大宅壮一 『炎は流れる』 (1964年 文藝春秋)
37年ぶりにパラパラと中を見ていると、以下の部分に鉛筆で線が引いてありました。 昭和30年代40年代の知識人のレベルは、今よりずっと高いような気がします。 それは、昭和の戦争からあまり時間が経っていなかったからでしょうか?
“保護国”というのは、第三国からの侵略を防衛する義務や外交の権利が、保護する立場にある国にゆだねられている国のことである。“従属国”というのは、内政の面ではあまり干渉をうけないが、外交関係は宗主国にまかせている国のことである。どっちにしても、たいしてちがいはなく、この時代(明治末期)には、世界各地にこういった準禁治産的な国がたくさんあった(『炎は流れる』 第三巻 P147)。
incompetent (禁治産的な、無能な)
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「準禁治産的な」って素晴らしい訳ですね。
返信削除有難うございます。アメリカのビジネス会話でよくincompetentって出てきます。いつも、頭の中で禁治産だと思っていました。なんか、日本のことを言われているようで、、、。
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