中国語は英語よりも日本人にとって習得しやすい外国語だと思います。漢字だからですね。現在、中国(大陸)で使われている簡略化された漢字(簡体字)は何とも興ざめですが、従来の漢字(繁体字)は視覚的に多くを語ってくれます。趣があっていいですね。
弊社には中国語の達人である日本人コンサルタントが何名かいます。彼らは通訳ではありませんので、コンサルティング業務を中国語で行います。すごいですね。F君もその一人です。週末、F君が会議のために北京から東京に戻ってきたので話をしました。面白いことを教えてくれたのでご紹介します。
中国語で「知道」(zhi dao)と言うのは、知っている、分かっている、心得ているという意味です。
① 不知道、不知道。分かっていないということを、知らない
② 知道、不知道。分かっていないということを、知っている
③ 知道、知道。分かっている部分を、知っている(自覚している)
④ 不知道、知道。分かっている部分を、知らない(知らないと思っていたが、本当は分かっていた)
以下は、F君の解釈です。
①は、仕事を多少経験して、「俺はデキルなぁ」と思っている状態。クライアントから見ればまだまだで、上司から見ればちょっとヤッカイ。日本のゆとり世代や中国の「80後」(1980年以降の生まれ)に多く見られる傾向。
②は、壁に何度かぶつかることによって、問題を環境や他人のせいにせず、自分の問題として考えることができるようになり、「自分はまだまだだなぁ」と思っている状態。クライアントから見ればやはりまだまだ、ただし上司は「こいつは伸びてきている。可能性がある」と思っている。素直な人がこの状況にたどり着くのが早い。
③は、素直に学び続け、「自分も少しは価値が出せるようになった」と思っている状態。これは、自分が出来る部分を知っていると同時に、出来ない部分も分かっている。この段階になると部下もいて、上司からは「任せても大丈夫」と思われている。
④は、様々な経験を積み重ね、悩み、幅広く物事を考えた結果、「自分は欠点だらけだ」と思っている状態。本当の実力は相当なもので、周りは一目置いている。ただし、自分の目標や理想が高いため(高いという認識もないことが多い)、満足していない。自分の価値を全て部下に伝えられないが、謙虚さは③より高く、周りから(特に部下から)敬遠されない。この上司から学べるかは部下の能力にもよる。
ここまで読んで頂けましたか? 「知」、「道」、「不」という3つの漢字の組み合わせで、これだけ多くのことを説明できるのですね。
「多謝!(duo xie)」。
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石川県プレミアムツアー 第二日 山中温泉こおろぎ橋畔 料亭明月楼
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(2020年2月26日水曜日投稿「石川県プレミアムツアー 第二日 山中温泉かよう亭 ④日本一の朝御飯」
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山中温泉の街を散策した後、こおろぎ橋のたもとにある「明月楼」さ...
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