2023年9月30日土曜日

今年の梅干し

 今年の梅干しが出来上がりました。理由は分かりませんが、皮は柔らかく例年よりも美味しくできたと思います。今年は紫蘇のない白干梅です。







2023年9月28日木曜日

友だちの概念

今年も四国の友人が自ら収穫したミカンを送ってくれました

言葉本来の意味が加速度的に軽くなっています。友人に関しても、もっと抽象度を上げて「友だち」の概念から考え直した方がいい。

人生にとって大切なことはいっぱいありますが、自分がどういった状況の時にどういった友人を見出したかという事は、後の人生に多大な影響を与えます。友人とは昨今のような SNS の friend でもないし、単なる仕事上の知り合いや飲み仲間や遊び友達ではない。自律した個別の人間同士のふれあいや付き合いを言います。人生それぞれの時代の環境がインプットとなり、将来のアウトプットにつながっていくのですが、環境の中心となるのが友人です。

真の友人は、意見が一致しているとか考え方が同じだとか互いに似たところがあるとかいうことではなくて、逆に、二人が性格上でもまったく違っていてもそれぞれの個性がはっきりとしていることでしょう。だからこそ長年の付き合いができるのです。

和して同ぜず、同じて和せず。日本人は往々にして同じて和せずなのです。異文化コミュニケーションでもこのあたりがポイントだと思います。

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2023年9月26日火曜日

コペンという車

 

コペンについて語ります。18歳の時から多くの車に乗ってきましたが、この車はかなり気に入っています。軽自動車って、日本人が日本のために作った車です。多くの制約のなかでこんな車を作るって凄いと思います。


・とにかく運転が楽しい車。
・気持ちよくて素晴らしい車。
・バランスがいい車。
・カーブをまわることに重点をおいた車。
・2人乗りなのに使い勝手がいい車(荷物が積める!)。
・電動オープン(18秒でオープン)のため非常に手軽な車。
・年寄りでも乗れる扱いやすい車(高齢者のゴーカート)。
・特別な部品は何もないが、ソツがない車。
・軽なりの振動がある。静粛性はない。それが自分好みな車。

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2023年9月25日月曜日

ハンバーガー



ハンバーガーに欠かせないピクルスは、ディルで漬けた自家製ピクルスです。日本のスーパーで手に入るピクルスは大抵がスィート・ピクルス。ハンバーガーには絶対にディルで漬けた甘みのないピクルスです。

小学生の頃(昭和30年代)、ハンバーガーは漫画『ポパイ』の中でしか知りませんでした。見たことも食べたこともありませんでした。1964年11月「昭和の黒船」が佐世保港に姿を現しました。米原子力潜水艦シードラゴンです。市内では寄港反対を訴えるデモ隊と機動隊が衝突し負傷者や逮捕者が続出。佐世保の街は騒然となったのです。父親に連れられて福岡から佐世保にシードラゴンを見に行きました(反戦反核デモ参加ではありません)。

その時に生まれて初めてハンバーガーを食べたのです。昼間のバーのカウンターだったと思います。生のオニオンスライスとピクルスがそえられていました。漫画『ポパイ」の登場人物の一人ウィンピーの口癖は「ハンバーガーをおごってくれよ。来週の火曜日には必ず返すから」でハンバーガーばかり食べるキャラでした。当時私はハンバーガーを勝手に甘いお菓子だと思っていたので、初めて食べて大変驚いたものでした

漫画『ポパイ』からウィンピー

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2023年9月19日火曜日

空気の研究

 

山本七平が『空気の研究』を発表したのは1977年。

芸能界事務所とタレント(+親たち)と報道するメディアと斜め上から見下ろす政治。日本の状況って46年経っても何も変わりませんね。

アメリカ人の同僚に日本の『空気』をどう説明したらいいか? 若い時に随分と悩みました。正しいかどうか判りませんが「peer pressure」を使い、多くの例を挙げて説明をしたものでした。空気が全てをコントロールする実情は、神が行動規範である世界から見ると「組織ぐるみだろう」あるいは「日本なんてそういった野蛮(バナナリパブリック)な国柄なんだろう」になるのでしょうね。

アメリカのメディアも利害関係で動く点では日本と同じです。もっと強烈かも知れません。自分の利害という視点でしか見ていない。ただ日本は「見て見ぬふり」とか「忖度」が働きますから、自浄作用ではなく外圧でしか変化は起こらない。それは日本には神とか宗教といった「中立」という概念がないからではないか、、、と。つまり、人間を超越した能力の存在の欠如。どうでしょう?

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2023年9月7日木曜日

9.11 アメリカ同時多発テロ

あれから22年。

2021年夏、20年にわたるアメリカ軍のアフガニスタン駐留が終了しました。アメリカにとって最長の戦争でした。アメリカ軍はいなくなった、しかしアメリカが撤収してからアフガニスタンの人々の葛藤が始まるのです。ソマリア、シリア、イラク、ウクライナと今でもアメリカの介入は現在進行形で続いています。どこまで気づいているか甚だ疑問ですが、日本も同じです。

人類は世界的規模、つまり地球全体を考える一元的にシフトしないと、地球は滅びるかも知れません。ジョン・レノンの1970年の楽曲に『Instant Karma!』があります。ヨーコの影響があるのでしょうが、恐らく「因果応報」を唄っているのでしょう。アメリカにとっての因果応報ってどうなるのか100年後を見てみたいですね。 

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9.11 アメリカ同時多発テロ事件

   

2002年の秋から2006年の秋にNYに戻ってくるまでの4年の間、アメリカの生活から離れていた。果たして9.11の前と後ではアメリカは変わったのだろうか?

変わった点もあるだろうが、大筋は変わっていないのだろうと思う。確かに、アメリカ国内を移動すると空港のセキュリティなどで不愉快な思いをすることは多くなった。フレンドリーでユーモアいっぱいのアメリカ人がギスギスしていると感じる。ゲートで搭乗を待つアメリカ人に余裕がなくなった。しかし、これらは小さな現象であって、ちょっとステップ・バックしてマクロレベルでアメリカを見てみると、アメリカは少しも変わっていないような気がする。

ペリーの黒船艦隊の威嚇による日本への開国要求、カリフォルニア州、ニューメキシコ州、テキサス州をメキシコから割譲した米墨戦争、米西戦争によるスペインからのフィリピンの植民地化、ハワイの領有化、先の大戦に日本を追い込んだやり方(これはちょっと様々な意見があるだろうが、、、)、これらと、9.11直後のアフガン侵攻、大量破壊兵器を根拠に(今となれば何もなかったことは世界中が知っている)イラン戦争に突入した強引なやり方に、大きな違いがあるとは思われない。

アメリカは文化・文明の多様性というものに鈍感だ。どの国も歴史があり、歴史の延長線上としての現在がある。しかし、アメリカはそういった多様性を認めようとせずアメリカを押し付ける。アメリカの社会という枠の中でみると、多様性の国アメリカなのだが、世界の中でのアメリカは全く多様性を理解しないかのように振舞う。

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.11には不可解な点が多い。

5年半の月日が経ちグランドゼロにやって来た。7WTC 跡地だけには立派なグラスタワーが完成していて、壁面に隣の崩壊しなかったビルがくっきりと映し出されている(下の写真左の中央のビルの位置に7WTCビルがあった。写真右の左端のビルが7WTC跡地に建った新しいビルで、手前が1WTCと2WTCのあったところ)。


                                                                             

 世界史に関する知識も浅く、アメリカのことだってよく理解しないのに、ただ単にNYに10数年住んでいたからと言ってどうのこうのと言えたものではない。事件からまだ5、6年しか経っていないじゃないか。客観性をもって事の真実を追求するにはあまりにも時間が不足している。

事件当日、火曜日の朝はWTCに隣接するWFCに向かっていた。普段は仕事の関係で、月曜から木曜日の間はNYにいないが、この日は日系企業に対するセミナーをNY商工会議所で開催する予定があった(WFC:ワールド・ファイナンシャル・センター)。

郊外の自宅からメトロノース鉄道でマンハッタンに向かう車中、ブロンクスからマンハッタン島に入る直前、最初の飛行機が1WTCに激突した。電車の中はビジネスマンで満席だ。NYタイムスやウォールストリートジャーナルを読む者、書類に目を通している人、ごく普通のNYでの通勤風景。私は上海・北京の旅から戻ったばかりだった。まだ時差ボケの中、午後のセミナーでのプレゼンの内容を考えていた。セミナーのテーマは「危機管理」、私の話は‘93年のWTC爆破テロ事件に遭遇した私の経験を日系企業の方々に紹介する内容だった。

乗客の携帯電話が次々と鳴り出した。周りがざわつく。
WTCに軽飛行機が突っ込んだらしいぞ」。「本当か?」。「バルーンが当たったのかも知れない、、、、」。

私の携帯も鳴った。妻からだ。「軽飛行機がWTCに突入したらしい。テレビでやっている。WTCから煙が出ている。ダウンタウンには行かない方がいいわよ。新しいニュースがあったら電話するから」。

10分程してグランドセントラル駅に到着した。駅構内は足止めを食らった人たちでごった返している。地下鉄は既に動いていない。メトロノースも運転を見合わせると言う。何が起こっているのか分からない。

「これは大変なことになるぞ、、、」。

仕事仲間の安否の確認をしなければいけない。みんながWFCに向かっている筈だ。「仮オフィスとする場所を確保しよう」。グランドセントラル駅周辺のホテルを探した。いくつかのホテルをあたり49丁目にあるホテルにやっと部屋を確保することができた。CNNを見ながら部屋の電話で連絡を取り始める。この時点でランドラインはまだ繋がる。携帯はすでに繋がらなくなっていた。

二機目の飛行機が激突した。

 ホテルの窓は南に面しているので、WTCから立ち上る煙は生で見ることができる。テレビにはWTCの状況がLIVE映像で映し出されている。

10時になろうとしている時 2WTC が崩壊した。テレビでは崩壊が画面いっぱいに放映されている。窓の外からはひときわ大きな灰色の煙が立ち上る(煙手前がWFCのビル群)。


  WTC 崩壊直後、UA93便がペンシルバニア州で墜落した。「LETS ROLL!」という言葉を残してテロリストに立ち向かったと言われるトッド・ビーマーは元同僚で、彼の妻も同じオフィスで働いていた。90年代半ば、新入社員のトッドは私の仕事を補佐してくれた。学生のようなちょっと内気な彼の印象からは想像もできない行動だ。

9時38分にはペンタゴンにAA77便が突入している。


4機の航空機、そして2つのWTCタワーの崩壊と隣接する 7WTC ビルの消滅、全てがあまりにも秩序だっている。

仲間全員の無事を確認するには夜中までかかった。後で分かったことだが、WTC直前で地下鉄にどじ込められていた者、交通手段がないので徒歩でNJまで帰った者、自宅がWTCの近くで停電のために23階の部屋から下りることができなかった者、、、。

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9.11に公表されていない真相は本当にあるのだろうか?

US政府陰謀説、チェイニー副大統領主犯説など、かなり過激な説も浮上しては消え、消えてはまた浮上してきている。多発した一連のテロの一つ一つに対して疑惑が表明されているが、ここでは全ての疑問に対してコメントすることはしないが、私自身は当時から7WTCの崩壊が気になっていた。

仕事で何度か7WTCに入ったことがあった。地下鉄レキシントン・ラインの駅からWTCWFCに行く場合は、7WTCの前を歩いたりした。「WTCから離れているにもかかわらず、なぜこれが7WTCと言うんだろう」と何となく思っていた。

また、映画ファンであれば、このビルは見覚えがあるかもしれない。ハリソン・フォードとシガニー・ウィーバーが出ていた88年の映画「WORKING GIRL」の撮影に使われたビルだ。

WTCは、WTCの崩壊した2つのタワーから2ブロック離れている。ハイジャックされた飛行機が突入した訳でもない。9.11当日の夕方520分に、老朽化したビルを意図的に倒壊させるかのように、一瞬のうちに消滅した。当局の発表では、火災による倒壊とのことだが、果たして火災により、鋼鉄の枠組みをもつビルが一瞬にして跡形もなく崩壊するだろうか?

9.11陰謀説の中には、「テロの総司令部が7WTCにあり、WTCに突入した2つの旅客機は、7WTCからリモートコントロールされていたんだ!」と言うものまである。倒壊したビルの瓦礫が次の日には全て現場から持ち去られたのも不可解だ。

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2007年1月29日の日本の通常国会のニュースをYAHOOの動画ニュースで見た。民主党の小澤さんが代表質問に立っていた。格差問題を取り上げ、「小泉さん、安倍さんの6年で日本は世界で最も格差のある国になった」と発言していた。安倍さんの答弁にはこれについて具体的なコメントはなかった。

アメリカという国はお金さえ十分にもっていたら自由で平等で民主的な国だと認識できる。それは資本主義の論理が強烈に働いているわけで、資本主義と民主主義は相反する。この点を理解していないと、様々な不愉快な出来事によってアメリカが嫌いになってしまう。

アメリカの格差社会は日本で問題にするようなレベルではない。5%弱の世帯がアメリカ全体の純資産の60%以上を占めているのだ。持っている金が多ければ多いほどエライと見なされ、実際お金さえ持っていればアメリカでの生活はかなり快適になる。お金を持っていないか、お金をかけない暮らしをすると、アメリカの生活にはウンザリさせられる。

アメリカ人は自分を守ることを最優先する。開拓時代は、それこそ銃を手にとって自分自身や家族を守っていた。現在はどうだろうか?資産を増やしお金でわが身や家族をプロテクトしようとしているとは言えないだろうか?9.11で強固に信じていた国や体制に疑問が出始めて、自分のことは自分で守るという傾向が一層強くなったのかも知れない。

アメリカ人は、かなりインテリであっても自国の歴史や、世界の歴史について知らない人が多い。そして強いアメリカを盲目的に信じてきた。しかし、アメリカがやっている事は基本的に正しいのだという前提は9.11を境に崩れてきているのではないだろうか?

民主主義は民意の代表であることが前提であれば、政府はメディアをコントロールするだろうし、それには絶対的な資本の力が必要となる。金があればあるほど強いと言う訳だ。

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9.11は考えれば考えるほど不可解な点が多い。アメリカの人々の気持ちは多少なりとも変化があったのだろう。ただ、アメリカと言う国は9.11の前と後で方針に変化があるようには思えない。それどころか、これまでの性格を増長してきている傾向にあると思う。

ローマ帝国は東ローマ帝国が滅亡するまで1500年ほど続いた。イスラムのオスマン帝国でさえ500年続いた。アメリカはたかだか二百数十年である。帝国アメリカは今後どういった展開を見せるのであろうか?


2007年1月

 





2023年9月3日日曜日

直観と直観の検証

 

左手人差指の付け根が痛くて暫くギターが弾けませんでした。これだけ猛暑だとビールがすすみますからね。10日ほど経って痛みがかなり無くなりました。危うく高齢者の楽しみを奪われるところでした。あぶないあぶない。


ギターが弾けるとなると、やはりジミー・ヘンドリックスです。

音やフレーズの一部を聞いてジミヘンがいいと直観的に感じて、全体のジミヘンを聴くことになる(10代の半ばです)。それからジミヘンの「部分と全体」「直観と検証」の循環的解釈が始まる。もう半世紀以上やってますね。

人との出会いも同じですね。人なんて簡単に理解できるもんじゃない。ところが今の人間関係っていたる所で簡単すぎませんか? 全体に対する直観がないのか、自分の直観を検証する手間を省くからか?

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