2012年1月17日火曜日

長い時間をかけて育んできたもの

四脚門から夢殿を望む(奈良時代)

外国から入ってきた宗教である仏教を、日本土着の神道とうまく融合させたことは、日本人が今後も大事にしていかなくてはいけない日本人の特技かもしれません。 仏教は1500年もの時間をかけて(仏教伝来は6世紀)神道と融合してきたのですから、日本人は無宗教というよりも、かなり高度なバランス感覚をもったハイブリッドな民族といえないでしょうか?

主権国家に必要なことは、憲法、国防、国内治安の3つが揃っていることだと言われます。 しかし、それだけでは主権は保てません。 宗教に関しても、自分達が何であるか、何を信じているか、どういった死生観を持っているかを説明できないと、様々な原理主義に飲み込まれてしまいます。 グローバル化なんてかなり厄介なものなのです。

私なんか典型的な日本人で、仏教や神道だけでなく、あらゆる宗教なんて全く身近ではない日本人です。 もちろん、知識もありません。 しかし、神社や寺に行くと何かを感じてしまいます。左側の人も右側の人も、どういった立場の人であっても、自分の、つまり、日本人の出自や伝統に背を向けていくのは大きな問題です。 問題だけでなく非常に危険なことです。

長い時間をかけて育んできたもの、、、、奈良に行くとそういったものを感じてしまいます。


西院伽藍の廻廊(飛鳥時代)
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