2011年1月5日水曜日

木くばりをする事

宮本武蔵が『五輪書』に以下の事を書いています。 大工の棟梁も、武家の統領も、グローバル企業の社長さんも、一国のリーダーも、みんな同じだということですね。

大将は大工の統梁として、天下のかねをわきまへ、其国のかねを糺(ただ)し、其家のかねを知る事、統領の道也。大工の統領は堂塔伽藍のすみがねを覚え、宮殿楼閣のさしづを知り、人々をつかひ、家家を取立つる事、大工の統領も武家の統領も同じ事也。

家を立つるに木くばりをする事、直にして節もなく、見つきのよきをおもての柱とし、少しふしありとも、直につよきをうらの柱とし、たとひ少しよわくとも、ふしなき木のみざまよきをば、敷居・鴨居・戸障子と、それぞれにつかひ、ふしありとも、ゆがみたりとも、つよき木をば、其家のつよみつよみを見分けて、よく吟味してつかふにおいては、其家久敷(ひさしく)くづれがたし。又材木のうちにしても、ふしおほく、ゆがみてよわきをば、あししろともなし、後には薪ともなすべき也。

かね=規準となるもの
糺す=確認して明らかにする
すみがね=材木に墨付けを行い設計する
さしづ=設計図

あししろ=足場

若いコンサルタントを集めてプロジェクトを行うときも同じです。コンサルタント一人一人の技術や個性を理解した上で、役割を決める必要があります。子どもたちの教育も同じだと思いますね。「木くばりをする事」なのです。

今年最初の自家製ラーメン

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