2010年10月3日日曜日

落語のすすめ

子どもの頃から落語に親しむのはお薦めです。

落語を聞くと(見ると)、江戸時代の長屋の様子が生き生きと出てきます。八っぁん、熊さん、与太郎、おかみさん、若旦那、ご隠居さん、、、お馴染みの登場人物です。落語は演芸ですが、レベルの高い噺家であれば、我々を江戸時代にタイムスリップさせてくれます。

江戸時代というのは「Seize The Day」の世界だと思いますね。落語に出てくるキャラクターは、毎日毎日を精一杯生きている人たちだからです。彼らは、人生に必要なことは、日々の生活で培った。そして、その積み重ねが教養になり文化となっていったのです( 「Seize The Day」に関するブログ:http://ibg-kodomo.blogspot.com/2010/01/blog-post_14.html )。

三島由紀夫が以下のように言っています。

「未来社会を信じない奴こそが今日の仕事をするんだよ。現在ただいましかないという生活をしている奴が何人いるか。現在ただいましかないというのが“文化”の本当の形で、そこにしか“文化”の最終的な形はないと思う」(「文化防衛論」 昭和44年)。

革命なんてものは、理想の未来のために現在をおろそかにする(犠牲にする)ということで、三島由紀夫が当時の日本人(与野党の政治家や学生運動家)に訴えていたのは、「革命(改革)と叫んでも、君たちは今日を命を賭けて生きているのか?」と言うことだろうと思います。三島由紀夫の言う“文化”とは、長年にわたり積み重ねてきた精神的なものの今日までの集合体ということです。それが日本文化であり、守るべきものではないのかということなのです。

落語は、本当に様々なことを教えてくれます。三島由紀夫が言及する“文化”もいっぱい詰まっています。子どもと一緒に落語に親しんで人生を豊かにして下さい。

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