2011年8月15日月曜日

おごれるモノも、おごらざるモノも久しからず


8月15日は、日本にとっては天皇陛下が玉音放送によって国民にポツダム宣言受諾、つまり、連合国への降伏を日本国民に伝えた日です。

連合国にとって8月15日(8月14日)は、アメリカのトルーマン大統領が、ポツダム宣言を受諾する旨を、日本政府から受け取った日です。 連合国側は、日本政府が公式に降伏文書に調印した1945年9月2日を以て終戦としています。 終戦記念日は、連合国にとっては戦勝記念日です、VJ Day(Victory over Japan Day)と呼ばれています。

連合国(The United Nations)は、アメリカ、イギリス、フランス、オランダ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、中華民国、そして、ソ連です。 連合国軍の最高司令官がダグラス・マッカーサー。 それぞれの国には思わくや問題もあり、連合国といっても一枚岩でないことは明らかです。

オランダやフランスは戦争が終わったので、またアジアでの植民地政策に復帰しようとしていました。 図々しいですね。 中国は共産党と国民党の戦いが始まっています。 蒋介石国民党の228事件(台湾大虐殺)は1947年、現在の中共成立は1949年です。 大粛清で自国内で50万~700万人(数は定かでない)を殺したスターリンの領土への執念、、、。

実は、オーストラリア・ニュージーランドは、日本を一番差別し嫌っていたようです。 終戦処理に関しても、日本に対して仮借のない措置を提唱していました(極東軍事裁判、所謂、東京裁判の裁判長がオーストラリア人のウィリアム・ウエッブだったことも日本にとって悲劇でした)。 イギリスは、新しい日本を作るのはアメリカじゃないだろうと、アメリカに対して不満だったのですが、圧倒的な力でマッカーサーの勢いに押しきられてしまいました(イギリスのチャーチルは、苦々しく感じたことでしょう)。

日英同盟を破棄して枢軸国に加わったのは日本の外交音痴の極めつけですが、結果としてアメリカが占領の主導権をとったのは、比較の問題ですが、日本にとってまだよかったのでしょうね。

8月15日というのは、日本国民のアメリカ化の始まりであることを認識しておかなくてはいけません。

アメリカは人種のるつぼです、 多様な人種的背景をもつ人たちで構成されるアメリカは、偉大なアメリカのアイデンティティを作り、かつ、堅持しなくてはいけません。つまり、「氷山の水面下の部分」です。 これは、世界に対しては、アメリカ化を意味します。 日本に対しても、未開の野蛮人を文明化、つまり、アメリカ化しなくてはいけないと思っていたのでしょう。

「祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、偏(ひとえ)に風の前の塵に同じ」ですか、、、。 アメリカもすっかり弱くなりました。

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1 件のコメント:

  1. 私も戦後のアメリカ化は良かったと思います。
    ただ、どうせ日本国民をアメリカ化するなら、教育言語を「英語」とする事や基軸通貨を「ドル」とする事が盛り込まれても良かったのではないかと思います。(そうならなかったのは、植民地化という国際世論の批判を逃れるためだとは思いますが)
    もしそうなら、言葉の壁や為替レートの問題は発生しなかっただろうにと思います。
    歴史の「もし」はただの空想にすぎませんが、よりロジカルに話す日本人の姿や両替なしに海外で買い物する事を考えるとわくわくします。

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