2012年8月15日水曜日

悲哀は限りがない

オリンピックの閉会式にミック・ジャガーが出てくるかと期待していたのですが、The Whoでしたね。 ウッドストックに出演したThe Who、出演できなかったThe Rolling Stones。 1969年から続く確執かと勝手に想像しちゃいました。 報道によるとストーンズやツェッペリンは出演を辞退したそうです。

今年も8月15日がやって来ました。

日本の首相や閣僚はリンカーンのゲティスバーグ演説の意味をどれほど理解しているでしょうか? 多くの政治家に自分の国に対するdevotionやdedicationの欠片もないことは、日本の大きな弱点だと思います。 世界はますます混迷するだろうし、この時期の油野郎はこれまで以上に煩くなる。 

去年のブログです。

(再掲)
2011年8月14日日曜日
献身という事 ~ devotion

さて、今年も8月15日がやってきます。 私は「もはや戦後ではない」と言われた世代の生まれですから、当然、1945年8月15日の記憶はありません。 しかし、昔から8月15日が嫌いでした。 三島由紀夫が言った「限りなき悲哀」を感じるからですね。

「人民の人民による人民のための政治」は、誰もが知っているリンカーンの有名なフレーズです。 しかし、リンカーンが演説で強調したかったことは、この部分だけではないと思います。 リンカーンは「勝った側も、敗けた側も、戦死した人は無駄死にじゃないんだ」ということを言いたかったのです。

リンカーンのゲティスバーグ演説は短いので下に全文を載せます。 アメリカ人はdevotionという単語が大好きです。 組織で上司が部下を褒めたり表彰したりする場合には、必ず出てくる単語です。 リンカーンも演説の中で効果的に使っています(私は、リンカーンの演説に対して「虐殺され土地を奪われた先住民はどうなのよ!」と言う気持ちはありますよ)。

敗戦後の日本は、過去を上手に思い出すどころか、ダチョウのように頭だけを砂の中に突っ込んで、見たくないもの、知りたくないものを無視し続けて来たのでしょう。 小林秀雄が『無常という事』で言った、「人間の置かれる一種の動物的状態」なのでしょう。 福沢諭吉は、「禽獣の世界から文明に近づけるのが教育である」と言った訳ですが、敗戦後66年間の日本の教育の失敗は大きいですね。

○●○ ○●○ ○●○ ○●○

The Gettysburg Address
Gettysburg, Pennsylvania
November 19, 1863

Four score and seven years ago our fathers brought forth on this continent, a new nation, conceived in Liberty, and dedicated to the proposition that all men are created equal.

Now we are engaged in a great civil war, testing whether that nation, or any nation so conceived and so dedicated, can long endure. We are met on a great battle-field of that war. We have come to dedicate a portion of that field, as a final resting place for those who here gave their lives that that nation might live. It is altogether fitting and proper that we should do this.

But, in a larger sense, we can not dedicate -- we can not consecrate -- we can not hallow -- this ground. The brave men, living and dead, who struggled here, have consecrated it, far above our poor power to add or detract. The world will little note, nor long remember what we say here, but it can never forget what they did here.

It is for us the living, rather, to be dedicated here to the unfinished work which they who fought here have thus far so nobly advanced. It is rather for us to be here dedicated to the great task remaining before us -- that from these honored dead we take increased devotion to that cause for which they gave the last full measure of devotion -- that we here highly resolve that these dead shall not have died in vain -- that this nation, under God, shall have a new birth of freedom -- and that government of the people, by the people, for the people, shall not perish from the earth.

***

0 件のコメント:

コメントを投稿