2013年11月22日金曜日

民主主義の理解 ~ グローバルに通用するファンダメンタル


JFK(ジョン・F・ケネディ)大統領が暗殺されたのが1963年11月22日。 日本では翌23日、勤労感謝の休日でした。小学生の私は父親の運転する車で、油山(福岡市)に向かっている途中でした。 ちょうど油山のふもとに着いたあたりで、「JFKが暗殺された」という臨時ニュースが飛び込んできました。アメリカ映画やTVドラマ、そして、ベンチャーズの音楽により、アメリカにはぼんやりとした憧れを抱いていたので、その時のことは今でも鮮明に記憶に残っています。 もちろん、小学生である私が政治的な背景は分かるはずはありません。

JFKのことも含めて、今のほとんどの日本人は、戦後の実情をほとんど理解していないと思います。

JFKの暗殺には多くのナゾがあり、本当のところは分かっていません。 日本が理想とする民主主義の模範国であるアメリカにおいて、JFK、RFK(JFKの実弟であるロバート・ケネディ)、キング牧師の3人が立て続けに暗殺されました。 そして、アメリカはベトナム戦争10年の泥沼に突入しました。 私は1976年に初めてアメリカに行ったのですが、そこには自信を失って退廃的なアメリカが横たわっていました。私の憧れたホームドラマのアメリカは、JFKの暗殺を機に終焉していたのでしょう。

グローバルに展開する日系企業に対して長年コンサルティング・ビジネスをやってきました。 特に90年代は、パッケージ・ソフトウェアを使った業務改革プロジェクトなどが計画通りに行かないで泥沼化することを見てきました(幸い自分のプロジェクトが泥沼になったことはありませんが)。 問題の本質に「民主主義」の理解があります。 民主主義は相互理解のための話し合いではありません。 民主主義とは話し合いによって解決しない対立を、合理的に、且つ、限られた時間内に処理する手段なのです。 欧米の人たちは理解しているのですが、日本人はそうではない。 だから、大きな全社的なプロジェクトは泥沼化します。

敗戦後に押し付けられたアメリカ型民主主義は、アメリカではどうも1960年代には木端微塵に砕け去っていた(らしい)。 ところが、日本はほぼ70年もの間、金科玉条として崇め奉ってきた。 それも、間違った理解のまま。

JFKの暗殺は、日本人にとって何を意味するのでしょうか? 冷静に民主主義を考え、アメリカの現状を見つめては如何でしょうか? 盲信はよくないですよ。

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