2011年5月5日木曜日

日本最後の政治家 ~ 吉田茂

吉田茂がイギリスから持ち帰ったロールスロイス

吉田茂は、日本再生のシンボル的な東京オリンピック(1964年)を見て数年後に89歳で亡くなりました。最後の大政治家はイギリスのウィンストン・チャーチルだと小林秀雄が書いています。 日本の最後の政治家は吉田茂かもしれませんね。

戦後日本の進路は吉田茂が決めたといわれます。 しかし、今は多くの複雑なことが互いに絡み合って、どんなに優秀な政治家でも一人では解決できるものではありません。だから官僚組織があるのです。政治家自身が政治家が何たるかを理解せず官僚機構を否定した場合、そこには絶望しかありませんね。 小林秀雄は「政治家というものは、社会の物質的生活の調整を専ら目的とする技術家である」と言っています。

「復興ビジョン」なんて聞こえは良いですが、日本人が心に思い描く共通のイメージは何なんでしょうか?

下は昭和32年、吉田茂の防衛大学の第一回卒業式での訓辞です(皆さんご存じでしたね)。

君達は自衛隊在職中
決して国民から感謝されたり
歓迎されることなく自衛隊を終わるかもしれない
きっと非難とか叱咤ばかりの一生かもしれない
御苦労だと思う

しかし

自衛隊が国民から歓迎されちやほやされる事態とは
外国から攻撃されて国家存亡の時とか災害派遣の時とか
国民が困窮し国家が混乱に直面している時だけなのだ

言葉を換えれば

君達が日陰者である時のほうが
国民や日本は幸せなのだ
どうか、耐えてもらいたい

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