アメリカの象徴のようなトランプ
トランプの返り咲きで米国の偉大さに終わりが来るとは限らない
私がまだ米国という国を信用している理由:ギデオン・ラックマン(Financial Times 2024.1.16)
今の世界が危険なのは、アメリカと中国という2つの巨大国家が内部崩壊寸前で迷走していることではないでしょうか?
中東諸国やヨーロッパは歴史も長いし複雑です。しかし、台湾のことや特にアメリカのことを日本人はもっと理解しなければならないと思います。この記事はアメリカの兄貴分であるイギリスの視点で書かれているのでしょう。私は同意しかねる。リーダーには混乱とメロドラマがつきものだとか、バイタリティといってすまされるものなのか? 第二次世界大戦以降、世界の紛争を見ると、世界中でどれだけの人が犠牲になっているのか?(そういった意味ではイギリスとアメリカは同罪だともいえるが、、、)。
アメリカは負けを理解できない国なのです。トランプはそうしたアメリカの性質の象徴です。選挙がなければ果たしてトランプは大統領に立候補するでしょうか? 次にアメリカの特徴として反知性主義というのがあります。日本では反知性主義ということが誤解されていると思います。カーボーイが頭の良い人を嫌うという意味ではない。知性が権力と結びつき世襲されるということ、つまり、階級の固定化を嫌っているのです。直近30年アメリカではキャピタルゲインで金持ちは更に金持ちになることが繰り返されています。結果、経済的格差は広がるばかり。自由と平等を目指すアメリカ人はそれを嫌ってトランプを支持している(日本の政治家は知性がないのに世襲されるという大きな問題がありますが)。
イギリスから見ると反逆者の国アメリカ。そのアメリカは使命と目的を共有化することで国をまとめてきた。移民が増えアメリカの使命や目的が何が何だかわからなくなってきた。宗教国家であるアメリカの宗教(アメリカ型キリスト教)も多様化(diversity)によって正統性が担保されなくなってきた。今の世界が危険なのは、アメリカと中国という2つの巨大国家が内部崩壊寸前で迷走していることではないでしょうか?
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