高校授業料無償化の審議が国会で始まりました。公私格差が問題になっているようです。しかし、高校の無償化って本当に国が行うべき事なのでしょうかね?日本では、自由と平等の御旗の下に政府が教育に介入しすぎるように思います。実は、自由と平等の名の下に社会主義化が進んでいるように感じるのは、私だけでしょうか?
教育は、自発的に行わなければならないと思います(自発的と言っても自由放任じゃないですよ)。国(文部科学省)や教育委員会が形式的な、そして、自らの保身で教育の現場を上からコントロールすべきではないでしょう。文部科学省って必要なんでしょうかね?次の事業仕訳で、文部科学省を廃止することを考えてみてはどうでしょうか?
アメリカの場合、教育省(Department of Education)は存在しますが、教育制度は各州の管轄なので、統計などを担当しているだけです。連邦政府の官庁としては、職員の人数が最も少ない省です。各州の教育現場は、日本よりも保守的で、強制力が働いていると思います。つまり、子どもに対して親の力が強いということです。
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アメリカの学校には、大まかに言って以下の種類があります(K-12:幼稚園年長~高校)。
1.普通の公立学校
2.トップレベルの公立学校
3.マグネットスクールと呼ばれる公立校
4.私立校(プレップスクール、ボーディングスクールなど)
「1」と「2」の学力の格差は非常に大きい。大抵の親御さんは、家計の許す限り、または、多少無理をしてでも、「2」の学校区に住まいを求めます。まさに、「孟母三遷(もうぼさんせん)」ですね(孟子の母親は、子供の教育のことを考えて三度転居したということです)。
アメリカの固定資産税(Property Tax)は、行政サービス と スクール税から成り立っています(ニューヨーク州)。K-12の義務教育制度の資金を支えるものが、スクール税です。子供がいない家でも、スクール税は課せられます。そして、家の価値は、学校区の善し悪し、つまり、公立学校のレベルで決まります。また、税収入の多い学区は、高給で質の高い先生を雇うこともできます。
上記以外に、ホームスクールがあります。ホームスクールは、学校に通学することなしに自宅で学習し、正規の学校教育に代える教育です。これは、「教育の自由」ということですね。学校に行かせないオプションもあって、それが本当の「教育の自由」と言うことだと思います。
日本にあるアメリカンスクール(ASIJ)は、アメリカの義務教育に準拠した学校で、カリキュラムは、ニューヨーク州の公立校に近いものです。
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