2015年2月23日月曜日

剣客商売 ~ 息子を見守る父親の気持ち

人生の浮沈に思いを馳せる

『剣客商売』(けんかくしょうばい)は、池波正太郎による時代小説です。 20代の頃、池波正太郎の時代小説を読みあさりました。 『鬼平犯科帳』、『仕掛け人・藤枝梅安』のような派手さはありませんが、秋山父子を中心とする物語である『剣客商売』が好きでした。 四半世紀が経ち、自分が主人公である老剣客秋山小兵衛の年になって読み返してみると、一人前の剣士になって家庭を持った息子を見守る小兵衛の気持ちを少しは感じ取ることができたかなと思いました。

剣術というものは、一所懸命にやって先ず十年。それほどにやらぬと、おれは強いという自信(こころ)にはなれぬ。そこでな、十年やって、さらにまた十年やると、今度は、相手の強さがわかってくる。それからまた、十年やるとな……」。三十年も剣術をやると、今度は、おのれがいかに弱いかということがわかる」、四十年やると、もう何がなんだか、わけがわからなくなってくる」。

先週、3年半ぶりに息子が一時帰国していました。 話したいことは山ほどあったのですが、顔を合わせるとなかなか口には出せないものですね。 

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