2012年3月7日水曜日

エドウィン・ライシャワー ~ 日本とアメリカの架け橋

Mr. & Mrs. Reishauer

新渡戸稲造はアメリカ人女性を妻として『武士道』を書きました。 日本人女性を妻としたエドウィン・ライシャワー(1910 ~ 1990)の以下の著書も是非読んで欲しいものです。 これほど日本や日本人を理解していたアメリカ人はいないと思います。
  • 『ザ・ジャパニーズ』 文藝春秋、1979年。The Japanese, Belknap Press, 1977.
  • 『ライシャワーの日本史』 文藝春秋、1986年/講談社学術文庫、2001年。Japan The Story of a Nation, C.E. Tuttle, 1978.
ライシャワーさんは日本(東京白金)で生まれ育ち16才になって渡米しました。 日本とアメリカという二つの立場でモノを見る目が養われていました。 このことがその後の彼の生涯を決定付けました。 ハーバード大学教授、駐日大使、そして、日本人よりも日本の歴史や日本人をよく知る日本通のアメリカ人となっていきました。  奥様のハル(春)夫人は、第四代総理大臣松方正義(薩摩藩出身)の孫にあたり、ライシャワーさん同様、調布のアメリカン・スクール(ASIJ)の卒業生でした。

ライシャワーさんは、「江戸時代の日本が、色々と違った考え方を認める余地のある多様性を許す社会制度だった」と言っています。 秩序を保ちながら多様性を許した社会であったと賞賛しているのです。 日本人のアイデンティティを確立したのは徳川家康であり、300年近く続いた江戸時代が今日の日本の「民主主義」と「安定」の基礎となっていると言い切っています。

私も同感です( TVドラマ『水戸黄門』を見ているとよ~く分かりますよね!?)。 民主主義に関してですが、士農工商、様々な制約はあったにもかかわらず、それぞれの身分の中で自由裁量の幅を持っており、社会的な一つの自治組織であったのだとアジアの他の国と比べて日本の特徴を説明しています。

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