2012年3月18日日曜日

松方正義ってご存じですか?


小学校の学級会のような国会討論を聞いていて、高橋是清と松方正義を思い出しました。 高橋是清はみなさんご存じだと思います。 そこで、今回は松方正義について少々。 もしかしたら、今の政治家の中には松方正義をご存じない方もいらっしゃるかもしれません。

日本の内閣総理大臣、初代から伊藤、黒田、山縣、そして四代目が松方正義です。 長州の伊藤、山縣、薩摩の黒田清隆と比較すると、あまり知られていませんね。 松方さんは、伊藤、黒田、山縣内閣でも大蔵卿/大蔵大臣(今の財務大臣)を務めています。

エドウィン・ライシャワーの奥様のハルさんは、松方正義のお孫さんでした。 もっとも松方正義は15男11女の26人の子持ちだったそうなので、何人のお孫さんがいたのでしょう。

松方さんは日本銀行を設立するなど日本の金融財政の開祖みたいな人です。 もともと薩摩藩の財政をきりもりしていた事務方ですが、フランスで国家の財政を勉強しています。 中央に出てくるまでに九州の日田県(明治時代の県で、現在の大分県、宮崎県、福岡県の一部)で県知事も経験しているのです。

松方の残した言葉に、「我に奇策あるに非ず、我は寧ろ奇策を忌む。唯正直あるのみ、正直に之を行へは人民必ず之を信せん」というのがあります。 現在では政治家そのものの意味が変化したのでしょうね。 松方に対しては、組織内の調整力が弱いから退陣に追い込まれたのだと否定的な意見もあるようです。 しかし、欧米列強のアジア侵略の中、日本を近代化させどのような国にするかを一生懸命考えた人たちの一人だったのでしょう。

ちなみに高橋是清は、若い頃、カリフォルニアで騙され奴隷のように農場に売られたこともあるそうです。26人の子持ちだった松方といい高橋といい昨今の政治家とは少々桁が違いますね。

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