Tさん(新婦)、Sさん(新郎)、おめでとう!
ご両家の皆様、本当におめでとうございます。
お二人が運命的な出会いをしたプロジェクトを担当していましたXXです。私がいたから二人が出会ったなどと、押し付けがましいことは申しません。
Tさんは、プロジェクトの最初のメンバーです。これまでの印象的な場面は2つあります。3日間手伝ってもらうと言う約束で、春日井のそれは大きな製紙工場見学に行きました。2003年の8月か9月だったと思います。大阪からは、Oさん(現在ibg上海)に来てもらいました。帰りの新幹線はTさんと私の二人で、彼女の「このプロジェクトには深入りするものか!」と言う気持ちが、ひしひしと伝わってくるわけです。
もう一つの印象的な場面は、プロジェクトが始まって少したち、お客様が懇親会を開いてくださいました。クライアントの銀座4丁目にある本社の役員フロアでの立食のパーティです。クライアントの役員のかた2人とTさんと私で、ワイン片手の会話になりました。日本を代表する大企業の役員の方々と赤ワイン片手に談笑するTさんを見て大変感動しました。実は、話が日露戦争のことになって、Tさんの発言に手に冷や汗をかいていたのですが、Tさんは彼女のご両親よりも年上の役員の方々とそつなく会話をこなしていました。
Sさんは、数ヶ月遅れてプロジェクトに参加しました。Sさんは、私と同じ中央線の人なので、何度か帰りが一緒になりました。Sさんは、皆さんご存知のように非常に優しい。Tさんはそこに惹かれたのでしょう。2500年前のギリシャ哲学、ソクラテス、プラトンの時代から哲学は人間のことについて考えてきました。しかし、技術がいくら進歩しても人間のことは分からないのですねぇ。どの哲学者だか忘れましたが、「人間は謙虚に生きるしかない」、そして、大切なのは「わかろうとすること」であり、「わかるためには優しくなければならない」といった人がいます。Sさんの「やさしさ」は哲学をも超える人間の本質に迫るものかも知れません。
私は自分自身のプロジェクトを評価する基準があります。プロジェクトでは参加メンバーに達成感を生んだのか、それとも疲労や憤慨を生んだのか?と言うことです。銀座のプロジェクトは、ここにいる人たちの「つながり」を生みました。そして、SさんとTさんが今日ここに結婚するきっかけを生みました。これが最大のリターンです。
人と人の「つながり」に対する投資がリターンを生み出します。株に投資するのと同じ投資です。人間同士の「つながり」に投資するわけです。お二人に申し上げたいのは、このすばらしい「つながり」を継続し、この「つながり」に対して投資して行ってください。きっとお二人の将来にリターンがあります。
本日は、本当におめでとうございます。
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