2012年2月4日土曜日

ジョン・レノンの魂


アメリカで一番有名な日本人って誰でしょう?

イチロー、マツイ、それとも、クロサワかオザワ? (オザワと言ってもセージ・オザワですよ)。 ノダソーリと言ってみたところで誰も知らないでしょうね。

私はヨーコ・オノだと思います。

ニューヨークというと、摩天楼のそびえ立つマンハッタンをイメージしがちですが、ニューヨーク郊外の居住区は「森のなか」というのが実際のところです。 マンハッタンから電車で30分ほど北に行った森の中にサラ・ローレンス大学があります。 ヨーコ・オノはサラ・ローレンス大学の学生でした。 その頃に鈴木大拙の話を数回聞いたことがあるそうです。 また、渡米する前、彼女が学習院の学生だったころから仏教に興味があり、鎌倉の禅寺に通っていたこともあるとか(大拙の若い頃に似ています)。

私が最初にビートルズのレコードを買ったのは、「マジカル・ミステリー・ツアー」(1968年 日本)です。 この後、「ヘイ・ジュード」、「ホワイトアルバム」、「イエロー・サブマリン」、「アビー・ロード」、「レット・イット・ビー」と続きます。 ビートルズの音楽はマジカル・ミステリー・ツアーあたりから単なるポップ・ミュージックでなくなったと思います。 それはヨーコ・オノの影響でしょうね( ヨーコとジョン・レノンの出会いは1966年です)。 ジョン・レノンやジョージ・ハリソンの歌詞は東洋の影響を受けたものになってきました。 シンプルだけど深みのある内容に変わってきたのです。

鈴木大拙は、1962年に書いています(『東洋的な見方』 岩波文庫。    

アメリカで、コロンビア大学に関係のあったころ、その学校の百年祭だったか、百五十年祭かの催しがあって、わしらにも何か喋舌れといわれた。 「自由」とか、何とかいってお祭り騒ぎをするが、人間がこの有限な世界で二元的に物事を考えているかぎり、いくら「自由」を叫んでも、それは無意義だ。

西洋のリバティやフリーダムには、(東洋的)自由の義はなくて、消極性をもった束縛または牽制から解放せられるの義だけである。 それは否定性をもっていて、東洋
的の自由の義と大いに相違する。つまり、(東洋的)自由はその字のごとく、「自」が主になっている。 (東洋の)自由は「自然」と同じく自由の自には自他対立の意義を含まないで、ただ一面の自である、すなわち絶対性を持つ自であることを心得ておくべきだ

鈴木大拙は上のように、東洋的自由を説明しました(大拙の言う括弧付きの「自由」は西洋の自由です)。 ヨーコはコロンビア大学の鈴木大拙の講演をマンハッタンのコロンビア大学まで聞きにいったのかも知れませんね。

ヨーコから禅の思想を吸収し、「東洋的な見方」をジョンの魂として創作していったのでしょう。 ジョンのような人が今でも生きていてくれれば、、、。

Because the world is round
It turns me on
Because the world is round

Because the wind is high
It blows my mind
Because the wind is high

Love is old, love is new
Love is all, love is you

Because the sky is blue
It makes me cry
Because the sky is blue



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