アンドリュー・ハッカー 『The End of the American Era』(1970)
”アメリカの問題はベトナム戦争の頃から変わっていない”
日本では馴染みがない「liberal democracy」。 アメリカ大統領選挙の今年、欧米のメディアでは頻繁に取り上げられています。日本には「自由民主党」という政党はあるのですが、どうも、「リベラル」と「デモクラシー」を混同しているように感じます。 これは、戦後民主主義教育で、「民主主義」を「自由主義」と教えてきた結果なのかもしれません。
民主主義(democracy)は制度ですから、画定した国境が必要、つまり、国家が前提となりますが、自由主義(liberalism)というのは国境なんて必要ない行動や行為で国民の義務だとかワクは関係ない、いわゆる主義の問題です。アメリカの問題は、自由主義が行き過ぎて自己中心主義者ばかりになったことです。 最近、アメリカで「liberal democracy」に関する記事が多くなったのも、「もうたくさんだ!」と考えている人が多いことなのかも知れません。 「自由」と「民主」で押しまくってきたアメリカも、とうとう「自由」と「民主」の折り合いがつかなくなってきた(国際金融資本やグローバル企業は国境なんてどうでもいいですから、、、)。
日本は、敗戦後に国家という概念を消そうとして(国家は悪であるというプロパガンダのもとに)、「国家」の代わりに「社会」という概念を持ってきました。同時に「デモクラシー」(民主主義)を「自由主義」と置き換える教育を開始しました。アメリカの占領政策の意思が働いた結果でしょう。
デモクラシーのような政治制度は国民一人一人の意識を前提とします。 リベラリズムは個人の精神的な強さを要求します(国家を頼りとしませんから)。 2つとも脆弱で、更に宗教心も弱い、「武士道」はよかったのですが、すっかり蒸発してしまった。 日本は益々不安定になり、半分国家が1/4
国家になる可能性が大ではないでしょうか?
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