串カツ田中 荻窪店
久しぶりに先輩と荻窪の串カツ屋で一杯。 私の年になると、先輩と話す機会は貴重なのです。 私が夏目漱石の『中味と形式』の話をしたら、森鴎外の『普請中』で返されました。
時は日露戦争後、場所は銀座の洋食屋。
ドイツ留学時代の愛人が訪ねてきた、主人公が「これからどうするのだ」と聞くと、「アメリカへ行くの。日本は駄目だって、ウラヂオで聞いてきたのだから、当てにはしなくってよ。」との返事。すると主人公は、日本はまだ普請中で、進んでいないから、アメリカ行きを勧める。
森鴎外『普請中』 1910年 より。
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まだ「普請中」なんでしょうか。それとも「進んでいない」のでしょうか。
返信削除あくまで個人的な見解ですが、極めてユニークな増改築をしたのでしょうね(敗戦後に)。
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