2022年9月13日火曜日

大阪で考えたこと

 

天王寺

所用があって46年ぶりに大阪 天王寺に行ってきました。高層商業施設のハルカスや阿部野橋筋の西側は様変わりしていました。JR天王寺駅は同じ外観で、東側は昔の店がチラホラと残っています。動物園の入り口付近は綺麗になりました。しかし、注意して見ると酔っ払いなのか浮浪者なのか訳のわからん連中もいます。


エコーオーサカというホテルが天王寺駅からはす向かいのところにあり、50年近く前にホテルのパブ「シャイアン」で週に2日バンドのバイトをやっていました。ロクな思い出はありません。才能がないことが一番ですが、音楽との決別を決めた場所でした。エコーオーサカがあったところは20年ほど前に新しいビルが立ちホテルはなくなっていました。用事が済んで谷町筋を北上し森ノ宮から阪神高速に乗りました。途中私が生まれた大阪日赤病院や彷徨の3年間を過ごした府立高校もこのあたりです。そういえば森ノ宮の日生球場もとっくに無くなっていましたね。

「天王寺野外音楽堂は何処だったか?」と公園前の警官に尋ねたところ、驚いたことに数人いた警官は誰一人野外音楽堂のことは知りませんでした。それに警戒感が強くフレンドリーじゃなかった。私を天王寺公園に野宿する怪しげなホームレスと思ったのでしょう後で調べると野外音楽堂は1980年に閉鎖されて今の動物園のコアラ舎の辺りだったそうです。1970年代は春一番コンサートが開催され、ディランIIや上田正樹・有山じゅんじ・石田長生を羨望の眼差しで見ていたものです。1980年だと私は就職してもう大阪にいませんでした。

知らんけど

大阪の街は変わっていない部分が多い。お寺や茶臼山のような史跡が多いからでしょうか? 全体的には以前の猥雑と言うイメージよりも寂しいという印象です。 このまま「one of 多くの地方都市s」になっていくでしょうか。東京が大企業体質なのか大企業が東京体質なのか、どっちもどっちなんでしょうね。政府が主導して東京と関西に国家プロジェクトを振り分けるべきです、、、知らんけど。「知らんけど」と言うのは大阪人のズルさ無責任さの象徴ですね(知らんけど、、、)。私は大阪人です。

メディアも政府も「ダイバーシティ」を声高に叫んで久しいのですが、様々なマイノリティが集まっている大阪は、これからの日本のショー・ケースかも知れません。大阪での歴史ある活動や試行錯誤の繰り返しから、これからの日本の共生(『迷子になる地図』の6つのテーマの一つである「個と公共」)のあり方を考えることができるかもしれません。問題は、大阪人は物事を日本全体で考えるほど責任感がないことです(私はこれを「知らんけど文化圏」と呼びます)。

大阪の未来

真理がどこにもない世界では自分の頭に思想を構築することが最も重要です。更に道徳的でないといけない(国家や公共が崩壊するから)。これは、大阪が克服しなければならないポイントです。2025年に大阪万博をひかえた大阪に「個と公共」を考える道徳心が芽生えるか? 2025 大阪万博のテーマは「いのちへの向き合い方や社会のかたち」だそうです。「個と公共」だけでなく『迷子になる地図』の中の「環境問題」、「文明と文化」、「異文化コミュニケーション多様性)」とも大いに重なっています。勿論「教育」や「情報(デジタル)」は基本となるものです。更に大阪人の視野や世界観を拡げるリーダーの存在は不可欠でしょう。

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