2013年8月14日水曜日

野茂スタイル

近鉄バッファローズの野茂英雄

1999年に書いた文章の一部です。


野茂英雄

5月9日、ミルウォーキー・ブルーワーズの野茂英雄投手が、サンフランシスコで行われたジャイアンツ戦に先発、大リーグで通算50勝を達成した。

本人は結構クールなのかも知れないが、開幕直前にニューヨーク・メッツからクビを言い渡されていることを考えると「大した男」だ。 勝利投手のインタビューを見ていると、淡々とした口調ながら、「してやったり」と野茂の顔が不敵な笑いを浮かべたように思った。

昨年、野茂はロサンジェルス・ドジャースからメッツに移籍した。 そして今年、開幕直前に自由契約になった(いわゆるクビである)。 その後、シカゴ・カブスとマイナー契約を結んで大リーグ昇格を目指したが、再びクビになった。 そして、4月も終盤にミルウォーキー・ブルーワーズと契約を結び、メジャーに帰り咲いたのである。

日本のマスコミがどう取り上げたか知らない。私は2つのことを考えた。

1つは、野茂の精神のタフさに称賛を送り、「野茂やったじゃん!」と言う事だ。 プロとして、「野球をやるならメジャーリーグしかない」と考え、誰が何と言おうと、メジャーに上がるシナリオを見つけて実行したからだ(評論家でなく実行者なのだ)。

2つ目は、彼の給料が3億円から2千数百万円に下がったことである。 ブルーワーズは野茂の給料が3億だったら契約しなかっただろうし、1億でも難しかっただろう。 野茂のアメリカ大リーグでの市場価値を双方がビジネスとして判断し、互いにペイオフ(割に合う)するところで合意に達したのである。

野茂は今シーズン勝ち星を積み重ねることによって、来シーズンの契約金を、また億単位に戻すしかないのである。 資本主義のロジックはここでもちゃんと働いている。日本のマスコミが感情論で批判しようとしても、野茂と言う男は、冷静にこのあたりを理解しているのである
(1999年)。

野茂英雄氏と壇蜜、同じ始球式なら心に響くものが見たい

2013.8.13 14:07 (1/2ページ)甘口辛口
 ドジャースなどで大活躍した日本人大リーガーのパイオニア、野茂英雄氏の「始球式」をテレビのニュースで見た。10日、古巣ドジャースタジアムで行われたレイズ戦。背番号「16」のユニホーム姿で、照れくさそうに往年の「トルネード投法」から捕手役の元同僚のミットに投げ込み、約5万人の観客から大きな拍手を浴びた。(サンケイスポーツ

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