2012年6月19日火曜日

桜桃忌

昨日買ってきたアメリカンチェリー 

今日6月19日は「桜桃忌」、太宰治の命日です。 私は墓所のある禅林寺に行くほどのファンではありませんが、毎年多くの人が訪れるようです。 太宰は、短編『桜桃』を書いた数ヶ月後に入水自殺しました。 三島由紀夫が言うように、太宰治って本当に弱っちい奴だったのですかね? 私にはアウトプットに拘るという意味で、三島も太宰もよく似ていたのではないかと思えてならないのです。

「私の家では、子供たちに、ぜいたくなものを食べさせない。子供たちは、桜桃など、見た事も無いかもしれない。食べさせたら、よろこぶだろう。父が持って帰ったら、よろこぶだろう。蔓を糸でつないで、首にかけると、桜桃は、珊瑚の首飾りのように見えるだろう。しかし、父は、大皿に盛られた桜桃を、極めてまずそうに食べては種を吐き、食べては種を吐き、食べては種を吐き、そうして心の中で虚勢みたいに呟く言葉は、子供よりも親が大事」 (『桜桃』1948年 太宰治)。 

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