2010年9月21日火曜日

(続)中国の反日問題を考えてみよう

2005年の中国における反日活動は、上海、北京、成都などの大都市で破壊行為をともなう暴動まで起りました。今回は2005年の時のような暴動は起っていませんが、今回のほうが事態は深刻ではないかと思います。

理由は二つあります。

一つは中国の国内問題の悪化です。所得格差と失業の問題、これらは改善されるどころか、より深刻になっています。中国13億の人口の70~80%は農民と言われています。農民は、ウルトラ格差のなか尖閣も日本も自分らとは関係ないことなのです。自分達の生活や老後の権利さえ保障されていないのですから。そして汚職の問題、国内のインターネットの普及により地方行政の汚職が暴かれ、政府としても処罰をしなければいけない状況も出てきました。したがって、これまで以上に対外的に強く出て矛先をかわさないと、あと2年の胡錦濤政権は一層辛い立場に追い込まれます。

二つ目は日本の問題です。政治の混乱は誰(日本列島の外)が見ても明らかで、絶好の攻撃のチャンスです。2005年に比べると、長期的なデフレとともに日本経済は更に落ち込み、国民の気持ちにも余裕がなくなってきています。全体主義に陥りやすい危険性があります。いつものことですが、マス・メディアも触媒の機能をはたしています。本来の使命である「どこまでも真理に迫る」どころか、「お金のあるところに吸い付けられている」状態です。

昨日は江華島事件が起った9月20日だったのですが、朝鮮半島は静かだったですね。韓国は中国政府が恐いのでしょうね。アメリカ政府のコメントも、第七艦隊司令官の発言と温度差があって、今のアメリカの弱さを表わしているかのようです(江華島事件は朝鮮政府開国のきっかけとなった1875年の日朝間の衝突事件)。

色々と言いたいことはありますが、これ以上しゃべると墓穴を掘りそうなので、このあたりでお終いにします。

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