2011年5月26日木曜日

ビジョン(Vision)とは?

デッキの花

ビジョン(Vision)という言葉は解釈が難しいですね。小林秀雄は昭和25年の講演『私の人生観』で、宮本武蔵の残した文章を引用し、「Visionを日本語にすれば、心眼とか観という言葉が、先ずそれに近い。見ようとする意が目を曇らせる。だから見の目を弱く観の目を強くせよ」と言っています。意味深長です。

目をつむって思い浮かぶ自分の将来像が人生のビジョンです。それは、人生観と言えるかもしれません。複数の人が目をつむって思い浮かぶ情景が同じであれば、ビジョンを共有したことになります。小林秀雄は「今日は、人々が争って見の目を強くする様になった時代である」とも言っています。本質を外していると戦後の復興期を批判しているのでしょう。

先ずはビジョンを描く。それから、「どうしたらできるか(How To Get There)」を考える、それがストラテジー(Strategy)です、つまり、やるべき事とやってはいけない事を分けるのです。後は計画(Planning)をたてて、実行(Execution)する。実行する場合に大事なことは、諦めない(Keep Getting Up)です。基本は自尊心(Self-esteem)で、自分を信じることです。

私はいい加減な学生だったので、「将来何をしたいか、どうなりたいか?」なんて分りませんでした。しかし、「何をしたくないか?」ははっきりしていたと思います。ビジョンなんて明確なものはなかったですが、やりたくない事だけははっきりしていたので、雀の涙ほどですが戦略性はあったのでしょうね、たぶん。

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