国も同じだと思うのですが、大事なことは、保守する能力があるという点と、もう一つ、存続する価値があると信じる強固な意志があるということでしょう。

***

2012年10月7日日曜日

準備段階が楽しい


プラモデルは作り出すまでの準備段階が楽しい。 作り出したら嫌ですね。 アッと言う間に終わっちゃいますから。 そして、その後はホコリまみれになる運命です。 だから、パーツのビニール袋を破る前の姿を眺めているのが実にいいのです。

***

2012年10月6日土曜日

つり革

優先席前のつり革は、黄色の三角形

つり革のデザイン変更は迅速なのですが、、、。 個人的には、回して握る場所を変えられる従来型の丸いつり革のほうが好きです。 

同次元では語れませんが、この国は、「基本的なこと」への変更は、憲法問題一つ解決できず放置したままです。 

福澤諭吉が『学問のすすめ』の中で、「一身独立して一国独立す」と言っていることはあまりにも有名ですね。 「独立とは、自分にて自分の身を支配し、他に依りすがる心なきを言う」と説明しています。 国が半独立の状態だと、それなりの器量のリーダーしか出てこない。 アンビバレントな日本のリーダーはいつまで続くのでしょう。 

***

2012年10月5日金曜日

ランチのカツカレー


ランチの「高級カツカレー」? 、、、市ヶ谷の防衛省で買ってきたレトルトの「海軍カレー」です。 はじめて食べたのですが、このレトルトカレーなかなかのものです。 通常のカレーよりもトマトの酸味が強いのが特徴です。 少しクセになりそう。
 
日本の「失敗の本質」って、失敗の本質を隠す体質なのでしょうね。 そして、失敗を許さない。 一度失敗したら返り咲くことが難しい。 これじゃ教訓を生かすなんてことはできません。 3500円のカツカレーを食べようが、それが5000円であってもいいじゃないですか。
 
これまでの日本は、数多くのタコ壺が整然と並んでいる状態でした(政界も経済界も)。 整然過ぎて全体を統合してマネージする必要がなかった。 しかし、これからの日本のリーダーは、人柄が温和なだけでなく決断力に富む強いリーダーが必要となります(ここでヒトラーに通じるなんて言っちゃダメですよ)。

アメリカだって中国だってロシアだって朝鮮半島だって、もっともっと本性が出て来るでしょう。 どこも余裕がないですから。



***

2012年10月4日木曜日

日本人やめますか?

これまでの日本って、自分たちは屈辱的な立場にいるという認識はあるのだけど、それを脱することを避けてきました(認識していない人もいましたが)。 自分たちに実力がないと思っていたのか、それともお金儲けのほうがいいと思ったのか、、、。

でも、最近の日本って、もしかしたら、自分たちが屈辱的な立場にいることすら分からない人が大半になってしまったのですかね? 政界も経済界もここまで卑屈になる必要はないだろうに、、、、。


もっと現実を直視したほうがいい。 このままだと日本人をやめたくなる人がいっぱい出てきそうな気がします。

***

2012年10月3日水曜日

やっと手に入りました!


プロペラローターを動かした時のバランスを確認できるか?!
 
***

2012年10月1日月曜日

神の月

銀杏を入れて茶碗蒸しを食べました

今年も神無月になってしまいました。 私は長い間、神無月って神様が出雲の会議でいなくなるので、神が無い(いない)月だと信じていました。 実は、「無」って「の」のことで、「神の月」が正しいようです。
 
今の日本って、八百万の神どころか、どこにも神様がいなくなったかのようです。天道様が見てないから恥も外聞もなくなっちゃった。 これには大正時代、『神神の微笑』で「日本の特性」を指摘した芥川龍之介も驚くでしょうね。
 
「、、、、泥烏須(デウス)も必ず勝つとは云われません。天主教はいくら弘まっても、必ず勝つとは云われません」。老人はだんだん小声になった。「事によると泥烏須自身も、この国の土人(つちひと)に変るでしょう。支那や印度も変ったのです。西洋も変らなければなりません。我々は木々の中にもいます。浅い水の流れにもいます。薔薇の花を渡る風にもいます。寺の壁に残る夕明りにもいます。どこにでも、またいつでもいます。御気(おき)をつけなさい。御気をつけなさい。………」
 
(芥川龍之介『神神の微笑』1922年)。
  
泥烏須(デウス)=キリスト教の神
老人=日本の神
 
***