2010年1月9日土曜日

ゆとり教育 VS 詰め込み教育


帰国して4ヶ月がたち、今の日本の様子が色々と分かってきました。教育に関して、少し根本的な問題を考えていきたいと思います。

小学生の子供たちのお母さん方は、現行の教育システムに疑問を持ち、公立学校の先生たちの資質に関しても様々な意見を持たれています。だから、学校で足りないことを塾で学ばせ、オプションの幅を広げるために、子どもたちを多くの習い事にも通わせているようです。また、日本の多くの企業が出身校のブランド名を基準に採用を行っているために、受験戦争から完全撤退する訳にはいきません。問題意識はあるものの、日本にいる以上、日本の仕組みの中での落ちこぼれにならないために、レールにのらざるを得ないのが現状のようです。

日本の教育は、不足なのか過剰なのかという命題です。これは、ゆとり教育是非論でもあります。 私は、日本の教育は不足とか過剰ではなく、質の問題があると感じます。私が教育の質と言っているのは、そもそも義務教育とは何なのかということです。

教育を論ずる資格のない私がこう考えてしまうのは、やはり、日本の外から日本を見てきたからでしょう。日本の教育には大きな違和感を感じてしまうのです。

ウィキで調べると、義務教育とは「人(国民・保護者など)が子供に受けさせなければならない教育のことであり、日本国民には教育を受けさせる義務がある」と書かれています。権義(権利と義務)のうちの義務は、国民・保護者などにあります。そして、権利は国家にあるということです。

日本という国家は正しく義務教育の権利を行使しているのでしょうか?国家は、国民が自国民になるように義務教育する権利があり、国民・保護者は、子供に義務教育を受けさせる義務があるのです。日本は、自国民を日本人にする義務教育を行っているでしょうか?

今朝、「大卒者の専門学校入りが急増 就活で就職浪人より新卒が有利で」という新聞記事を目にしました。しかし、アカデミックかプラクティカル(実学)か以前の問題に、根本的な教育の質の問題があると私は思います。

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