2010年1月31日日曜日

立派な日本人 ~ 今村均


日本や日本人のよさを親が子供に教えることは大切ですね。歴史を振り返ってみると、日本人にも立派な人がいっぱいいることに気付きます。こういった人たちのことを知ることによって、日本にも自尊心が蘇るのではないかと思います。

悪の権化のように言われる日本帝国陸軍にも教養のある人格者はいっぱいいます。例えば、陸軍大将 今村均(1886年~1968年、仙台市出身)です。角田房子著の「責任 ラバウルの将軍 今村均」が、ちくま文庫から出版されています。是非、ご一読下さい。

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2010年1月29日金曜日

綺麗な花の写真 (Nikon D90 で撮影) Vol.2

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2010年1月28日木曜日

教育は何のためにあるのか?


教育の方針はどうあるべきか?

明治19年、福沢諭吉は、「教育の要点は、人生を豊かにし、あらゆる心身の能力を鍛錬し、鳥や獣の世界から出来る限り遠いところに進歩させることである」と、言っています。つまり、人物の賢いか愚かかは、鳥や獣からの距離の遠近にあるというのです。

インテレクト(智)とモラル(徳)を進歩させ、人間社会(人間交際)を改良し、野蛮国を文明国にして行かなければならないと訴えたのです。そのために教育があると。

さて、120年以上たった今の日本は、福沢諭吉の言う文明国になったのでしょうか?

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2010年1月27日水曜日

小学生のための講習会

去る1月17日(日曜)、我々が開発した小学生のための講習会を開催しました。コンサルタント育成プログラムを小学生向けに転換したものを教材としました。講師陣は、現役のマネジメント・コンサルタントです。子供の教育を専門にしている訳ではありません。

14名の小学校1年生から5年生までの子供たちが参加しました。最初は戸惑っていた子供たちも、ほどなく笑顔がこぼれ、楽しいセッションとなりました。
  • 1時間目  コミュニケーション能力育成
  • 2時間目  考え抜く力(「小学生のSWOT分析」を参照下さい)
  • 3時間目  調べる力
以下は、講習会終了後の子供たちへのアンケート調査の結果です。


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2010年1月26日火曜日

自家製 ピザ

(カシオ エクシリム EX-S5で撮影)

ピザは、餃子作りよりも簡単!生地作りも含めて20~30分あれば、写真のようなピザができあがり。是非、子供たちと一緒に作って見て下さい。

ピザの台の作り方(発酵の必要なし)

  1. 強力粉 250 CC
  2. ドライイースト 2.5 g
  3. 塩 ひとつまみ
  4. 砂糖 小 2
  5. オリーブ油 大2/3
  6. 45℃くらいのぬるま湯80~90ml

1)強力粉、イースト、塩、砂糖を入れ混ぜたらオリーブ油、ぬるま湯を加えこねる(適当  ⇒ 1分くらい)。

2)クッキングシートの上に生地をめん棒でのばし(サランラップを敷いておくとよい)、好みのトッピングをして220℃(450 F)で15分ほど焼く(あらかじめ生地を焼いておく必要はない)。

トッピング例:

パターン1

  • トマトソース
  • チーズ:モッツァレラ
  • トマト
  • オニオン
  • マッシュルーム
  • ベーコン OR ソーセージ
  • バジル

パターン2

  • トマトソース
  • ガーリックバター
  • オニオン
  • ピーマン
  • マッシュルーム
  • チーズ:チェダーチーズ(シャープ)
  • オリーブ
  • ハラペーニョペパー

パターン3

  • コーン缶詰
  • マヨネーズ
  • オニオン
  • えび

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EX-S5は、エクシリムシリーズの廉価モデル。有効1,010万画素の1/2.3型CCD、光学3倍ズームレンズ、2.7型ワイド液晶モニターなどを採用しています。バカチョンデジタルでも高性能ですね。重宝しています。

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2010年1月25日月曜日

「躾」という漢字は中国語にない

今日は中国語の話を少々。

中国語に「躾(しつけ)」という漢字はありません。ご存じでしたか?

同じような意味の中国語(漢字)は「教養」と「礼帽」です。使い方は、「他很有教养(養)」とか、「他很有礼貌」といった具合です。 「他」は he の意味で、「很」は very です。つまり、「彼は、きちんと躾(教养)ができている」です。

中国語には「修身養性」という四文字熟語があります。日本語の「躾(しつけ)」に一番近い意味だろうと思います。

昨年12月に上海で中国の20代の若者たちと食事をする機会がありました。「修身養性を知っている?」と、尋ねてみたところ、笑われてしまいました。

中国で1980年代に生まれた人たちを「80后」と言います(「パーシーホウ」と発音します)。彼らは、一人っ子政策が適用された後に生まれた世代で、「小皇帝」(ちいさなエンペラー)と言われ、自己中心的でチームワークが苦手だと思われています。

中国も世代間のギャップは大きいようで、今までの中国にないような人生観を持つ人たちが、世の中の中心になって行くのでしょう。 1~2年前から、「90后」という言い方も出てきました。これは、1990年代に生まれた若者です。「80后」とはまた違った現代中国の新人類なのでしょうね。

一方、少し年配の中国人には、「修身養性」を大事にする人はいっぱいいます。 中国語の場合、「教養」と「礼帽」は成人するまでに身につけるもので、「修身養性」は生涯をかけて磨くものという認識のようです。

修身というのは、「自分の行いを正し、身をおさめととのえること」です。こういったことが、教育の意味するところだと思います。

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2010年1月24日日曜日

コンサルタントのアトリビュート

アトリビュートとは特質のことで、哲学の世界では「本質的な性質」という意味があるようです。

コンサルタントに必要なアトリビュートには、以下のようなものがあります。

  • チームワーク
  • 柔軟性
  • 向上心
  • リーダーシップ
  • 創造力
  • イニシアチブ
  • 判断力
  • 信頼感
  • 多様性の尊重
  • プロフェッショナリズム(プロ根性)
  • 強靱な精神力とスタミナ
  • インテグリティ(高潔さ)

コンサルタントは、通常、専門的なスキルを身につけている訳ですが、専門知識がどれだけ優れていても、上記のようなアトリビュートが欠落している場合、コンサルタントとして成功はしません。

ここで申し上げたいのは、子供のころから意識しておいたほうがいいと思うアトリビュートが多いということです。決して、先天的なものではありませんし、大人になってから短期間の訓練で身につくものでもありません。

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2010年1月23日土曜日

井の頭公園の夜明け (Nikon D90 で撮影)


早朝の井の頭公園を散歩しました。

整然と並んでいるボートを見ると、日本や日本人のアイデンティティを感じますねぇ。ちょっと大袈裟ですか?

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2010年1月22日金曜日

親の役割 ~ プロデューサー


小学生に自発的な学習を求めるのは、特に低学年の小学生であれば、難しいと思います。 つまり、ある程度の親の強制が必要ということです。

今の日本の教育環境を見てみますと、親は、学校に協調性や社会性の訓練を期待し、学力(受験システムの中での)に関しては、学習塾に任せているように思います。

学習塾はビジネスであり、生徒が集まるように品質や有名校への合格数の実績にこだわります。経営を考えますから優秀なコーチである講師を雇います。 親は、塾がビジネスであることをよく理解していて、 評判のいい、つまり、生徒が集まる学習塾を選択します。一方、学校の教師の中には、教育者というよりも労働者意識が強く、子供を工場で作る製品のように考えている先生もいるようです。

こういった環境の中で、子供たちは成長していくわけですが、親の役割、家庭の役割とは一体何でしょうか?学校や学習塾に丸投げし、親の責任を放棄していないでしょうか?または、親の責任を理解していないということはないでしょうか?

親は、今の日本の教育環境を十分に認識し、価値観や善悪の基準をはっきりとさせ、自分たちの人生の考え方を子供たちと共有して行くことが大切だと思います。

子供教育のプロデューサーは親です。映画がヒットするかしないかは、企画立案、費用や作品に関する総合責任者であるプロデューサーの手腕にかかっています。

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2010年1月21日木曜日

綺麗な花の写真 (Nikon D90 で撮影) Vol.1

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2010年1月20日水曜日

ベンチマーク ~ 全国学力テスト

コンサルタントが使うマーケティング手法に、ベンチマークというのがあります。

これは、クライアントの経営方法や戦略などを、他社のやり方と比較し違いを分析して、それに基づいてクライアントの戦略を見直し、改善を提言することです。クライアントの業界や、競合他社を継続的に比較分析することによって、業務を改善し、新たな目標を設定することができるようになります。

今朝(2010年1月20日)の読売新聞に、全国学力テストに関する記事が載っていました。

政府が全員参加から抽出方式への移行を決めた全国学力テストについて、全国の47%にあたる約840の市区町村教委が、抽出対象外となった学校の「自主参加」を希望していることが、新聞社の調査でわかったそうです。また、「抽出校以外不参加」としたのは9%で、検討中の教委も多いため、参加希望はさらに増えるとみられるといいます。

全国学力テストは、小学6年と中学3年の全員を対象に2007年以降、昨年まで3回実施されました。政権が交代し、現文部科学相は、「県ごとの水準が把握できれば十分」として32%の抽出に切り替えたのですが、教育の現場では生徒や学校ごとにきめ細かく学力を把握する必要性を感じている実態が浮き彫りになったとのことです。

テストは4月20日に実施される予定です。文科省が抽出校を通知し、自主参加の意向を聞いたのは昨年末、最終的な参加状況はどうなるのでしょうか?

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2010年1月19日火曜日

小学生のSWOT分析

コンサルタントが使うツールの中にSWOT分析というのがあります。SWOT分析は、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の頭文字をとったもので、戦略を立案するために現状を分析する手法です。

1月17日、子ども教育のパイロット・プログラムで、小学生の子供たち(1年生から5年生)に、SWOT分析の簡略化したものを試してもらいました。「ニンテンドーのWIIとDS、どっちが好き?」と題して、WIIとDSの比較検討です。

チーム毎に、S(強み)とW(弱み)を整理し、フリップチャートにまとめ、検討結果の発表を行いました。



市場などの外部要因の分析であるOとTは難しいので、今回はSW分析のみです。

好きなものについて考えて議論することは、子供たちにとっていい練習になると思います。最初は何が起こっているのか戸惑っていた1年生たちも、4,5年生のリードのもとに自分たちの意見を明らかにしていました。5年生の女の子はコンサルタントのようなファシリテーターでした。

学習には様々な方法があると思います。例えば、小学校の算数でいい点をとることと、算数について考え出し数学に興味を持つことは、次元の違うことです。小学生でもSW(OT)分析は可能でした。できれば小学校でどんどん試してもらいたいですね。

私自身、ビジネスパーソンに対する研修は何度もやってきたわけですが、小学生相手に話をすることなど経験がなく、大変緊張しました。小学校の先生というのは責任重大で、先生の果たすべき役割は一体何なのか、もう一度よく議論する必要があると感じました。

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2010年1月18日月曜日

母国語の語彙と表現力

母国語、つまり、我々にとっての日本語ですが、語彙が豊富で表現力が豊かであればあるほど、思考力は高まると思います(頭の中で思考する空間が広がるイメージです)。

最近の政治家の発言を聞いていると、その人が見識を備えた人なのか、そうでない人なのか、よく分かります。言語というのは本当に大切だと思います。

昨日、「子ども教育 第三回 座談会」を開催しました。自分の語彙、表現力の貧困さに愕然とする一日でした。修行が全く足りていない。こういったブログも、書いている人のレベルがよ~く分かってしまうので要注意ですね。

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2010年1月16日土曜日

ハムカツ


三鷹の商店街の肉屋でハムカツを買ってきました。ハムカツは、肉屋店頭の揚げ物コーナーやスーパーの惣菜コーナーでは定番なのに、なぜ家庭では出てこないのでしょうね?

以前は、日本に一時帰国する度にコンビニでハムカツサンドイッチを買うのが楽しみだったのですが、最近では見なくなりました。どうしたのでしょうね、、、。

(画像をクリックして迫力あるハムカツを楽しんで下さい!)

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2010年1月15日金曜日

コンサルタントのスキル


コンサルタントの仕事は、ジャズやブルースの即興演奏(ジャムセッション)に似ています。ジャムセッションと言うのは、プレーヤーが楽器を通じて即興で演奏、つまりコミュニケーションすることです。

1. スキル、これは何らかの楽器、又は歌ができる。
2.即興と言っても、コード進行などの基本理論は理解している。
3.観衆を魅了する情熱がある。
4.演奏することで楽しんでいる。
5.一人一人がリーダーをやる能力がある。

グローバルなビジネス環境で仕事をするためには、このジャムセッションの感覚が大切だと思います。

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2010年1月14日木曜日

論語 ~ 物事に対する姿勢


先日、孫子の兵法のお話をしました。今日は論語です。また、堅そうな話ですねぇ、、。(そんなことはありませんよ)。論語は、孔子と彼の高弟の言行を、弟子たちが孔子が死んでから記録したものです。このあたりは、ソクラテスの教えを弟子であったプラトンが著作したのと似ていますね。論語は、孟子、大学、中庸と合わせて四書の一つです。

上図は、論語「雍(よう)也六編 18」です。物事に取り組む姿勢に関して説明しています。人が道(正しい道)を求めて学ぶとき、学ぶことの大切さを知っている者は、知らない者より優れているが、道を学んで好む者には及ばない。だが、好んで学ぶ者は、楽しんで学んでいる者にはかなわない。学校でも仕事でも、楽しいことばかりではない訳ですが、何事でも極力楽しむ姿勢が大事です。

アメリカ人の好きな言葉に「Seize The Day」というのがあります。日本語に翻訳し難い表現ですが、直訳すると「その日をつかめ」、つまり一日一日を有意義に過ごせと言うことです。だから「今日を生きる」と訳されています。学ぶことだけでなく、私は「人生を楽しむ」と解釈しています。

小学生からの英語教育も色々と議論されているようですが、外国語は英語だけではありません。小学生の頃から論語などを使って中国語に親しむのもいいかも知れません。 漢字という共通項があるので、子供にも入りやすいと思います。


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2010年1月13日水曜日

ブルースギターを始めよう!


子どもと一緒に楽しめるものはいっぱいあると思いますが、ギターなんかは手軽でいいですね。

色んなジャンルの音楽がありますが、私は黒人のブルースが好きです。ギターという楽器の特徴はチョーキングができることです。ブルースギターのポイントは、このチョーキングにあります。ギターを始めた頃、このことを発見するのに数年かかりました。今はYouTubeのおかげで有名なギタリストがどうチョーキングしているのか確認することもできます。YouTube 感謝です。

チョーキングとは、弦をフレット上で押し上げたり押し下げたりして、譜面(ギターでは1フレットが半音)に書けないブルージーな音程を表現することです。これは、黒鍵と白鍵から成り立っているピアノでは出来ません。指だけでなく、手首を回すように弦をフレット上で押し上げます(下げます)。左手でドアノブを左に回す感覚です(押し上げの場合)。

弦を押し上げると音程が上がる訳ですが、音程は自分の耳で聞いてコントロールするのです。半音チョーキングだと音程は半音あがり(1フレット分)、全音チョーキングだと音程は全音あがり(2フレット分)ます。

ブルースの極意は半音以下のクォーターと言われるチョーキングです。つまり、半音の中間の音をフレット上で弦を押し上げたり下げたりして出すのです。これが、不安定な音階、つまりブルースのフィーリングを出します。

また、ブルースはたった3つのコードの12小節から成り立っています。コードの進行も決まっています。したがって、初めて会った者同士でも「Eのブルースやろう!」と言えば直ぐにセッションが可能なのです。

|E|E|E|E|
|A|A|E|E|
|B|A|E|E|

(Eのブルース)

子供とブルースセッションなんて、試してみませんか?自分の好きなジャンルの音楽や楽器をやればいい訳ですが、ブルース・ギターはお勧めです。

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2010年1月11日月曜日

インテグリティ

Scent of a Woman (1992)

学問のすすめ 12編の後半は、「人の品行は高尚ならざるべからざるの論」です。「ならざるべからざる」なんて難しいですね。これは、漢文では不可不~の二重否定です。つまり、「高尚でないといけない」と言っています。

福沢さんは、幕末に勝海舟とアメリカに行ったり、明治維新直後に単独で欧米に行った訳ですが、ずっと若い頃は立派な漢学者でした。お父様に鍛えられた漢文の知識は豊富なのです。福沢さんという人は、日本語、中国語、そして英語などの外国語を全てマスターした上で、様々な提言を日本や日本人に対して行っていた訳です。すごいですねぇ。

さて、「人の品行は高尚ならざるべからざるの論」ですが、これは、まさしくインテグリティ(integrity)のことを言っているのだろうと思います。インテグリティは日本語に翻訳しにくい。「志」という人もいれば、「誠実」と訳す人もいる。しかし、どうもしっくりこない。

私は、「倫理観」と「スキル」と「野心」の3つのバランスがとれていることがインテグリティであると長いこと信じていました。しかし、福沢さんに「人の見識を高尚にしてその品行を提起するの法如何すべきや。その要訣は事物の有様を比較して上流に向かい、自ら満足することなきの一事に在り」と言われると、これがインテグリティかとも思います。

アメリカ人は、インテグリティをどうとらえているでしょうか?

アル・パチーノ主演の「セント オブ ウーマン」という映画があります。アル・パチーノがアカデミー賞主演男優賞をとった映画です。映画のクライマックスで、アル・パチーノ演ずる盲目の退役軍人が、学校(ボーディングスクール:有名大学に入るための全寮制の高校)の公聴会で演説します。そこで、「INTEGRITY」が出てきます。

リーダーシップを養成するためのボーディングスクールを舞台にしたヒューマンドラマは、インテグリティが一つのテーマになっています。映画のサブタイトルでインテグリティは「高潔さ」と訳されています。映画のストーリーは説明はしませんので、是非ご覧下さい。インテグリティが理解できると思います。

http://www.youtube.com/watch?v=gOcBWheLcm4

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2010年1月10日日曜日

スピイチ

福沢諭吉は「学問すすめ」12編で二つのことを言っています。一つは、スピイチです。もう一つは、福沢諭吉が明示的に言ったわけではありませんが、私はインテグリティのことだと理解しています。

今日は、スピイチに関してです(インテグリティは次回に回します)。

どんなに勉強をしても、目に見えるアウトプットがないと意味がないのではないか?つまり、多くのデータを集めて、様々な考察をしても自分以外の人に訴えかけないと、それまで費やした思索や価値のある意見は意味を成さないということです。

コンピュータ(情報処理)は、インプットと処理とアウトプットの3つから構成されています。どれだけ技術が進んで人間との親和性が進歩しても、この基本は変わりません。コンピューターは、ディスプレイやプリンターでアウトプットするのですが、人の場合は、スピイチのように表現する力が大切になります。これが、一朝一夕には出来ない。小さい時からの訓練、繰り返しの練習が必要になる訳です。

アメリカの幼稚園で行われるショウ・アンド・テル(Show&Tell)は、小さな発表会です。自分で好きな物を持って来て、クラスメート全員の前で話をします。幼稚園児は、自分の気に入っているおもちゃなどの話をする。自慢話ですね。先生は助け船を出したりしながら、とにかく褒めまくる。

アメリカの子供達が人前で物怖じしないのは、こういった小さい時からの訓練が出来ているからでしょう。幼稚園の頃から人前で発表することを繰り返し練習していたら、人前で緊張することもなくなるでしょう。「ストーリーを作る力」もついてくるだろうし、笑いのつぼなども分かってきて、ユーモアのセンスもついてくるのだと思います。

日本の教育では、アウトプットの部分が弱いように感じます。福沢諭吉もスピイチの重要性を指摘しています。小さい時から人前で話をする訓練を積むことは、非常に大事なことだと思います。


(図をクリックして下さい。大きくなります)

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2010年1月9日土曜日

ゆとり教育 VS 詰め込み教育


帰国して4ヶ月がたち、今の日本の様子が色々と分かってきました。教育に関して、少し根本的な問題を考えていきたいと思います。

小学生の子供たちのお母さん方は、現行の教育システムに疑問を持ち、公立学校の先生たちの資質に関しても様々な意見を持たれています。だから、学校で足りないことを塾で学ばせ、オプションの幅を広げるために、子どもたちを多くの習い事にも通わせているようです。また、日本の多くの企業が出身校のブランド名を基準に採用を行っているために、受験戦争から完全撤退する訳にはいきません。問題意識はあるものの、日本にいる以上、日本の仕組みの中での落ちこぼれにならないために、レールにのらざるを得ないのが現状のようです。

日本の教育は、不足なのか過剰なのかという命題です。これは、ゆとり教育是非論でもあります。 私は、日本の教育は不足とか過剰ではなく、質の問題があると感じます。私が教育の質と言っているのは、そもそも義務教育とは何なのかということです。

教育を論ずる資格のない私がこう考えてしまうのは、やはり、日本の外から日本を見てきたからでしょう。日本の教育には大きな違和感を感じてしまうのです。

ウィキで調べると、義務教育とは「人(国民・保護者など)が子供に受けさせなければならない教育のことであり、日本国民には教育を受けさせる義務がある」と書かれています。権義(権利と義務)のうちの義務は、国民・保護者などにあります。そして、権利は国家にあるということです。

日本という国家は正しく義務教育の権利を行使しているのでしょうか?国家は、国民が自国民になるように義務教育する権利があり、国民・保護者は、子供に義務教育を受けさせる義務があるのです。日本は、自国民を日本人にする義務教育を行っているでしょうか?

今朝、「大卒者の専門学校入りが急増 就活で就職浪人より新卒が有利で」という新聞記事を目にしました。しかし、アカデミックかプラクティカル(実学)か以前の問題に、根本的な教育の質の問題があると私は思います。

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2010年1月8日金曜日

井の頭公園 「いせや」で一杯


天気がいいので井の頭公園を散歩しました。写生をしている人たちや、お弁当を食べている人たち。懐かしい昭和の風景。

私はと言うと、公園口の焼き鳥屋「いせや」に入ってビールを一杯。これが安くて美味いんだ!

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2010年1月7日木曜日

映画「イージー・ライダー」


どれだけ年月が経とうと、普遍的なメッセージのある映画は色褪せないし、繰り返し観ることができると思います。「イージー・ライダー」は、私にとってそういった映画の一つです。

初めて観た時は、何に対して感動したのかよく分かりませんでした。はっきりしないまま40年近く経ってしまいました。しかし、年を取って、つまり、多少なりとも色んな経験を積むことによって、何となく「自由」の意味するところが分かってきたような気がします。

「Freedom Talk」と言われるシーンで、ジャック・ニコルソンがデニス・ホッパーに自由の意味を語りかけています。

https://www.youtube.com/watch?v=Gc11mJGre10

JN That's right. That's what it is all about. But, talking about it and being it..... that's two different things. It's real hard to be free when you are bought and sold in the market place. 'Course, don't ever tell anybody that they're not free.... 'cause then they gonna get real busy killing and maiming to prove to you that they are. Oh, yeah, they gonna talk to you and talk to you and talk to you about individual freedom. But, they see a free individual. It's gonna scare them

(せやで。大したことやおまへん。せやけど、自由を語るんと自由でおるってことは、まるっきし違っとるってことなんや。この世の中で、仕事をしもって、何やらかの稼ぎがある状況で自由でおるってことは、えらい難儀なことなんやで。もちろん、奴らに対して、『あんさんらは自由とちゃう』って言うてはあかんよ。そんなんしたら、おのれらが自由やってことを、自分(あなた)に言いたくて、追っかけてきて、殺されてまうで。そうやでぇ、彼らは自由の意味を自分(あなた)に説明しちゃるって、しつこーなるんやで。でもな、彼らは実際に自由な人間を見たらやな、ごっつう恐ろしくなるんやで。わかるか?)
DH 「Well, it don't make them running scared
(けったいやな、ワシは彼らを怖がらせることなんかあらへんで~)

JN 「No, it makes them dangerous
(ちゃう、ちゃう。怖がらせるどころか、自分(あなた)が象徴しとる自由は彼らを危険にするんや。気いつけなアカン)

なぜ大阪弁かって?
それは、40年程前この映画を見たときの私の頭の中の言語は大阪弁だったからですよ。

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2010年1月6日水曜日

コンフリクト・マネジメント

下の図をご覧下さい。



これは、コンサルタント育成のクラスで使用してきたものです。コンサルタントは、客先での会議をファシリテート(議事進行)する機会があります。議論を活発にして色んな意見を出してもらい、次のステップにまとめなければいけません。

意見の対立がありすぎると期待する成果は出てきません(X軸の右側)、また、意見の対立が全くなくても、これまた、成果は出ないのです(X軸の左側)。ちょうどよい所で、バランスをとって、成果を最大にしなくてはいけないのです(Y軸)。

あまりにも単純で、当然のことのように思われるかも知れませんが、ビジネスの世界では、これがなかなか出来ていないのです。議論に欧米人や中国人、つまり非日本人が混じり、英語での会議ともなると、同じ会社の人同士の会議でも上図の左か右に偏ってしまいます。

また、もう一つの日本人の特徴があります。それは、自分の意見がないにもかかわらず、他人の意見に反対して熱狂的になることです。つまり、自分の軸(プリンシプル)が曖昧であるにもかかわらず、単に一つの意見に反対することによって、それを自分の意見として声高に主張してしまうのです。

コンサルタントのテクニックであるコンフリクト・マネジメントは、親が日常で子どもに接するときにも使えるテクニックだと思います。子どもとの会話をできるだけ活発にし、子どもに自分の考えを発言させるため、親は優秀なファシリテーターであるべきだと思います。

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2010年1月5日火曜日

孫子の兵法 ~ 始計編

今回は「孫子の兵法」から、子どもの教育を考えてみたいと思います。孫子は孫武の作とされる兵法書です。孫子は単なる戦争論ではなく、国家との関係から戦争を論じた点で、普遍的な価値を有しています。

孫子曰:
兵者、国之大事、死生之地、存亡之道、不可不察也。
故経之以五事、校之以計、而索其情、一日道、二日天、三日地、四日将、五日法。

(戦争は、国家の大事である。国民の生死や、国家の存亡に関わることであるから、細心の注意をはらって研究し、慎重に考察しなければいけない。従って、五つの方面 - 「道」、「天」、「地」、「将」、「法」から比較検討し、情況を調査しなければならない)。

孫子は5つを以下のように説明しています。

【道】 「治道」、つまり人民と政府の間に共通の信念が備わっているか?

【天】 晴雨、寒暖、昼夜などの天気・気候の変化と時間軸の認識、及び、変化に対応する機動力は?

【地】 距離感やその険しさ具合、広さ・高さなど地勢を理解しているか?軌道修正できる代替案があるのか?

【将】 リーダーの条件は?智、威信、仁愛、英勇、厳粛。このような資質を備えた人がリーダーか?

【法】 軍の規律はちゃんとしているか?規律と同時に賞罰は整っているか?



これを、子どもの教育に当てはめると、以下のようになります。

【道】 家庭の理念や方針は明確で、「やっていいこと」と「やってはいけないこと」が徹底されているか?

【天】 親が世の中の動き、環境の変化に敏感か?

【地】 教育環境(子どもを育てる環境)に配慮されているか?

【将】 親は親としてしっかりしているか?父親は尊敬されているか?

【法】 躾けはちゃんとしているか?けじめは付いているか?

つまり、子どもにとって親の態度は非常に重要であり、家庭環境、及び、コミュニティのような子どもが育つ外部環境も注意が必要だということです。

実は、「孫子の兵法」はコンサルタントの新人教育に使っていました。子どもの教育に導入しても問題はないのではないかと思いました。如何でしょうか?

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2010年1月4日月曜日

日本の野菜は芸術品


日本の野菜はとても美味しい。味だけでなく姿形も美しく芸術品のような輝きがあります。世界中どこにでもあるトマトのような野菜でも、日本のトマトはちょっと違います。日本のトマトで作ると、私にはブルスケッタも世界最高の味に思えます。


(写真をクリックしてみて下さい)

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2010年1月3日日曜日

自尊心

自尊心とプライドはどう違うのでしょうか?

広辞苑には、自尊心とは「自尊の気持。特に、自分の尊厳を意識・主張して、他人の干渉を排除しようとする心理・態度。プライド」と書いてあります。これでは良い意味なのか、そうでもないのか、はっきりしませんね。それに、日本では自尊心とプライドをわけて考えていないようです。また、自尊心という言葉は、最近あまり使われなくなったような気がします。

アメリカでセルフ・エスティーム、つまり自尊心は、すごく良い意味です。悪い意味では使いません。例えば、「He has high self-esteem」というと、すごく必要とされている人のことで、最高の褒め言葉です。

一方、プライドは肯定的にも否定的にも使われます。「He is proud of his work」と言えば肯定的で、「He is a proud person」と言えば、ちょっとおごった奴だといったニュアンスです。「彼はXX会社の管理職なのでプライドが高い」といった具合です。プライドは、自尊心のように自分自身の中から生まれるものでなく、外部の何かに従属することによって勢いをつけるといった感じでしょうか。

実は、このセルフ・エスティームは、アメリカの公立学校教育の根幹を成しているのです。アメリカは世界中から人が集まってアメリカという国を形成しています。「It’s OK to be different」 が社会の基本です。他人から何を言われても、自分を尊ぶ強い気持ちがないとやって行けません。

「アメリカのいじめは日本のいじめよりも辛辣だよ」と息子が言っていました。アメリカのいじめは、人種差別、偏見や貧富の差をズバリ突いてくるのだそうです。子どもたち一人一人が自分に誇りを持たないと、つまり自尊心を持たないと、いじめに打ち勝って学校や社会で生き残れません。

自尊心を持てず、将来に対して夢と希望がなければ、何のために生きているのでしょう?どのような試練も何とか乗り切るへこたれない姿勢は、自尊心の確立から始まるのではないでしょうか?

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2010年1月2日土曜日

年末年始の風景


(画像をクリックすると大きくなります)

注連(しめ)飾りはよ~く見たら、Made In China でした。日本の神様は寛大ですから大丈夫だと思います。

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2010年1月1日金曜日

学力の分布 ~ 日米比較


(画像をクリックすると大きくなります)

これは、学力に関する日米比較です。
X軸が学力レベル、Y軸が生徒数を表しています。

日本の特徴は、アメリカと比較して平均学力レベルが高く(日本の特徴 ①)、平均学力レベルの生徒が多いこと(日本の特徴 ②)です。

アメリカの特徴は、正規分布が低く横に広がっていて高さがありません。多くの生徒が日本の平均学力より劣ります(アメリカの特徴 ①)。

しかし、アメリカの強さは、パーセンテージは低くても極めて学力の高い生徒が存在することです(アメリカの特徴 ②)。例えば、ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブスのような人たちです。

また、アメリカの学校教育の特徴は、アメリカの特徴 ① の部分の底上げを図らない点です。

以上は日米の比較ですが、日本の学習到達度(OECD PISA統計)を見ると、ここ数年で急速に低下していることがわかります(12月29日ブログ「智徳の弁」参照)。日本の平均値がアメリカに近づいてきているのです。それも、アメリカの特徴 ②の部分を除外して。

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