実家の本棚に大昔に読んだ本がありました
「日露戦争後の日本の不幸は、学校制度がリーダー養成向きにならず、学歴主義が幅をきかせすぎ、このサーバント適合型の人々がリーダーを占めたところにある。その器ではない人間が、青年将校などの甘えとつけ上がりを導きも抑えも出来ず、日本は崩壊に導かれていったのである。今日も姿は変われ本質的に同じことが行われている」
会田雄次 『日本人材論 - 指導者の条件』
(昭和51年)。
会田さんの指摘は、今の日本の大企業でも当てはまる場合が多いと思います。 40年近くたった今の日本でもですよ!
戦後の高度成長期は、サーバント適合型の人々、つまり、言われたことを従順に、問題を起こすことなく実行する管理職たちで、企業を成長させることができました。
しかし、低成長で先が見えない世界情勢の中では、こういったタイプのリーダーたち(会田さんの表現を借りると全員が係長タイプ)ではサバイブは難しいでしょう。 なぜならば、状況が変化する中で、彼らの多くは、臨機応変に考える創造力も、高い志もないからです。
更によくない事は、会田さんの時代から40年もの間、教育も政治も劣化し続けていることです。 「HOW TO」だけに価値を見出す青年将校たちは、今の大企業のいたるところに巣くっています。 彼らは蛸壺の中で歳を重ねます。 そして、DNAは受け継がれる。 リーダーの器でない彼らのつけ上がりを、抑え付けることができないところなど、日本の大企業は、今でも会田さんがいた日本帝国陸軍そのものじゃないですか。
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