2009年12月17日木曜日

忠誠の宣誓(The Pledge of Allegiance)

今から10数年も前、当時はニューヨーク郊外に住んでいたのですが、家族でワシントンDCへ遊びに行った時のことです。ワシントン・モニュメントの前で息子が突然立ち止まりました(たぶん息子は10才くらいだったと思います)。胸に手をあて星条旗に向かい、何か言いはじめたのです。

「なんだ、なんだ、一体どうしたんだ?」。
それは「The Pledge of Allegiance(忠誠の宣誓)」でした。

I pledge Allegiance to the flag of the United State of America and to the Republic for which it stands, one nation under God, indivisible with liberty and justice for all

(私はアメリカ合衆国の国旗に忠誠を誓い、国に対し忠誠を誓う、神のもと一つの国であり、すべての人にとって自由と正義を与え、分かつことの出来ないものである)。

アメリカ人は、子供の時に神の名の下にアメリカという祖国に忠誠を誓います。学校で子供たちは、何かあるたびにこの「The Pledge of Allegiance(忠誠の宣誓)」を宣誓させられます。子供たちは、特別意識することもなく、ほとんどみんな自分の国アメリカが素晴らしい国であると思いはじめ、国歌「スター・スパングルド・バナー」を斉唱するのです。

私の憧れる人の中に、ジミー・ヘンドリックスというロック・ギタリストがいます。いい年をしたオジサンが、いまだにジミヘンの「リトル・ウイング」にしびれているのは滑稽ですね、、、。有名なロック・ギタリストは、だいたいみな不良です。彼は、不良のロック・ギタリストらしく、若くして麻薬で死んでしまいました。1969年、ロックの歴史的イベントであった「ウッドストック」で「スター・スパングルド・バナー」を演奏しました。マーシャルのアンプとのフィードバックをきかせたギターソロは、45万人の観衆を魅了したのです。読者の方々はご存じないですよね?

ジミヘンも子供の頃は「The Pledge of Allegiance(忠誠の宣誓)」を宣誓したでしょうし、麻薬で死んでしまうまで祖国アメリカを愛したのだろうと思います。

日本では、初等中等教育に関する認識の甘さがあるように思えてなりません。高等教育以前の問題が大きいように感じるのです。高等教育以前の問題をもっと考え、ビジョンを打ち出し、具体的な解決策を、長期的、短期的に示すべきだと思います。改善する施策は考えられているのでしょうか?ブログと言えども、もう少し現状を精査してから発言すべきですね。

アメリカの学校では、授業を始める前に「The Pledge of Allegiance(忠誠の宣誓)」を行います。生徒は胸に右手を当てて唱和するのです。子供達は物心つくころから「The Pledge of Allegiance(忠誠の宣誓)」を国旗に向かい唱和することで、アメリカと言う祖国を愛するように教えられます。そして、そのアメリカは、自由で豊かで美しいと「America the Beautiful」を歌います。この歌は有名なので、ご存じの方は多いのではないでしょうか?

日本では「自由で豊かで美しい日本」と子供に言っても、子供の方が笑ってしまうかもしれませんね。大人たちが、日本は魅力的な国だとは思っていないからかも知れません。教育の専門家たちは、様々な議論をした後に、高等教育の重要性に焦点をあてているようにも感じるのですが、理想論ではなく、具体的にまずできることからやった方がいいのではないでしょうか?

その一つが「The Pledge of Allegiance(忠誠の宣誓)」にかわるもので、国や国旗などと言うものでなくても、親と教師と生徒が皆で話し合い、合意したものに対し、忠誠を誓って責任を明確化するのは、すぐ実行できる一つの方法だと思います。

何?現実はそんなに簡単じゃないって?

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