そのときです。
路地の向こうを、一匹の猫が横切った――ように見えました。
「まだ野良猫なんているんだ」
そう思った次の瞬間、その“猫”の後ろから、ぞろぞろ、ぞろぞろと何かが出てきました。
猫ではありません。
ハクビシンでした。それも一家総出です。
先頭の一匹、続く二匹、さらに子どもらしき小型の個体。
ざっと見て、4~5匹はいます。
まるで「今年もよろしくお願いします」と、新年のパレードでもしているかのようでした。ハクビシンは分類上「害獣」だそうですが、見た目は妙に愛嬌があります。
しかもこの一家、人をまったく恐れない。
どうやら、どこかで人間から餌をもらった経験があるらしく、子どもハクビシンに至っては、私と愛犬チャーリーのほうへ寄ってきます。
もっとも困惑していたのはチャーリーでした。
彼は他の犬を見ると例外なく吠え散らかすのですが、相手がハクビシンとなると話は別です。吠えるどころか、固まっている。
「これ、犬なのか? 猫なのか? それとも正月の縁起物なのか?」
「……吠えるべきか?」
そんな顔をしていました。
写真をご覧いただければ分かる通り、複数のハクビシンが、すでに完全に住宅地に定着しています。可愛らしさとは裏腹に、健康・衛生面、建物への被害など、実害は決して小さくありません。
奥多摩ではクマ、武蔵野ではハクビシン。
さらに言えば、早朝に吉祥寺方面から仕事を終えて帰宅する若者の、ほぼ半分が外国人になりました。日本列島も、なかなか多様性に富んできました。
さて、家に戻りメールをチェックしていると、例年どおり新年のあいさつメールがいくつも届いていました。ありがたいことです。私もまだ忘れられてはいないようです。
ただ、その中に一通、少し引っかかるものがありました。
政府の人口政策について触れた内容だったのですが、気になったので、忘れないうちにここに整理しておこうと思います。
まず、事実確認からです。現在、政府が進めている人口政策は、
一つ目は、出生数の反転を目指す対策です。
児童手当の拡充、保育・教育費の軽減、育児休業制度の拡張、
二つ目は、人口減少を前提にした国家運営への転換です。
地方自治のあり方、医療・交通・
昨年11月に設置された「人口戦略本部」は、
ところが、その文章では、こう書かれていました。
「いつの間にか、人口減対策とは関係ない話に論点がズレていく」、「安い給料で女性を働かせようという、
正直に申し上げて、ズレているのは政策ではなく、
人口減少対策と、人口減少を前提にした国家運営は、
それを見て「事故を前提にするなんて無責任だ」と言い出すのは、
さらに不可解なのは、「安い給料で女性を働かせる」という話が、
人口減少社会では、女性も高齢者も外国人も含め、
「やる気もないことに『真剣に検討します』と言い、
この一文には、現代日本病が凝縮されています。
- 結果がすぐ出ない政策 ⇒ やる気がない
- 防衛費 ⇒ 不要
- 国会議員給与 ⇒ 悪意の象徴 (資格のない多くの国会議員には退場してもらいたいが)
すべて、感情的な連想ゲームです。
防衛費が増えるのは、日本の地理的位置や、
それらを一括して「臭いがする」と表現するのは、
文章の終盤では、こんな問いが投げかけられていました。
「自分は井の中の蛙、やがて茹でガエルになっていないか?」
率直に言えば、この問いは、そのまま書き手自身に返ってきます。
国家運営の現実を見ず、人口減少を「考えたくない未来」
それは、「国連が助けてくれる」、「憲法9条があるから大丈夫」
最後に掲げられる「何でも見てやろう」という言葉は、
人口構造、財政、インフラ、
人口減少を前提に国家運営を考えることは、逃げではありません。
新年早々、少々辛口になりましたが、「井の中の蛙」や「茹でガエル」という言葉は、他人に投げる前に、まず自分の足元の温度を測るために使いたいものです。私もまた、改めて自分の足元を見る必要があります(照顧脚下)。
明けましておめでとうございます。
本年も、現実から目を逸らさず、よろしくお願いいたします。
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