2025年3月5日水曜日

アメリカの現状と今後、そして日本は?

 

目は口程に物を言う

自分を客観視しながら人生を生きてこなかった人は、アンテナを高くして全体を見ながら一歩前に踏み出すことはできないものです。

アメリカの現状と今後、そして日本は?

私が最初にアメリカに行ったのは1976年。ベトナム戦争が終わりアメリカは精神的に落ち込んでいた。中国の生活や仕事を経てNYに異動したのは1989年。アメリカ人は皆がナルシストになった。自己中ということです。self self self と言い出した。自己啓発本は売れまくった。自分のことだけを考えるアメリカができあがった。


その後移民が増え、イギリス的、つまりアングロサクソン的価値判断やプロテスタント的な価値観(WASP文化)が消滅した(1990年代)。アメリカが求めてきた自由社会の前提は自己規律(道徳)です。それが自由な社会を構築する。ところが直近の20~30年で移民もヨーロッパからだけでなく雑多な移民が増え自由とは言ってられなくなった。本来のアメリカ人は余裕がなくなりアメリカ人の心が狭くなった。

サミュエル・ハンティントンの『Who We Are? ~ The Challenges to America's National Identity』(2004年)より。

①アメリカの覇権体制が崩壊する
②国内の人種対立がさらに激化する
③アイデンティティが喪失する(アイデンティティを持たない不安定な国)
④アメリカは弱体化し、中国が台頭する

そして日本は?

「もう隷従はしないと決意せよ。するとあなたがたは自由の身だ。敵を突き飛ばせとか、振り落とせと言いたいのではない。ただこれ以上支えずにおけばよい。そうすればそいつがいまに、土台を奪われた巨像のごとく、みずからの重みによって崩落し、破滅するのが見られるだろう」(『自発的隷従論』エティエンヌ・ド・ラ・ボエシ 16世紀 フランス)。

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2025年3月1日土曜日

幸せな高齢者になるための準備

就職氷河期世代 これから直面する課題(NHK)

初回放送日:2025年1月20日

バブル経済崩壊を受けて、新卒での就職が難しかった「就職氷河期世代」。今後直面する可能性が高い住まいや介護などの課題と求められる対応について考えます。



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バブル崩壊が1991年で就職氷河期が始まりました。1970年~1991年生まれを就職氷河期世代というそうです。彼らはトランプを支持するラストベルトの白人労働者層とは「≒」ではない(上の記事参照)。

トランプを支持する白人労働者層はエリートが世襲していく知性主義に反対しています。つまり、ピケティが主張したr(資本収益率)>g(経済成長率)に似ています(既得権益はオカシイだろうと言っています)。ラストベルトの労働者層は高等教育を受けていない人が多い。貧困のレベルは日本よりも悲惨なのです。     

日本の場合、政治家には世襲の弊害が大いにあると思いますが、反知性主義はアメリカのようにモチベーションになるとは思わない。日本の氷河期世代には優秀な成績で有名大学を卒業した人も多いからです。彼らはこれから50代後半に入る。学校で学んだことを全て捨て去って、自分で勉強をし直すことをお勧めします(流行りの手先のリスキリングではありませんよ)。まだ間に合う。視野を拡げ思考の抽象度を上げる。60歳まで継続すると比較的健全で幸せな高齢者になれる!
     
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