2011年1月28日金曜日

映画レビュー ~ 「ソーシャル・ネットワーク」

映画の宣伝ポスター

上海からの帰り、飛行機の中で映画「ソーシャルネットワーク」を見ました。

インターネット上で社会的なつながりを作って行くサービスをソーシャルネットワーク(SNS)といい、「Facebook」は世界中で利用されているSNSです。

映画「ソーシャルネットワーク」は、「Facebook」起業のストーリーと言うよりは、頭はいいのに人間関係が苦手というコンプレックスを持つ架空のキャラクターの物語です(こういった若者を「nerds(ナード)」と言います)。 だから、インターネットで一番成功したウェブサイトの話でもなく、世界で一番若い億万長者の話でもありません。みんなの仲間に入るために(gain acceptance)次々ととる行動によって、唯一の理解者である親友(buddy)がどんどん離れていきます。成功とは何か、成功の代償とは何なのか(the costs of the desire for acceptance)、お金より大事な価値とは、、これらのことを問いかけています。

福沢諭吉は、教育の目的は子どもを禽獣の世界から文明に近づけることだといい、それには「智」と「徳」と「人間交際」が肝要であると唱えました。「智」は知識、「徳」はモラル(倫理観でもいいですが、恐らく士気が高いこと=self motivated)、そして「人間交際」、つまり、人間関係の構築(ソーシャルネットワーク)がキーポイントであると訴えています。

http://ibg-kodomo.blogspot.com/2010/01/blog-post_28.html

「Facebook」に代表されるインターネット上のSNSは、「人間交際」のツールです。だから、通常は匿名ではなく、自分をグローバルに売り込むためのものなのです。

映画はテンポよく面白かったですよ。5億人を超えるソーシャルネットワークを立ち上げた主人公が、全く「人間交際」のできないナードだったという皮肉ですね。

みなさんは、どういった感想を持たれるでしょうか? 是非、ご覧になってください。

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