2013年12月28日土曜日

舟を浮かべたいくらい綺麗な青空

実家の庭に山茶花が咲いていました

先週の上海のPM2.5200300。 まともに息もできない状況でした。 

軍事よりも人工衛星よりも安倍さんのことよりも、自国の大気汚染に全力を集中してもらいたい。 でないと、地球が滅亡する。 舟を浮かべたいくらい綺麗な青空にしてください。今から始めても何十年もかかるでしょう。

太宰治の『新郎(はなむこ)』は、1941年128日の日米開戦の日に書かれたものです。 太宰の『新郎』は、先日読んだ百田尚樹『永遠のゼロ』の凝縮版のような小説です。 イメージと違って、太宰治には読後に人を前向きにする文章って結構あるんですよ。

新郎

太宰治

一日一日を、たっぷりと生きて行くより他は無い。明日のことを思い煩うな。明日は明日みずから思い煩わん。きょう一日を、よろこび、努め、人には優しくして暮したい。青空もこのごろは、ばかに綺麗だ。舟を浮べたいくらい綺麗だ。山茶花の花びらは、桜貝。音たてて散っている。こんなに見事な花びらだったかと、ことしはじめて驚いている。何もかも、なつかしいのだ。煙草一本吸うのにも、泣いてみたいくらいの感謝の念で吸っている。まさか、本当には泣かない。思わず微笑しているという程の意味である。

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