中国人の反日感情を考えてみましょう。日本の学校では教えてくれませんからね。
下は、ibg上海オフィスの中国人コンサルタントのコメントです。80后(パーリンホウ)と呼ばれる1980年以降の生まれです。有名大学卒のインテリと言えるでしょう。
『2005年に対日感情が最悪になった時も今も基本的には何も変わっていないです。中国人は一般的に子供の頃は日本のことを好きでも嫌いでもありません。学校教育で戦争中の日本の悪いイメージを植え付けられますが、日本のことが嫌いになる程の感情にはなりません。 しかし、突発的な事件や継続的なネガティブ要因(教科書問題等)が生じると、「学校で聞かされたこと」を思い出します。例えば、日系企業で日本人上司が中国人社員を殴ったと聞くと、「やっぱり」という気持ちになります。つまり、事件が起こりさえしなければ、悪いイメージを思い出すことはないのです』。
5年前に対日感情が悪化した時は、中国政府は日本を叩くことで大衆の矛先をかわそうとしたのだと思いますが、今回は日本側の問題が大きそうです(勿論、それが全てではありません)。それは、日本政府が極めて弱体化しているということです。エコノミストの最近の記事に、日本政府は『dysfunctional』(機能不全、崩壊)と書いてありました。かなり強烈な言葉ですね。名目GDPも中国に抜かれてしまいました。日本は世界2位の経済大国だとは言えなくなったのですね。日本が弱くなればなるほど近隣諸国は元気が出てきます。
外交と芸能ニュースを同次元で扱う日本のマス・メディアでは多くの国民は本質をとらえることは難しいと思います。新聞やTVを見れば見るほど本質から遠ざかります。中国のことをよく知らないで「日本の地方都市の景気回復には中国マネーを呼び込め」なんて安易な報道はやめてもらいたいですね。単純に資本として利用できるのであればいいのですが、資本主義のロジックの弱い日本では難しいと思います。相手は超資本主義の国、natural born merchantです。一枚も二枚も上手ですから。「山」も「水」も身ぐるみ剥がれて本当に沈没しても知りませんよ。
孫子の兵法で有名なのは「知己知彼、百戦百勝」です。ご存じですよね。日本人は、日本のことをよく知って、そして中国や外国のことを知らないと、他国と仲良くもできないし戦もできないのです。
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