2023年10月17日火曜日

ながめせしまに

太宰治が愛した三鷹の跨線橋
12月には解体されるそうです。



 

人生色々人それぞれ。でも、年を取るって不可逆的な現実です。全ての人に平等なのです。


花の色は移りにけりないたづらに、わが身世にふるながめせしまに(小野小町)

絶世の美女といわれた小野小町の晩年(年齢不詳なので何歳の頃かわからない)、老いに対する心の葛藤を歌ったものです。「ながめ」をどこまで拡大解釈するかですが、過去の様々な出来事を思い出して、自分も「長く生きた(人生を眺めかえす)」と「長雨」をかけているのでしょう。

60代後半になると、小野小町の「花の色は、、、」の歌の意味が何となく分かってきます。美人薄命というのは美人が短命というよりは、美人である期間なんて、人生のなかでほんのわずかだという事です。男女ともに生老病死は不可逆的な現実です。

人生の目的は幸福の追求でもあるのですが、全く受動的な幸福は幸福ではないということです。思い出す経験をいっぱいしているほど老後は楽しくなる(人生を眺める)。その中から未来に伝えるべきものがあって伝承していけるといいですね。

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2023年10月15日日曜日

心得たと思ふは、、、

ギターって録音してみると、いかに自分が下手くそだかわかります。自分の頭の中だけでカッコよく弾けているだけなのです。ギターの弦は6本ですが、必要のない音を鳴らさないことと止める時に止まっているかがポイントです。

ビジネスのプレゼンテーションも同じです。余計なことは言わない。意味のないエーとかアーとかウーとか言わない。ギターもプレゼンもリズムが大事です。リズムのないプレゼンは内容に関わらず失敗に終わります。

私はリズム感がない。ギターもプレゼンテーションも死ぬまで上手にはなりそうもありません。しかし、若い頃に理解できなかった数々の問題点も漸く客観視できるようになりました。経験が経験になりつつあると前向きに考えています。

私は手遅れですが、10代のギター小僧も20〜40代のビジネスパーソンも自分のパフォーマンスを録音してみるといいですよ。

心得たと思ふは、心得ぬなり。心得ぬと思ふは、心得たるなり(蓮如)



2023年10月13日金曜日

謝念と邂逅


季節の風物詩。茨城の栗です。栗の鬼皮渋皮むきは一年に一度でも嫌になります。でも、後を引くほのかな栗の甘みを感じるには仕方がない。

若者(Z世代)の意識調査の記事がネットにありました。Z世代の約7割が日本社会の未来に「希望を感じていない」そうです。

理由は、「政治に期待が持てない」(56.7%)、「少子高齢化が進んでいる」(42.1%)、「自分の資産が安全ではない」(26.8%)、「格差社会により分断が進んでいる」(24.9%)、「利己的な人が多い」(19.2%)といった結果だそうです。

人生は謝念と邂逅と言ったのは昔の偉いお坊さんです(誰だか忘れました)。

「謝念」の気持ちはまず相手を理解し、相手の希望により添うことです。「邂逅」(encounter)とは、思いがけなく出会うことです。出会うのは人とは限らない。一生読める本であったり知識であったり音楽であったりその他の趣味であったりする。

今の時代は恐らく50年前よりも未来が見えにくい。今日よりも明日、明日よりも明後日が良くなるということが信じられない。そういった「縁(環境)」の中にいることは間違いない。だからこそ、ガバナンスやコンプライアンスのような新たにできた枠組みではなく、自分たちが歴史的に築き上げてきた社会の仕組みや、それを支える、それこそ「価値観」を重視する精神から学ぶべきでしょう。卑屈になる必要はないが、Z世代ももっと謙虚になるべきです(高齢者のパワハラと言われるでしょうね、、、)。

自分が50や60歳になれば、自分が30や40歳の時にいかに知性がなかったことに気づくものですそうじゃない中高年が多いのは問題ですが、、、。

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2023年10月12日木曜日

ギターの弦交換



4~5年ぶりでギターの弦を交換しました。5年も経つと弦の交換方法を忘れていました。結果、上の写真のように悲惨な状態になりました。クラプトンズ・チョイス(マーチン社製)という弦は安かったのですが(1セット 1100円)、5弦6弦の響きが今一歩に感じました。


ギターを弾くと自己の進歩の無さに空しさを感じますが、弦交換もギターを弾き始めた中学生の頃からやっているので大丈夫だと思っていても、謙虚に向き合わないと経験が経験でなくなっちゃいますね。

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