2013年2月26日火曜日

映画 『アルゴ(ARGO)』

映画『ARGO』監督・主演のベン・アフレック

第85回アカデミー賞は、『ARGO(アルゴ)』(ベン・アフレック監督・主演)が作品、脚色、編集の3賞を制しました。『ARGO』は、イランの米大使館占拠事件が題材です。偽の映画制作を口実に、CIA工作員が大使館員を救い出すという実話に基づいた映画です。

ここ一年で観た映画の中で『ARGO』が一番面白かった。 映画の時代設定は、1979年のイラン革命の時です。 当時、ボストンにいた私は、混迷のイランから脱出してきたイラン人青年とダウンタウンで一つの部屋をシェアしていたのです。だから、パーレビ(シャー)とかホメイニーだとか、イラン人質事件がやたらと身近に感じて心に浮かぶのです。

イラン人青年マホムド君は、テヘランのスーパーの店員でした。やっと貯めたお金で航空券を買い、着の身着のままイランから脱出して来ました。 英語は片言もできませんでした。 「イランを立派な国にするためにアメリカで勉強するんだ」とやってきたのです。 部屋では一日中英語の辞書とにらめっこですが、逼迫するイラン情勢の中、テヘランにいる両親のことが心配でなりません。 イスラム教徒のマホムド君は、一日に5回決まった時間にお祈りをします。 食品の中に豚のエキスが入っているだけで食べることができません。 もちろん、お酒は飲みません。 そんなマホムド君と、高度成長期の日本から来たチャランポランな私の共同生活でした。

映画『ARGO』は、車、ファッション、電話、ヘアスタイル、、、、どれ一つをとってみても1979~1980年にタイムスリップしたような感じでした。 ベン・アフレックのテンションの低い(low key)主人公はよかったですが、全く個人的な感傷から『ARGO』はよかったのでした。  

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