2009年12月19日土曜日

餃子を作ろう










中国語(北京語)で「何か痛快なこと」が起こった時「蓋了帽兒!(かいら・まうぉー)」と言います。日本語では「やったー!(ガッツポーズ)」でしょうか。4半世紀前、北京の若者の間で流行っていた言葉です。直訳すると「帽子をかぶせる」と言う意味ですが、転じてバスケットボールのダンク・シュートのことを指しています。

中国で仕事をしていた80年代、北京は木犀地にある中国国家統計局の小楊(シャオヤーン)に教えてもらったのです。小楊は「青春の門」でデビューした頃の「大竹しのぶ」にどことなく似ていたので、「北京の大竹しのぶ」と仲間内で呼んでいました。デビュー当時の大竹しのぶと言われても皆さんはご存じないですよね?

さて、来年は「蓋了帽兒!(かいら・まうぉー)」と叫ぶようなことが起こるでしょうか?

餃子は中国東北地方の主食です。日本では薄い皮の餃子が美味しい餃子の代表のように思われていますが、中国では皮を食べます。皮は「面(ミエン)」と呼ばれ、英語で言う「DOUGH(ドーナツのドウ)」のことです。イタリアではこれはピザの台になります。

大きなボールに粉を入れて、ぬるま湯を少しずつ加えお箸でかき混ぜます。粉がボールの中でヒマワリの種のような状態になったら手でこね始めます。表面が滑らかになって、耳たぶくらいの柔らかさになるまでひたすらこねるのです。こねる間はワインを片手に人生を考えます。人生を考える時間は20~30分ですかね。こねた後は、ボールに濡れ布巾をかけ30分から1時間ねかせます。

中身は、豚・牛のひき肉にねぎ、ショウガ、椎茸のみじん切りを入れます。エビは細かくきざんだ後包丁の腹ですり潰す。白菜は包む直前に入れるから今は入れません。肉の中に材料を入れたら卵の白身をいれ、醤油とサラダオイルをドボドボと大量に入れます。小さじ大さじ何杯なんてもんじゃなくて、ドボドボっと躊躇なく入れるのです。ごま油もついでに入れます。

お箸で同一方向にかき混ぜます。右回りだったらずーっと右。左だったらずーっと左。ここでも人生を考えながら(餃子作りには人生を考えるところがあっちこっちにあります)、後戻りせずひたすら同じ方向にかき混ぜます。においをかいでみて、醤油とショウガの香りがしなければ、醤油を再度ドボドボっと加え、ショウガも足します。中国の人達は「味精(ウェイ・チン)」といって化学調味料をやたらぶち込みますが、私は化学調味料は使いません。

さて、中身を皮で包む作業です。これが一番面倒くさい。ボール状にしてねかせておいた「面」をすこしこねて太さ1.5センチくらいの大きなドーナツ状の輪っかを作るのです。そして二個所を切り、同じ長さの二本の棒状にする。そして金太郎アメのように2センチくらいの大きさに切っていく。粉を全体にまぶして手で少し潰してからめん棒で丸くのばしていきます。

白菜は洗わずみじん切りにして塩を全体にふりかけ絞って水分を出し、包む直前に先ほど作った餃子の中身と混ぜ合わせます。これがキーポイントで、水のでる白菜は水で洗わず塩をまぶして水分を絞り出し、包む直前に餃子の中身に混ぜ合わせるのです。

大きな鍋で茹でるわけですが、餃子が鍋の中でくっつかないようにオタマでお湯をかき混ぜ「ウズ」をつくり、鍋の中央の「ウズ」の中心から餃子を一個ずつ入れていきます。餃子ができてくると浮き上がって来ます。沸騰させふきこぼれそうになったら差し水をする。これを2,3回繰り返してプリンプリンでツヤツヤの餃子の出来上がりです。

是非、子供達と一緒に餃子を作ってみて下さい。

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