オスマン帝国(ネットで見つけたものを無断で借用しました)
エジプト情勢も、シリア問題も解決の糸口が見つかりません。 上の地図でわかるように、この地域には20世紀の初めまでオスマン帝国があり、エジプトもシリアもオスマン帝国の治下にあったのです。
オスマン帝国には2つの特徴があったと言います。
1)多くの民族から構成されていた(トルコ、アラブ、クルド、ボスニア人 等)。
2)他宗教社会であった。
イスタンブール(現在のトルコ最大の都市)は、ムスリム(アラビア語でイスラム教徒)と非ムスリムが半分半分で存在する都市だったそうです。
異なる宗教・宗派(例えばイスラムでのスンニ派とシーア派)の共存が実現されていた理由は、
1) イスラム的共存システム
2) 紛争を制圧する支配力
イスラムは寛容な宗教でした。 ムスリムは、キリスト教徒やユダヤ教徒と共存していました。 ところが、十字軍がエルサレムに入った時、キリスト教徒はムスリムやユダヤ教徒を殺戮しました。 ムスリムの世界は複雑だから「共存」ということに慣れていましたが、キリスト教的価値観の西欧社会はそうではなかった(このあたりは、先の大戦でも同じですよね)。
イスラムの世界観というのは、非ムスリムは将来的にはムスリムになり、軍事的手段によるムスリムへの取り込みは、ジハードと言われていました(イスラム原理主義者ですね)。
十字軍が非キリスト教徒を殺戮したのも、ジハードにより非イスラム教徒を強制的にイスラム教に転向させるのも、どちらも危険きわまりません。
日本人がいかに平和的な民族であるかが分かります(共産革命も起こらなかったじゃないですか!)。
民族や国が違っても、世界は宗教でつながっています。 キリスト教もそうだし、ユダヤ教だってそうです。 宗教でつながった結束は非情に固い。 みんなが原理主義者です(バカの壁の存在)。
シリアもエジプトも、実際、何が起こっているのか分からない。 どちらが政府軍で、どちらが反政府軍なのか、、、、。 アメリカ政府は、シリア情勢にしても、エジプト問題にしても、アクションがスローに感じます。 理由があるのでしょうね。
オバマさんは、大統領就任直後にトルコに行きました(2009年)。 オバマさんも二期目に入り、大統領就任当初とは違い、アメリカ大統領の
権限の限界を、強く感じているのだろう想像します。
以前ご紹介した映画『アラビアのロレンス』は、オスマン帝国からのアラブ独立闘争を描いています。
http://ibg-kodomo.blogspot.jp/2013/07/blog-post_5.html
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