2023年8月7日月曜日

夏目漱石とクラプトン

夏目漱石 『道楽と職業』(明治44年8月

漱石によると、職業は人の為のもので、芸術や哲学・科学などは自分本位の仕事だそうです。 漱石にとって文学は道楽であり職業でした。 それは「己のためにする結果、すなわち自然なる芸術的心述の発現の結果が偶然人のためになって、人の気に入っただけの報酬が物質的に自分に反響して」成り立つところに意味があるという漱石の働く事・生きる事に関する基本姿勢なのです。根底にあるのは漱石がイギリス留学中に手に入れた「自己本位」です。

ibgを起業した頃に漱石の『道楽と職業』を何度も読み返し考えました。道楽であり職業に他人を巻き込んでいいものか? と。人の気に入っただけの報酬で17年目に突入することができたので何とかバランスが取れていると考えるべきか? どうなのでしょう?

エリック・クラプトンと漱石の『道楽と職業』

『Old Love』は、クラプトンがパティ・ボイド(元ジョージ・ハリソンの妻)との別れを唄った曲です。パティ・ボイドとの婚姻期間中も何度も浮気して子供もつくったのに、、、。あくまでも自分や自分の音楽を一番愛しているクラプトンなのです。

己のためにする結果に世界中の多くの人が気に入った。その報酬が莫大なものになって、自分が物質的に成り立つレベルどころじゃなくて、世界的な大金持ちになっちゃった。

土日に肩こりになりながら一生懸命練習したのですが、このソロは難しい。クラプトンの集大成みたいなものです。速いしフレット上を動き回るし、同じスピードで弾くのは大変です。


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