2011年4月18日月曜日

パラダイムシフト ~ 問題意識を持つ

昨日の四谷。桜が散っているのが分りますか?

「(武士道の)光明と栄光は、その廃墟を乗り越えて永遠に生きてゆくであろう。その象徴である桜の花のように、四方の風に吹かれて散り果てても、その香気は、人生を豊かにして、人類を祝福するであろう」(新渡戸稲造 『武士道』十七章 武士道の将来)。

東日本大震災(3.11)以降、日本という国は、これまでのやり方、つまり、戦後日本の価値観を見直さざるを得ないでしょうね。コンサルタント的に言うと、パラダイム・シフトです。将来のある若い人たちには以下のような点に注意して、人生のグランドデザインを考えてみて欲しいですね。

第一に、専門家でなくても色んなことに関心をもつことです。たとえ限られた範囲の理解でも、まずは、興味をもって自分で考えて自分なりの意見をもつようにすることです。従来の評価基準である模範解答への近さだけにフォーカスしても、想定外の事象に対応する精神力は養われません。予測不能な将来への対応策は、精神的にタフになる(mentally tough)ことしかないのです。

次に、自分の意見を他人に伝える技術の習得です。日本語でやってもちゃんと伝えられないのであれば、外国語で考えを伝えるなんて逆立ちしても無理です。先ずは母国語である日本語からです。いつのまにか自分の意見に共感してもらうコミュニケーションが理想です。相手の意見に賛成できない場合でも、会話の早い時点で相手を否定してはいけません。会話をふくらませ、多くのアイデアが出るようにした上で、自分の考えを論理的に伝えなければなりません。

3つめは、政治的に敏感であれということです。国際情勢となるとタイムリーに理解するのは難しいですが、自分の国の政治や経済のことくらいは知っておくべきです。政治はお上(かみ)のこと、経済は経済学者の領域、自分には関係ないという態度は世界で通用しません。過度に政治的な話は問題ですが、例えばアメリカのビジネス社会では、為政者の行動を国民が監視し意見を持つのは当たり前のことです。

今度こそ、多くの犠牲が無駄にならないように願います。

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1 件のコメント:

  1. パラダイムシフトの時代ですね。今までの価値観を溶かして、広い視野を持たないといけないと思っています。
    多くの人の犠牲を無駄にしてはいけないですよね。

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