(ロストボールなんて言っちゃだめですよ!)
ゴルフをしなくなって3,4年になるでしょうか。とうとう、へなちょこゴルファーの域を脱出できませんでした。一時は熱中したものですが、恐らく熱中の度合いが足りないのと、センスの問題でしょう。ゴルフは、間違ったスイングのままいくら練習してもダメです。間違ったスイングのまま一生懸命練習を続けた場合でも、そこそこのスコアがでるようになるかもしれません。しかし、コンスタントに80台のスコアでラウンドすることは難しいのです。教育でも同じ事が言えるのだろうと思います。一生懸命勉強すればするほど、先生の言うことを聞けば聞くほど、世界の常識から遠ざかっていく場合もあるのです。学校で教わることを全否定するのではありません。知育、徳育、体育、そして、ある程度の社交性は集団生活の場が必要ですから、学校の役目は重要です。しかし、方向性の確認や修正には読書が必要です。やはり、偉人と言われる人の発言や、著名な小説家が書き残したものには示唆に富むことが多いのです。
ある財団法人が現代人の読書実態調査を行っています(2009年統計)。全国の中学生・高校生 1239人、成人1550人を対象に実施。
読書量が一番少ない年代は30代
成人の読書しない理由のトップは「仕事、家事、勉強が忙しくて本を読む時間がない」
中高生の読書しない理由のトップは「本を読まなくても不便はない」
親が読書するほど子どもは読書「好き」の傾向
1ヶ月間に読む本の平均冊数は、「1冊」が29.2%と最多。1冊も本を読まない「0冊」は23.7%で、中でも30代は27.4%と他の年代に比べて一番多い。
50%以上の人が、月に1冊しか本を読まないか、全く読まないと言うのは驚きですね。教育者でもある新渡戸稲造さんは、女学校の卒業式のゲストスピーチで心憎いコメントをしています。
まず書物を読む力があれば、世の中の事は大概間に合ッて行く。故に私はこの卒業せらる方々によく記憶して戴きたいと思うことは、書物を読む力を失わぬようにせねばならぬこと。書物というものも実際の問題になッて読めるぞと安心しておるうちに、力というやつは妙に蒸発するやつで、殊(こと)に口でも開いていようものならスーッと逃げてしまう。よく口を締めてから、油断しないで読書力を続けてやらんければならぬ。それには人の妻になろうがなるまいが、女房たる以上は努めて一日に十分でも二十分でもよいから、書物を読むという途(みち)を作ッておくことが必要である。日に二十分か三十分位はきッと本を読む。日に二十分や三十分の時間というものは、どうやッても出来るものである、工夫さえすれば、御飯時だろうが、何だろうが、・・・・・・・ といッて早く食ッちゃァいかぬ。
(『新渡戸稲造論集』 岩波文庫)
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