2010年8月5日木曜日

国際連合のこと

国連の潘基文(パンギムン)事務総長が来日し、長崎・広島を訪問しますね。

国際連合を英語でいうと「United Nations」と言います。直訳すると「連合国」のはずですね。「国際」なんてどこにも入っていません。第二次世界大戦において、日本やドイツ、イタリアと戦った戦勝国の集まりだから「United Nations」なのです。日本は敵国であって、連合国側(allied)ではありません。国連ができた時にまだ成立していなかった中華人民共和国が常任理事国として拒否権を行使するのは滑稽ですし、戦勝国であるはずの蒋介石の中華民国は現在台湾ですが、国連は台湾の加盟を認めていません。

国連にお金をいっぱい出し続けて「常任理事国にして欲しい」と懇願している日本はどうなのでしょうね?日本人は政治家も含めて国連が好きですね、「国際」が付いているからでしょうか?

ニューヨークに赴任した頃(20年ちょっと前)、国連のコンピューターシステムのサポートで、42丁目の国連ビルに行きました。EBCDIC文字コードを使うIBMシステム上でのダブルバイトの処理(言語処理)に関して質問が来たのです。英数字は、8ビット(1バイト)で一つの文字を表しますが、日本語は16ビット(2バイト)で一つの文字を表現します。今より20数才若いミーハーの私は「国連の建物に入れる!」と物見遊山で出かけて行きました。

職員食堂とか一般の参観者が立ち入れないようなところを案内してもらったあと、仕事の話になりました。そこで驚いたのは、ダブルバイトは日本語のことではなく、中国語やアラビア語のことだったのです。私はこの時はじめて日本語が国連の公用語の一つでないことを知りました。国連の公用語は、英語、ロシア語、中国語、フランス語の第二次世界大戦の戦勝国の言語に、世界中の多くの国で話されているアラビア語とスペイン語を加えた6カ国語 だったのです。

潘基文事務総長の来日を機に、子供たちと一緒に「United Nations」を調べてみるのはいかがでしょうか? 学校では教えない新たな発見があるかもしれませんよ。

外務省HPより
(単位:百万ドル 出典:国際連合資料 国連通常予算分担率・分担金額)



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2 件のコメント:

  1. 国連において敗戦国の中でイタリアだけ戦勝国に入っているというか、ドイツや日本とは扱いが違っていたはずではなかったでしょうか。一番先に降伏したので、アメリカの司法取引的な扱いになったのでしょうか。
    あと、国連の発足時は台湾の中華民国が常任理事国でだいぶたってから中国の中華人民共和国がとってかわったと記憶しています。
    ちょっと脱線しますが、9.11の時にIBMのローカライズでUSのラーレイから帰れなくなったとき、前のテストで一緒だった台湾の人(9.10に帰ってます)にヘルプに入れ忘れた文言があるからファイルを送るから表示して確認だけしてほしいと依頼されたことがありました。私は中国語はできませんが、繁体文字はわかるので作業してあげました。その文言を日本語のファイルと照らし合わせてみると「台湾」とか「中華民国」が使えないんですよね。忘れてしまったのですが「***の地域か一部」とか何かに日本語ではなっていました(中華人民共和国は使っていました)。
    脱線ついでにそのローカライズのテストで上海から来た中華人民共和国の人と台湾から来たその人は仲が良かったです。写真撮影してはいけないラボの中で両国の国旗をお互いが交互に持って写真を撮っていました。中華人民共和国の人がMSNの共有フォルダで他の写真と一緒に公開してしてくれました。問題ないのとメールを送ると当局にばれたら牢獄行きだと返信が帰ってきました。個人対個人だと仲が良いのに、国とか宗教とかイデオロギーが違うと微妙な関係になってしまうのは何でなのでしょうか。宗教とかイデオロギーとかないほうが幸せなんじゃないかと思ってしまいます。

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  2. 国連の敵国条項(enemy clauses)はイタリアを含んでいると思います。中国は、蒋介石の中華民国(現在の台湾)と毛沢東の共産党が存在し、連合国が積極的に支援したのは蒋介石です。毛沢東の中華人民共和国が成立したのは1949年で、それまでは国として存在していませんでした。まぁ、国連といってもそれだけあやふやなものなのだと思います。

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