2023年6月29日木曜日

高齢者の楽しみ

 

高齢者の楽しみのベスト3は、1.テレビ・ラジオ、2.新聞・雑誌、3.仲間とのおしゃべりだそうです。

私は高齢者の楽しみとしてクラプトンでも真面目に研究してみようかと思い、アマゾンでローランドのヘッドホン(RH300)を購入しました。

私は左耳が聞こえないのですが、このヘッドホンを使えばクラプトンのアコースティックギターの1~3弦の音が良く分かります。クラプトンはアコースティックがエレキよりも上手だと思います(本当にギターが上手なんでしょうね、、、)。この曲はクラプトンでヒットしましたが、作詞作曲はクラプトンではありません。


音楽はヘタッピーでも聞いているより自分で演奏するほうがいい。料理も食べに行くよりも失敗するけど自分で作る方が楽しい。それぞれに小さいですが進歩に対する達成感を味わえますからね。

Look at me. 
I am getting old, but I am happy !

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2023年6月15日木曜日

太宰治とクラプトン (続)

『太宰治情死考』坂口安吾 1948年

https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/43137_30135.html

https://youtu.be/l3hZS-0tomM

太宰治の桜桃忌が近づいてきました。「芸道というものは、その道に殉ずるバカにならないと、大成しないものである」(『太宰治情死考』坂口安吾)。

エリック・クラプトンと太宰治はよく似てると思います。超ダメ男だけど、どちらもハンサムでカッコよく、とてつもなく女性にモテる。安吾が言うように作品で評価すべきなのでしょうね。

私はクラプトンの大ファンではありませんが、クラプトンから一曲選べと言われれば 1966年の『Hideaway』です。クラプトンが21歳の時の録音です。発表から何年か遅れて聞いた高校受験直前の私は、このあたりから学校教育から距離をおくようになりました。

クラプトンのギターはこの一曲に詰まっています。クラプトンは57年経った今でも同じフレーズを弾いています。大ファンからは怒られるかも知れませんが、クラプトンはこの頃が頂点だったように思うのです。

ちゃんと弾けないまま50年以上経ってしまいましたが、YouTubeのおかげで謎だった部分が随分と解明されました。


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2023年6月7日水曜日

甘えの構造

土居健郎(1971年)

今の日本は「甘え」の解釈もアヤフヤだし、甘えや友情なんていうのもきわめて薄っぺらで、土居先生が『甘えの構造』で説明している「内」と「外」が曖昧になっていると思います(下図参照)。真の意味で甘える場所がなくなっているのではないでしょうか?


人間関係本来のコアは家族だし次は友達。それから、楽屋のような仲間と時間を共有する場所が大事です。今の日本は楽屋とステージの境(際)も曖昧です。緊張すべきステージは緊張しないし、ステージの緊張をほぐす仲間との意見交換の場である楽屋がない(楽屋は修練の場でもある)。時間を共有して成功も失敗も共に経験して友人を作る手間を省く。facebookの友達が友達になった、、、あまりにも安易すぎる。適度に甘えられる環境は自分で時間をかけて作るしかないのです。

甘えの前提は「trust & respect(信頼と尊敬)」です。相手を respect するには、自分も respect されるように努力が必要です。甘えの過剰はどこかの首相の親子関係のように相互依存につながるけど、親子関係(特に父親と息子の関係)は一生 trust & respect 構築のプロセスだと思います。

日本人と甘えの議論は、ibgのポストコロナの羅針盤である『迷子になる地図』の主旨とズバリ重なります。個と公共の問題であり教育の問題であり異文化コミュニケーションの問題です。内と外のバランスって本来は日本人が得意とする部分だったと思う。近代化や近代国家が推進したアトミズムって、原子だけあれば分子は要らないという考えです。成れの果てが今のアメリカ社会だし、日本は30~40年遅れてヒョコヒョコとついて行っているように感じます。

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2023年6月4日日曜日

アイデンティティの崩壊

 



東大の先生の記事

東京大学の先生が「日本の大学には優秀な人材が定着しない」という記事を書いていました。習得主義と履修主義を説明して、日本の履修主義は大きな問題であるとも指摘しています。「履修主義」とは、小中学校で学ぶ生徒が「所定の教育課程をその能力に応じて、一定期間履修すればよいのであって、特に最終の合格を決める試験もなく、所定の目標を満足させるだけの履修の成果を上げることは求められていない」とするシステムです。つまり、学力的には「ザル」だし、教育現場が倫理・道徳的な鍛練の場だとも言えません。これが日本の現実なのです。アメリカの習得主義はお金で解決する場合が多い傾向にありますが、、。

アメリカのアイデンティティ

1970年代の初頭、アメリカの崩壊は大学から始まったと指摘したのはアンドリュー・ハッカーでした。日本はアメリカにほぼ全てを依存している訳ですが、社会の状況は30年くらい遅れて後を追いかけているように思います。http://ibg-kodomo.blogspot.com/2016/06/14.html

アメリカのホワイト層の給料は日本の4~5倍でしょう。でも、優秀な日本人はアメリカで生き残れるほど精神的にタフでしょうか? アメリカ人(サバイブする人たち;恐らくトップ20%)はアメリカのとてつもなく理不尽な社会で何とか生き残る能力を幼稚園児の頃から鍛えられているのです。

アメリカ没落の原因の一つはアメリカのアイデンティティの崩壊です。サミュエル・ハンティントン(ハーバード大学教授、故人)は1990年代の半ばに、アメリカは将来的にプロテスタントの倫理観念とアングロサクソンの政治文化を失い国家としてのアイデンティティが無くなると予言しています。日本のアイデンティティを喪失させることに成功したアメリカは70~90年後に自らのアイデンティティを失うこととなる、、、何という皮肉か

日本のアイデンティティ

フーテンの寅さんの口上はアイデンティティの確認作業です。フーテンで全国をフラフラしている寅さんでも、葛飾柴又に家族や時間を共有した昔からの隣人たちがいる。つまり、アイデンティティを持っているからフラフラできるのです。寅さんのアイデンティティは葛飾柴又の人たちが護っている。

1970年代の中ごろまでは、日本でも評論家や大学の先生たちが日本のアイデンティティ喪失の危機感を盛んに議論していました。ところが、いまやそんなこと問題にしている知性はどこにもいませんね。知性の崩壊、これもアメリカと同じ道を歩んでいます。30~40年遅れて、、、、。

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