2017年9月30日土曜日

(心の)羞恥心

あのような死の一年前に刊行された、今の世代の人々へのメッセージです。

三島の死から半世紀近くになります。昨今の日本政治のバカ騒ぎを見ていると、日本人の心の羞恥心は跡形もなく消え去ったようです。

羞恥心のなさが、反省のなさに通じている。
羞恥心は単に肉体の部位にかかわるものではなく、文化全体の問題であり、また精神の問題である。


『若きサムライのために』 三島由紀夫(昭和44年)

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2017年9月25日月曜日

(続)人生100年時代構想会議

人生100年時代構想推進室

文化レベルって国によって大きな違いがあります。欧州は欧州、封建時代のないアメリカはアメリカ、そして、日本は日本の文化発展の歴史があります。

教育はビジネススクールのカリキュラムのように世界標準の「知識」として獲得できるかもしれません。しかし、文化の中で培う「教養」はそうはいかない。日本の戦後民主主義教育は、教養を育むための「文化」を切り離してきたと言われています。現代日本のビジネスパーソンは、「理性・理論」と「感性・直観」のバランスに課題があるように思われるます。それは、教育と教養のバランスの問題とも言えるのではないでしょうか?

日本人は、老若男女、親も子も益々余裕が無くなっています。中高年の生きかたには特徴がない。人生100年時代、退職後の生活は、教育よりも教養のほうが役に立つことが多いのです。そして、教養は政府が支援したり教育を無償化したりするような問題ではないはずです。

100歳まで生きる人も多くなるかも知れませんが、50代60代で突然亡くなる場合だってあるのです。政府が主導して考えるものではないし、政府が外国人教授をアドバイザーに呼ぶことが必ずしも解決策ではない。

要するに、幸福の定義は人それぞれだし、幸せに生きるとは、一人一人の自由意志のもとにあるということを忘れてはいけません。「不安になるから自由なんていらない!」なんて言っていると、人生100年時代は大変になりますよ(長生きできた場合ですが、、)。

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2017年9月19日火曜日

人間の本姓は戦争すること(カント)

President Trump demands: 'Make the United Nations Great'
David Jackson, USA TODAYPublished 10:29 a.m. ET Sept. 18, 2017 | Updated 2:57 p.m. ET Sept. 18, 2017

https://www.usatoday.com/story/news/politics/2017/09/18/president-trump-urges-united-nations-reform-itself-citing-bureaucracy-and-mismanagement/676226001/

〝人間の本性は「邪悪なもの」であり「戦争すること」である"(ドイツの哲学者イマヌエル・カント)。

カント哲学によると、欧米諸国やアジアの一部の国は人間の本性に非常に近いことが分かります。人類はカントの18世紀から1ミリでも進歩したか? 

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2017年9月17日日曜日

人生100年時代構想会議

http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/actions/201709/11jinsei100.html

政府は「人づくり革命」、「人生100年時代構想会議」というスローガンのもと、イギリスからリンダ・グラットン教授や、各界の有識者を招いて会議を行いました。議論の内容が教育の無償化など、相変わらず政府の支援の話や制度的なもののようでした。

政府が過度に手を貸したり、親が子育てを他人にアウトソースするなどしたら、将来的に大きな代償を支払うことになると思います。大企業の社員が大企業病に罹るのにも似ていますね。

親も子も自らより多くの経験を積んでいかないといけない。自分でより多くの試練(チャレンジ)を乗り越えて行かないと、将来必要となる能力が身に付きません。偏差値や学校の成績などの結果でなく、困難に立ち向かう力や、なんとか対応するプロセス(生きるための方法)をいくつも学ぶ機会が必要だと思います。「人づくり」や「人生」の本質を間違っている。

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2017年9月13日水曜日

48年前のギターには「志」がある!


48年前のギターは弦高も高くて弾きにくい。しかし、こういったギターのことを完全に忘れ去って新しいギターを作ったり弾いたりするのではなく、頭のどこかに置いておいたほうが、今のギターを何倍も楽しめます。

なぜかと言うと、半世紀前の日本のギター製作者の「志」を感じるからです。

「イノベーション、イノベーション!」と声高に叫んでも、48年前のギターのように基準となるものがない場合、何を破壊してどういう具合に創造するのかイマジネーションがわかないでしょう。

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2017年9月12日火曜日

48年前のギター


1969年に私が生まれて初めて購入したギター、ヤマハ G-70A。リペアしました(終活の一環か?!)。この頃のヤマハギターは日本で製作されていました。弦高は高くて弾きにくいのですが、低音は現代のギターにはない伸びのあるいい音です。

G-70A 仕様 

■ トップ:松またはスプルース
■ バック:ナトー
■ サイド:ナトー
■ ネック:ナトーまたはタンギール
■ フィンガーボード:ブビンガ
■ ブリッジ:ブビンガ
■ スケール:658mm

ブビンガは、アフリカ原産の、非常に硬く重たい木材です。低音域と長いサスティーンが魅力で、ベース用木材として使用されることが多いそうです。ローズウッドに属する全ての木材(ブビンガはアフリカンローズウッド)がワシントン条約の付属書IIに指定され、輸出入に規制がかかっています(2017年1月より)。



2017年9月11日月曜日

つけまつける号も日干し

8月の長雨で幌にカビが、、、。






2017年9月10日日曜日

自らの決断で今を生きる

お日様に照らされて蕃椒は「本質」へと変化する

人間の場合、実存が本質に先行する。最初は自分が何者か分からない。知識を得、色んな人に会い、経験を積んで、何者かになって行く。それが本質である。

これは、サルトルの実存主義に関する私の理解です。主体性に欠け自己欺瞞を続ける日本人は、新たな価値の創造なんて益々苦手になって行くのかも知れません。

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2017年9月7日木曜日

観察眼を鍛える


観察眼は大事で、ちょっとしたヒントから洞察を得る。これはコンサルタントの基本です。恐らく、コンサルタントだけでなく、多くのビジネスパーソンに必要とされている資質だろうと思います。


宮本武蔵は決闘で負けなかった。剣術だけでなく様々な芸術に一流でした。武蔵は、心で観て、目で見て、感じて(考えて)、表現することを実践する生涯を送りました。武蔵のレベルでなくても、サイエンスとアートが個人の中で両立しない場合、想像することができない。思想空間(イマジネーション)が広がって行かないから先を読めないのです。

好奇心をもって想像力を豊かにする。

俳句でも詩でも絵画でも、文学だって写真だって、想像力を豊かにする作品が称賛されます。正岡子規が偉大な俳人と言われるのも、こういった理由からですね。

一流のものに触れることによって観察眼を鍛え、自分の美意識(物差し)を基本として生きていく。来年は明治維新から150年、そろそろ目覚めないと日本は本当に沈没しそうです。

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