2010年5月10日月曜日

ユーモアのセンス ~ 漱石と鴎外

先週は天気がよかったですね。

5月3日は憲法記念日でした。この祝日は戦後、まだアメリカ占領軍の言論統制下にあった時代に制定されました。憲法記念日があるから、憲法は改正できないのでしょうかね?先ずは、憲法記念日を廃止してみてはどうでしょう?どうしても残したいなら、マッカーサー元帥が「バターン号」で厚木に到着した8月30日を「マッカーサー記念日」として、憲法記念日に代替すればいいと思います。

さて、憲法記念日に先輩Yさんの案内で、JRお茶の水駅から根津権現界隈を散歩しました。東京でもこの辺りは良いところですね。ご存じかも知れませんが、江戸時代は広大な加賀藩の江戸屋敷があったところです。千駄木商店街に向かう途中、夏目漱石旧居跡を通りました。帰宅後、本棚から「吾輩は猫である」を引っ張り出して読み返しました。漱石の日本語の描写能力は、私の日本語力では形容詞が見つからないほどのレベルの高さです。

5月5日の子どもの日には、三鷹禅林寺にある森鴎外のお墓を見てきました。これまた天気が素晴らしく、清々しい朝の散歩です。禅林寺には鴎外と太宰治の墓があることは以前から知っていたのですが、これまで訪れる機会がありませんでした。太宰治のお墓が、森鴎外の斜め向いにあるのは偶然ではなく、森鴎外を慕っていた太宰治の希望でこうなったそうです。森鴎外は、クラウゼヴィッツの戦略書「戦争論」を日本軍に紹介した人でもあります。軍医と言っても大日本帝国陸軍の指導者ですね。

太宰治は森鴎外の強い部分に憧れたのですかね?私は森鴎外よりも夏目漱石のほうが好きです。森鴎外のファンの方、ごめんなさいね。なぜだろうと考えたのですが、たぶん、「ユーモアのセンス」ですね。鴎外はドイツ、漱石はイギリスに留学しました。私は、ドイツやイギリスのことはよく知らないのですが、ドイツと日本は、ユーモアのセンスに欠ける、或いは、非常に弱いということで、共通点があるのではないでしょうか? 漱石は、イギリスでうつ病になって胃が痛くなったのかも知れませんが、自己本位と共にユーモアのセンスを学んできたのではないかと思います。

日本の子どもたちには、ユーモアのセンスをつけながら育って欲しいですね。

禅林寺にある森鴎外(林太郎)の遺言

***

0 件のコメント:

コメントを投稿