2018年5月6日日曜日

親友交歓


ゴールデンウィークといっても特別なことが何もないのが私のゴールデンウィークなのですが、今年は四国から38年前の仕事仲間がやって来ました。親友交歓です。

彼がお土産に持ってきてくれたのが上の写真の「亀の手」です。亀の手は海辺の岩やテトラポットなどに付着している固着動物で、見た目は貝に見えますが実は甲殻類で、カニやエビの仲間です。上京する前に近くの海岸で自ら獲って来てくれました。

対等の友人関係というのは良いもので、もしかしたら、50代60代の人たちにとって一番大事な事かも知れません。太宰治の短編『親友交歓』の最後は「威張るな!」です。今の世の中は至る所で対等な関係が崩れ、誰かが誰かに対して威張っている。そして、そのことに気づいていないのです。

『親友交歓』太宰治(1946年)

自称小学校時代の友人という男の訪問を受けたときのやりとりを描いた話で、主人公の「私」はそのことが自分の記憶に消し難い記憶を残すという。皮肉の効いたユーモラスな作品でありながら、戦後の風潮をよく捉えた作品である(Kindle)。

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